日産が輪之内町、ヨロズとBEVを活用し脱炭素化実現と災害に強い持続可能なまちづくりに向け共創

岐阜県安八郡輪之内町とヨロズ、ヨロズサステナブルマニュファクチャリングセンター(YSMC)、日産自動車および岐阜日産自動車の5者は、17日、脱炭素化及び強靭化実現に向けて電気自動車(BEV)を活用していく、「電気自動車を活用した脱炭素化及び強靭化に関する連携協定」を締結したことを発表した。

協定締結の背景

輪之内町は、脱炭素社会の実現を目指す「ゼロカーボンシティ宣言」を表明し、公共施設への太陽光発電設備の整備や施設照明のLED化の他、今後は蓄電池の導入やEV充電器の設置を計画するなど、地域の脱炭素化を積極的に推進している。また、SDGsの推進や持続可能で強靱なまちづくりに向けた防災・災害対策等にも積極的に取り組んでいる。これらの一環として、すでに太陽光発電システムの設置に対する補助金交付などが行われており、今後も、町内のEV普及促進やEV公用車導入なども推進される。

ヨロズは、自動車の足回り部品であるサスペンションメンバーの開発から量産までをグローバルに取り組んでいる部品メーカーで、「ヨロズグローバル環境ビジョン2040」を掲げ、全社で脱炭素化活動の実現に向けて歩んでいる。社用車にはEVを積極的に導入し、日産アリア、日産リーフ、日産サクラを保有している。ヨロズサステナブルマニュファクチャリングセンター(岐阜県安八郡輪之内町)では、再生可能エネルギーの活用が推進され、地域の脱炭素化と持続可能なまちづくりに貢献している。工場操業初期の2024年10月から、屋上、駐車場に2,310kWのメガソーラー級の発電容量を持つ自家消費型太陽光発電設備及び蓄電設備が設置されている他、塗装ボイラーの電化、グリーン電力の導入などカーボンニュートラルに向けて取り組んでいる。

連携項目と取り組み内容

協 定 項 目 具 体 的 取 組 例
(1)電気自動車の普及促進、利活用に関すること SDGsロゴ(左から11,13) 脱炭素化実現に向けたEV普及促進や、イベントでの連携 ・EV補助金制度などEV普及のための諸施策実施(輪之内町) ・EV公用車、EV社用車の導入(輪之内町、ヨロズ・YSMC) ・事業所・工場の従業員向けのEV導入施策、ワークプレイスチャージング
(充電器設置、通勤車両電動化)の実施(ヨロズ・YSMC) ・環境イベントでの連携や「走る蓄電池」としてのEV活用、PR
(輪之内町、ヨロズ・YSMC、日産)
(2)環境教育の実施に関すること SDGsロゴ(左から4,9) 次世代向け環境教育実施、連携 ・「日産わくわくエコスクール」の実施や、YSMCの工場見学など、環境教育での協力、連携(輪之内町、ヨロズ・YSMC、日産)
(3)災害時における電気自動車の活用に関すること SDGsロゴ(左から7,11) 災害時における非常用電源としてのEV活用 ・災害による停電時にYSMCおよび、岐阜日産自動車が町にEVを貸与し、町が避難所等の非常用電源としてEVを活用
(輪之内町、YSMC、日産) ・避難訓練や防災訓練におけるEVの活用
(輪之内町、YSMC、日産)
(4)その他、協議し必要と認める事項SDGsロゴ(17)

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