日本ピストンリング:コアテクノロジの焼結技術を活用したマイクロEV向けモーターを試作
- 2019/05/23
- Motor Fan illustrated編集部
日本ピストンリングの主要商品は、(当然のことながら)ピストンリングだ。また組立式焼結カムシャフトや、シリンダーライナーなどでも知られている。いずれも内燃機関で使われる部品である。そんな同社が今回の展示会では、内燃機関とは関係のない部品を展示していた。
TEXT:川島礼二郎(KAWASHIMA Reijiro)
内燃機関の進化に貢献してきた日本ピストンリングが、これまでに培ってきたコアテクノロジーである焼結技術を活用した製品を展示していた。それが3D形状圧粉コアを採用したアキシャルギャップ型高トルクインホイールモーターだ。
開発されたモーターはマイクロEVや車椅子の左右後輪に搭載される前提で研究開発が進められている。自動車の電化を見据えて2000年頃より検討を開始し、2010年より実際に開発を開始したもの。
焼結技術が活かされているのはモーター内のコア=鉄心である。ここに鋼板コアではなく、圧粉コアを採用している。圧粉コアは、鋼板コアと比較して形状自由度が高く、過電流損失が小さく、等方性磁路形成が可能、という特徴がある。そして製造工程で焼結技術を活かせるというメリットも同社にとって魅力だったようだ。ローターコアとステーターコアに、この圧粉コアを採用してモーターに組み込んでいる。こうして開発されたモーターは、高トルクによるダイレクト駆動が可能。ギアレス化による機械損失の低減・ギア音削減も実現する。
低速・高トルク駆動用途品なので、マイクロEVや車椅子、カートへの採用を目指している。
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebこれが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費が劇...
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形往復...

日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に洗練...
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこそ光...
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4とリフ...
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計ってみた...
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chapter2...

マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善手法...

マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエンジン...

ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態

林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えてくだ...

マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレインだ...
3分でわかる! クルマとバイクのテクノロジー超簡単解説

3分でわかる! スーパーカブのエンジンが壊れない理由……のひとつ...

3分でわかる! マツダのSKYACTIV-X(スカイアクティブ-X)ってな...

スーパーカブとクロスカブの運転が楽しいのは自動遠心クラッチ付...

ホンダCB1100の並列4気筒にはなぜV8のようなドロドロ感があるのか...

ホンダ・シビック タイプRの謎、4気筒なのになぜマフラーが3本?
