トヨタ紡織:疲労推定・眠気抑制システムを活用し、運送事業者向け実証実験を開始

トヨタ紡織は、走行中の眠気を抑制するとともに、眠気推定結果や運行前後の利用データを収集・可視化するIoTシートカバーを開発し、運送事業者向けに実証実験を開始した。

トヨタ紡織は、マテリアリティのひとつで「確かな技術力で、安全な製品を提供し、交通事故死傷者ゼロ社会に貢献する」ことを目指しており、今回の取り組みは、トラックドライバーの働きやすさや安心・安全な運行を目的としている。IoTシートカバーは、疲労状態推定システムと眠気抑制システムを搭載したデバイスで、スマートフォンアプリと連動して使用する。疲労状態推定システムは、内蔵されたセンサーにより心拍間隔を推定し、ドライバーが座るだけで、疲労状態を推定する。眠気抑制システムは、車室内の専用のカメラを用い、ドライバーの目や頭の動きを感知し、ドライバーの眠気レベルを推定。そのレベルに合わせて、シートカバーが振動したり、音楽が流れる仕組みである。スマートフォンアプリから疲労状態推定結果や眠気推定結果をクラウドへ送信し、リアルタイムに運行管理者へ通知することも可能。

※さまざまな社会課題の中からトヨタ紡織グループが本業を通じて優先的に取り組む重要課題を特定し、解決する姿

 今回の実証実験は、あいおいニッセイ同和損害保険と共同で実施し、西濃運輸などの中長距離トラックドライバーを対象に、アイシンのIoTシートカバーを利用する。ドライバーの運行前後、走行中の疲労推定結果や眠気推定結果などのデータを収集。蓄積したデータをもとにトラック運転者が眠気や疲労を生じにくい走行ルートや休憩を取るタイミングなどの改善への寄与について解析するとともに、システム全体の効果検証と改善を進めることで、ドライバーのより安全・安心な運行への貢献を目指していく。

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