軽量×ターボで走りを底上げ
速さと扱いやすさを両立する新定番
4A-Gをチューニングするよりも、確実に高いパフォーマンスを得られ、コスト面でも有利。そんな独自の“4G15ターボ換装メニュー”を展開しているのが、広島県の“レーシングハウスサカイ”だ。

今回取材したのは、レビンGTVをベースにトレノ化したAE86で、同ショップの換装メニューとしては最もベーシックな仕様となる。

エンジンはフロントサスメンバーを加工することなく、オリジナルマウントを介してZ27AG(コルトラリーアートバージョンR)の4G15を搭載。1.5L・MIVECターボは前期型153ps、後期型163ps(最大トルクはいずれも21・4㎏m)だから、載せ換えるだけで大幅なパフォーマンスアップを実現する。
しかも、ターボエンジンながら4A-Gより軽量コンパクトな設計。つまり、前後重量配分が改善されるわけで、AE86の持ち味である軽快な走りを一切スポイルすることがない。もう一つ付け加えるなら、排気量が1.5Lに収まるため自動車税も安くなる。縦置き搭載にあたってはスロットル位置を変更。いわゆる逆転インマニ化が行なわれる。

ラジエターはメーカー不明のアルミ製。エンジンに合わせてアッパー&ロワホースの取り出し口を変更している。その前方には前置きインタークーラーを設置。SR20DET搭載のアベニールGT4-S(PNW11)純正を流用する。また、ストリート仕様のため、オイルクーラーは未装着だ。

助手席の足元にセットされた4G15純正ECU。メインハーネスはZ27AG純正を移植し、ボディ側コントロール用の一部ヒューズボックスも併せて移設される。
「4G15の純正タービン(三菱TF035HM)だと上限は220ps前後。それ以上を求めるユーザーにはスロットルを4G63純正のワイヤー式に換えた上で、S15前期純正ボールベアリングやGT-SSタービンを勧めてます。この仕様だとハルテックでのフルコン制御になりますね。パワーは300psを狙えますよ」と、レーシングハウスサカイ代表の坂井さんが言う。

4G15ターボとセットで搭載されるのが6速MTだ。取材車両には加工ベルハウジングを介してトヨタJ160型(SXE10アルテッツァ純正)が組み合わされる。クラッチは、カバーとフライホイールがZ27AG用、ディスクが外径を合わせたSXE10用強化品のハイブリッド。レリーズベアリングの位置調整によって、プル式をプッシュ式として使用する。

フロントはバーディークラブのシーマ用ダンパーを流用した車高調、リヤはシルクロードのダンパーを装着。どちらもレーシングハウスサカイでオリジナルセッティングが施される。バネレートはフロント10kg/mm、リヤ6kg/mm。

ステアリングホイールはナルディクラシックに交換。ストリート仕様のため追加メーターも最低限で、メータークラスター左端に水温計とブースト計が装着されるだけだ。

交換されているケースが非常に多いシートも純正というのが珍しい。

「低中速トルクがあるので、街乗りがすごくラクになりました。4A-Gより燃費もいいですし。でもって、踏めば当然速い!これが4A-Gなら、エンジンに100万円かけたとしても同じ加速感は得られませんよね」とは、オーナーの若佐さんだ。

これまでにも、レーシングハウスサカイが製作した仕様違いの4G15搭載AE86を数多く取材してきたが、どのオーナーも口を揃えて語るのが“満足度の高さ”だ。速さ、扱いやすさ、維持コストまで含め、非常に完成度の高いAE86チューンと言えるだろう。
エンジンやミッションは中古ベースを活用し、換装作業から公認取得まで含めて費用は250万円〜。しかし、その価値は価格以上に大きい。
●取材協力:レーシングハウスサカイ 広島県三原市須波西1-5-28 TEL:0848-67-9551
【関連リンク】
レーシングハウスサカイ
http://www.rh-sakai.com
