3.1L化と6連スロットルが生む鋭いレスポンス!

サーキット育ちのNA1をストリート対応へ再構築

ホンダのフラッグシップスポーツとして1990年に登場したNSX。その初期型であるNA1をベースに、『頭文字D』ではサイドワインダーの“北条 豪”の愛車として描かれた1台が存在する。椿ラインを舞台に、高橋啓介のFD3Sと繰り広げたバトルは、作中でも屈指の名シーンとして知られている。

その北条 豪のNSXのモデルとなったのが、神奈川県のチューニングショップ“アドバンス”のデモカーだ。当時は完全なサーキット仕様として製作されており、外観は入庫していたフルエアロ仕様のNA1、チューニング内容はデモカーという、2台の要素を組み合わせた形で作中に反映されたという。

現在も残るその車両は、1990年式の初期モデルで、走行距離は24万km超え。かつてのサーキット専用マシンから、自走でサーキット走行を楽しめるオールラウンド仕様へとリファインされている。富士スピードウェイでは1分53秒台を記録する実力を持ち、ストリートとサーキットを高次元で両立している点が特徴だ。

エンジンは戸田レーシング製ピストンによって排気量を3111ccまで拡大。オリジナルの6連スロットルやハイカム、F-CON Vプロ制御などを組み合わせ、最高出力340psを発揮する。

排気系はフジツボ製エキマニとアドバンス製マフラーによる60φフルストレート仕様とされ、NAならではの鋭いレスポンスをさらに引き上げている。

冷却系ではARC製アルミ3層ラジエターを装着。もっとも、パイプを含め16Lもの冷却水容量を持つ純正システムでも、十分にサーキット走行へ対応可能だという。一方で油温は上昇しやすい傾向にあるため、フロントバンパー左右にエンジンオイルクーラーを追加して対策している。

足まわりは、エナペタル製ダンパーをベースとしたオリジナル車高調に、サスペンションプラス製スプリング(F:18kg/mm/R:22kg/mm)を組み合わせる。ブレーキは前後ともAP製4ポットキャリパー+324mmローター仕様で、リヤにはサイドブレーキ用としてブレンボ製キャリパーを追加装着している。

エクステリアはアドバンス製フルエアロによってワイド化され、ホイールには前後異径のエンケイPF09をセット。タイヤはアドバンネオバAD09を組み合わせる。

インテリアは、ストリート走行を意識してドア内張りやオーディオを装着。しかし、カーボン製センターコンソールやヒールプレートなどからは、かつて完全サーキット仕様だった面影が色濃く残る。ロールバーも、現在はレーシングハーネスの肩ベルトアンカー部分のみを残すスタイルとなっている。

漫画の中で描かれたミッドシップならではの戦闘力。そして、実車として積み重ねられてきたチューニングの歴史。その両方を体現するこのNA1は、時代を経た今なお色褪せることのない存在感を放ち続けている。

●取材協力:アドバンス 横浜市都筑区池辺町3947-1 TEL:045-932-0656

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