51.9km/ℓの好燃費! 毎日便利に使い倒せる実用スクーター

アクシスZはヤマハ独自の高効率エンジン思想“BLUE CORE”を採用した124cc空冷スクーター。2017年に初代が登場し、熟成を重ねているロングセラーモデルだ。大容量トランクやロングシートを備え、“毎日便利に使える実用スクーター”として人気を集めている。車格はジョグ125よりひと回り大きく前後にストレッチしたようなスタイルが特徴的。空冷4ストSOHC2バルブエンジンは2022年登場の新型でマイナーチェンジを受けて最新の排ガス規制に対応。始動時の振動や作動音を抑えたSMG(スマートモータージェネレーター)を新たに採用するなど、これまでのパワー感を維持しながらより扱いやすいエンジン特性と好燃費を両立している。
跨ってみると車体はスリムで足つきは良いがやや腰高な印象だ。そのぶん視界は広くライディングポジションにも余裕がある。実際のところ、シート高は770mmでホイールベースは1275mmと、ジョグ125と比較して35mm高く70mm長い。ハンドルが高くシートも長めでライポジもゆったりしている分、ロングライドやタンデムに向いた設計になっていることが分かる。
エンジンは元気で瞬発力があるのでスタートダッシュは良好だ。パワー的には強力とは言えないまでも低中速域での粘り強さは魅力。高回転もスムーズに伸びていくし全般的に扱いやすいのだが、欲を言えばもう少しダイレクト感が欲しいと感じた。駆動系のセッティングにもよると思うが、スロットルに対する反応にややタイムラグがあるのが惜しい。根っからの実用スクーターではあるが、その辺りの〝味付け〞はアフターパーツで解決するのも手だ。
※BLUE CORE=走り・燃費・環境性能を高次元で両立するヤマハ独自のエンジン思想で、高効率燃焼、高い冷却性、ロス低減の3点にフォーカスしている。

全長1790mm×全幅685mmのコンパクトボディながら、ホイールベースは1275mmを確保。スリムで取り回しやすいのに直進安定性もしっかりしていて、“街乗り専用機”で終わらないバランス感覚がアクシスZらしい。


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全幅685mmのスリムな車体は、都市部のすり抜けや狭い駐輪場でも扱いやすいサイズ感。ハンドル位置は高めで視界も良好。見た目以上に細く感じるので、初めて125ccスクーターへ乗り換える人にも馴染みやすい。 ・大型グラブバーや長めのシート形状からも分かる通り、アクシスZはタンデムや荷物積載まで意識した設計。“通勤快速”というより完全に“生活密着型125”ってキャラクターだ。
100mmワイドタイヤ&ディスク化で安定感アップ!
さて、乗り味についてはハンドリングは軽快すぎる方向ではなく、安定感と快適性を重視した味付けだ。ホイールは前後10インチで同じだがタイヤは前後100mm幅と太めのサイズを履いていることが大きい。ワイドタイヤの安定感とエアボリュームが大きいぶん乗り心地の良さにもつながっている。さらにホイールベースが長いことも安定要素となっており、フラットなロングシートは体格を選ばずフレキシブルに着座位置を変えられる。自由度の高さに加え、タンデムでも十分なゆとりがあるのがうれしい。一方で大柄なぶん車重も5kg重く、シビアに見れば取り回しや駐輪場への出し入れや渋滞路でのフットワークなどでは僅かながら差が出そうだ。
また、アクシスZはフロントがディスクブレーキ(ジョグ125はドラム式)にグレードアップされている。右手レバーを握ったときのタッチ感はカッチリしているが、制動力が増したぶん入力しすぎるとUBS(前後連動ブレーキ)と言えども、タイヤがロックする場合もあり得るので、特に雨天走行ではご注意を。
そんなアクシスZ最大のメリットは巨大なシート下トランクスペースだろう。クラス最大級を誇る約37.5L容量は、一般的なオープンフェイスヘルメットを2個も収納できるサイズで、買い物から通勤まで大いに重宝するはずだ。これ以外にもフロントポケットや折り畳み式コンビニフック、レッグシールド内に給油口を設けるなど、実用性を第一に考えた装備が充実している。個人的にはシンプルで見やすいメーターやジョグ125同様オジサン世代には使い慣れた物理キーを採用している点もうれしい。

車重100kgという軽量ボディを活かし、街中では取り回しも軽快。666mmもあるロングシートや、余裕あるライポジによって窮屈さを感じにくく、通勤快速としてだけでなく“毎日ラクに使える125cc”として完成度を高めている。
余裕のシート下トランク


約37.5L容量を誇るシート下トランクは、ヤマハ125ccスクーターでトップクラスの収納力。ジェットヘルメット2個を収納可能なうえ、A4ファイルも入るため通勤や買い物用途でもかなり便利。アクシスZ最大の武器と言える部分だ。
見やすいメーター

速度計や燃料計をシンプルにまとめたアナログメーターを採用。必要な情報をひと目で把握できる視認性重視のレイアウトで、実用スクーターとしてはむしろ理想的。ECOインジケーター付きなのも今どきだ。
空冷124ccブルーコアエンジンを採用

搭載されるエンジンは空冷124ccブルーコアエンジン。高効率燃焼やフリクション低減によって、WMTCモード値51.9km/Lという優秀な燃費性能を実現している。SMG採用による静かな始動性も毎日使いではかなり効くポイント。
灯火類

ヘッドライトは12V・60/55Wタイプを採用し、夜間走行時の安心感と昼間の被視認性を両立。実用スクーターらしく派手なLED化には走らず、あえてベーシックな構成を選んでいるのも特徴だ。

美しく一体化されたウインカーとポジションランプ。スリムなフロントマスクによって、派手すぎず、それでいて安っぽく見えない絶妙なデザインバランスが魅力だ。

スタイリッシュなテールランプ。大型グラブバーと一体感を持たせたリヤ周りは、実用スクーターらしい機能性とスポーティな印象を両立。タンデム時の掴みやすさにも配慮されており、通勤通学だけでなく二人乗り用途も意識した設計になっている。

ヤマハ・アクシスZ
実用性を徹底追求したヤマハの生活密着型125ccスクーター。クラス最大級37.5LトランクやSMG付きブルーコアエンジン、前後連動UBSなど“毎日使って効く装備”を充実させながら、価格は29万2600円(税込)に抑えられているのも大きな魅力だ。
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※この記事は月刊モトチャンプ2024年9月号を基に加筆修正を行っています
【モトチャンプ編集部】