豊田合成、目視での確認に代わってAIを活用したトラックの積載率向上で物流時のCO2排出量を低減

豊田合成は、製品納入時の輸送効率の向上を目的とした、トラックの積載量の算出をAIで自動化するシステムを開発し、同社のみよし物流センター(愛知県みよし市)で運用を開始したことを発表した。これにより、年間で約4,400便の運行本数の削減が可能となり、140トンのCO₂削減につながることが見込まれている。

豊田合成では、顧客であるカーメーカーの各工場の生産量に応じてトラックの配車計画を最適化するため、各運行路線の担当者が荷台の空間を目視で確認し、積載量が算出されていた。この方法では、経験年数などによる判断のばらつきや確認できるトラック台数に限界があったため、算出の精度向上が必要とされていた。

今回、みよし物流センターで積み下ろしする全てのトラック(1日あたり500便)の貨物量を24時間撮影、AIによる画像解析でその量を自動算出することで、即座に正確な積載量の把握が可能となった。これにより、積載率の低い路線・便の抽出が容易になり、試験導入した一部の路線では、運行本数を1日15便から12便に減らすといった輸送効率の向上につながった。無駄のない物流計画により、製品輸送時のCO2排出を減らせることに加え、社会課題となっているトラックドライバー不足の解消への効果も期待されている。

今後、豊田合成のグループ全体での輸送効率向上に向け、同システムは一宮物流センター(TGロジスティクス)で2023年秋から導入される予定。

輸送効率向上のための改善ポイント

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