広い室内とラゲッジ空間で車中泊まで幅広く対応

誕生から70周年を迎えた2025年、16代目現行〝クラウン群〞に、クロスオーバー、スポーツ、セダンに次ぐ、4つ目のボディタイプとして加わったのが、このエステート。モデル名こそエステートだが、エクステリアデザインは今どきのSUV仕立てとも見做すことができ、ロードクリアランスは175〜165㎜と、クロスオーバー(165〜160㎜)よりも高い設定だ。

エクステリア

ステーションワゴンの背を高くした端正なフォルムをもちながら、P H E V が165㎜、HEVが175㎜の最低地上高を確保する。トレンドの横一文字のリヤコンビランプがワイド感を演出している。

ただしホイールアーチモールディングを始め、ロッカー&ドア下モールディング、フロントバンパー下部、リヤバンパーなどは艶のあるブラック仕上げとし、エレガントに仕立てられている。クロスオーバー、スポーツと共通のGA―Kプラットフォームをベースとし、2850㎜のホイールベースはクロスオーバーと同数値。全幅の1880㎜はふくよかなフェンダーの張りが特徴のスポーツと共通で、これはクロスオーバーより40㎜幅広な設定になっている。バンパー一体型のフロントグリルはボディ同色とし、水平基調のデイライトランプ採用のハンマーヘッドフェイスは特徴のひとつ。加えて一文字のリヤコンビネーションランプがワイド感を強調するほか、21インチホイールがダイナミックさを表現している。ボディカラーはモノトーン、バイトーンカラー各5色の設定だ。

乗降性

インテリアに目を向けると、インパネまわりはクラウン共通のディスプレイ、シフトなどをひと括りにしたデザインを採用。トリム部分には雲柄をあしらう。カラーはブラック、サドルタン、グレイッシュブルーの3色を用意する。さらにクラウンエステートらしい豊かで機能的な設えも見逃せない。ラゲッジルームの容量は570〜1470ℓを確保。後席折り畳み時に2mの完全フルフラットスペースを生み出すラゲッジルーム拡張ボードを採用し、車中泊にも対応する。またリヤゲート側の引き出し式のデッキチェアや、デッキテーブルも装備している。

インストルメントパネル

センターディスプレイとメーターパネルを横に並べて先進性を演出。ディスプレイやエアコンパネル、シフトなどの各機能をまとめた「アイランドアーキテクチャー」と呼ぶコンセプトを採用する。

一方、メカニズムでは電子制御サスペンション(AVS)、後輪操舵システム(DRS)などを投入。ラインナップは全車4WDの設定で、フロントモーターをクロスオーバー、スポーツに対して5割高めたHEV(2.5ℓハイブリッド)の「Z」と、大容量リチウムイオン電池を搭載しEV走行距離89㎞を確保したPHEV(2.5ℓプラグインハイブリッド)の「RS」を用意する。

居住性

試乗したのはPHEVの「RS」だが、総じてクラウンらしい上質で快適なドライブが味わえるクルマに仕上げられている。とりわけ実にこなれた感のあるスムーズな乗り味はクラウンならではのもの。リヤコンフォートモードを選択すると、電子制御サスペンションは、路面からの入力を巧みにかわしながら文字どおり一層快適な乗り味を提供してくれる。同時にDSRを始めとした各種制御が、常にクルマの安定した姿勢、挙動を確保してくれるのもうれしいところだ。

うれしい装備

荷室の左サイドに引き出し式のデッキテーブルを配置し、床下にはデッキチェアになるカバーを用意。デッキチェアに座ってくつろげるだけでなく、荷物を出し入れする際の開口下部の傷つきも防げる。
トヨタ初の「ラゲッジルーム拡張ボード」を使うことで、後席を前に倒した際に約2mのフラットな荷室奥行きを確保する。
新規デビュー     25年3月13日 
月間販売台数      2463台(25年6月~11月平均)
WLTCモード燃費    20.3km/ℓ ※「ESTATE Z」

ラゲッジルーム

もちろんパワートレインの制御も洗練されたもので、エンジンが掛かった際の音、振動もほとんど気にならない。「RS」では前席シートヒーターとベンチレーションだけでなく後席にもシートヒーターを備え、同乗者への配慮も行き届く。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.174「2026年 国産新型車のすべて」の再構成です。

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