終わりなき進化の途中!

EJ20改2.2LにGT2835タービンをセット!

WRC制覇を目指し、初代レガシィの後継として1992年に誕生したGC8インプレッサWRX。翌年にはSTiバージョンが追加され、さらに熟成が進んだ1996年、2ドアクーペのWRXタイプR STiがラインアップに加わった。

そんなGC8に魅了され、27年に渡って乗り続けているのがオーナーの大橋さんだ。

元々モータースポーツ好きで、特にWRCに強い憧れを抱いていたという大橋さん。24歳の時、最初に手に入れたのはWRX STiバージョンIIIだった。しかし、その愛車はわずか1年足らずで田んぼに転落、横転事故によって廃車となってしまう。

その後、新たに迎え入れたのが現在の愛機、WRXタイプR STiバージョンV。しかも元ディーラー試乗車という個体だった。

「走行距離は4000kmくらい。新車価格は320万円でしたけど、試乗車落ちだったので70〜80万円くらい安く買えましたね」と大橋さんは振り返る。

現在の仕様でまず目を引くのは、EJ20改2.2L仕様へとスケールアップされたエンジンだ。組み合わされるタービンはGT2835。最大ブースト圧1.7キロ時には380ps&50.0kgmという強烈なスペックを発揮する(ダイナパック係数ゼロ)。

しかも驚くべきは、その耐久性だ。エンジン製作後、15万km以上を走破しながら、一度も走行不能レベルのトラブルを起こしていない。さらにオーバーホール歴もなしというから驚かされる。

「この10年くらいで壊れたのはオルタネーターくらいですね。GC8は駆動系が弱いって言われますけど、結局は扱い方次第だと思うんです。ミッションもデフも今まで壊したことはありませんから」。

そう語る大橋さんは、通勤やツーリングだけでなく、3年前までは筑波コース1000の走行も定期的に楽しんでいた筋金入りのドライバーでもある。

マルシェへ通うようになったキッカケは、純正ホットフィルム式エアフロの不調だった。新品へ交換しても半年ほどで調子を崩してしまうため相談したところ、提案されたのが日産用ホットワイヤ式エアフロの流用だった。

さらにパワーFC制御化も同時に行うことで、長年悩まされていたトラブルは解消。以降、現在のハイパワー仕様へと進化していく。

エキゾーストマニホールドにはHKS製等長タイプを採用。ただし、実はこれGDB用だ。装着にあたっては干渉対策としてGDB純正オイルパンへ変更されている。

「GC8用アフター品よりレイアウトが良いんですよ。それに結果的にコストも抑えられるので」と大橋さん。

フロントパイプはシムス製、マフラーはドッグファイトプロ製フルチタンをセット。80φメインパイプによる抜けの良さに加え、砲弾型サイレンサーならではの迫力あるサウンドもお気に入りポイントだという。

「以前はガナドールを使っていたんですけど、今の方が音も太くて好きですね」。

足回りにはブリッツZZ-Rダンパーを投入。スプリングレートはフロント8kg/mm、リヤ5kg/mm。さらに各アームブッシュは強化品へ打ち替えられ、ロールセンターアジャスターによってジオメトリー補正も抜かりない。

室内にはトラスト製追加メーターをセット。水温、油温、油圧、ブーストを常時監視し、センターコンソール下段にはビリオンVFC.IIも備わる。

ステアリングはサイバースポーツ製320φを愛用しており「モモもナルディも使いました。でも結局、一番手に馴染むのがコレなんですよね」とのこと。

以前使用していたスパルコ製フルバケットは体格に対してサイズが大きく、現在はブリッド・ジータ4へ変更。ホールド性は格段に向上し、サーキット走行時の安心感も大きく高まったという。なお、助手席は純正シートを維持している。

エクステリアは、ガレージカゴタニ製カーボンボンネット、ドッグファイトプロ製カーボントランク、ラ・アンスポーツ製リヤウイングを装着。リヤバンパーも社外品ながら、“GC8らしさ”を崩さないデザインを重視して選ばれている。

足元には前後8J×17+45サイズのアドバンレーシングRGⅢをセット。タイヤは215/45R17サイズのアドバンネオバを組み合わせる。

そして現在、大橋さんの中では次なる進化プランもすでに動き始めている。

「そろそろオーバーホールも兼ねて仕様変更したいですね。今は低中速トルクを重視して純正カムのままなんですけど、次はカム交換にも挑戦したい。タービンもGTⅢあたりが気になってます」。

27年という歳月をかけ、ようやく辿り着いた理想形。だが、大橋さんは知っている。チューニングに“完成”はない。だからこそ、このGC8の進化も、まだ終わらないのだ。

●取材協力:カーステーションマルシェ 群馬県前橋市亀里町1224 TEL:027-265-6789

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