自力でスタックから脱出するための「スコップ」と「スノーヘルパー」

雪道で発生しやすいトラブルの代表例は、タイヤが雪に埋まり動けなくなる「スタック」だ。冬は渋滞などでロードサービスがすぐに来られない状況も想定されるため、万が一の事態に備え、自力で脱出するための装備を整えておきたい。
スタック脱出の基本は、タイヤ周辺の雪を取り除き、駆動輪の接地面にグリップを確保することだ。この作業に必要不可欠なのは「スコップ」。車載用にはコンパクトに収納できる「折りたたみ式のスコップ」がよいだろう。
スコップとセットで用意したいのが「スノーヘルパー」や「スタックラダー」と呼ばれるアイテムだ。
こうした装備は、雪や氷でタイヤが空転する駆動輪の下に敷くことでグリップ力を高め、脱出を補助してくれる。硬い雪質の場合は、スタックヘルパーの設置すら困難な場面があるため、必ずスコップとセットでクルマに積んでおこう。
「フック付き牽引ロープ」は命綱
自力で脱出できない状況では「フック付き牽引ロープ」が頼みの綱となる。通りがかりのクルマに救助してもらう場合でも、相手方が牽引ロープを積載しているとは限らないため、自前で用意しておくのが安心だ。
牽引ロープの種類は、一般的な「ワイヤータイプ」や収納性に優れた「ベルトタイプ」、牽引作業がしやすい「伸縮タイプ」などがある。これらのタイプのなかからクルマの車両重量に応じた破断張力の牽引ロープを選ぼう。
ロープの長さは3mでは届かない場合もあるため、冬は5mを選びたい。もちろん、牽引フックの正しい使い方を知っておくことも大切だ。
作業の安全を確保する「防寒具」と「照明」

スタックからの脱出やチェーンの脱着作業にあたっては、その際の寒さも大敵だ。防寒装備がなければ、作業の効率と安全性が著しく低下する。また、雪や冷水で濡れた靴や衣類は体温の低下を招き、命に関わる事態になりかねない。
作業にあたって「手袋」と「長靴」は必須となる。いずれも防水性と防寒性を備えたアイテムを用意するのが理想だ。手袋は安価な「軍手」でも代用できるが、防水性を高めるために「ゴム手袋」を併用するとよいだろう。
また、夜間にスタックした場合や、視界が悪い状況で作業を行う場合に備えて「明るい照明」も用意したい。懐中電灯でもよいが、作業においては頭に装着することで両手が自由になる「ヘッドライト」が便利だ。
立ち往生とバッテリートラブルに備える非常用アイテム

冬の高速道路では、大雪による立ち往生もしばしば起こる。車内で長時間を過ごすことになるため、「非常食」「飲料水」「携帯トイレ」が必携だ。さらに、燃料切れによる暖房停止に備えて毛布などの「防寒具」も用意しておきたい。とくに暖房で電力を消費する電気自動車の場合は、非常時の防寒対策が生命線と言える。
また、冬は寒さによるバッテリー上がりも起こりやすい。バッテリー上がりの際には「ブースターケーブル」が役立つが、これは救助車がいなければ機能しない。
近年はブースターケーブルに代わって「モバイルバッテリー型ジャンプスターター」が主流になりつつある。これはジャンプスターターの機能を追加したモバイルバッテリーで、ハンディサイズでも数度のエンジン始動ができるうえ、スマートフォンなどの充電もできるため非常時に重宝する装備だ。
雪道のトラブルに備えて、車載しておきたいアイテムをまとめると以下の8品目となる。
- スコップ
- スノーヘルパー
- フック付き牽引ロープ
- 手袋・長靴などの防寒具・予備の靴下
- ヘッドライト
- 非常食・飲料水・携帯トイレ
- 少額の現金
- モバイルバッテリー型ジャンプスターター
以上の装備をバッグなどにまとめておくとよいだろう。ジャンプスターターだけは定期的な充電が必要であるうえ、クルマに積みっぱなししておくことは機能上と安全上の問題から好ましくないため、他の装備と分けて手荷物として扱おう。