7月16日正式発表から早くも納車報告が続々の新型エルグランド
エルグランドは、1997年に日産の最高級ミニバンとしてデビュー(E50)。二代目E51は2002年、そして三代目のE52は2010年に登場と、5年〜7年のスパンで着実に進化してきたエルグランドだが、市場の移り変わりや日産のお家騒動があったりなどの影響もあってか、E52の登場以降16年間も小さなマイチェンをしていただけ。しかしこの2026年ついに新型にモデルチェンジ。その間、日本のミニバン市場はご存知の通り王者アルヴェル一色になってしまった現状だが、この最新エルグランドの登場により、少なくてもミニバンユーザーの選択肢の幅が広がったのは間違いない。
またこれまでの歴代エルグランド同様、一般的な相性としては車両型式からとって「E53」と呼ばれることが多くなるだろう。






搭載されるエンジンは全グレード共通
これまでV6などの採用もあり、それが人気の要因のひとつであったエルグランド。新型となり気になるパワーユニットだが、日産がここまで成熟させてきたハイブリッドエンジ「e-PWOER」の第三世代となっている。
第三世代「e-PWOER」の要となっているのが、「1.5L VCターボ」。新開発の1.5L直列3気筒VCターボエンジン。これが発電用のエンジンとなり、前後のモーターを稼働させる仕組みだ。このエンジンの最大出力は140ps、トルクは228N・m。これにフロントモーター(204ps、330Nm)とリアモーター(136ps、195N・m)を組み合わせたシステム。この数値だけを見ていくと、システム最高出力としては、340ps、525N・mとスポーツカー顔負けのスペックで、単純比較ではV8の5.0Lクラスのハイパワーエンジンといえる。
とはいえ、e-POWERの特性上、システム制御などの関係で実際には最大出力210psちょっとなるはず。それでも、システム制御なども最新技術が使われていて、体感的には過去のエルグランドで高評価だったV6・3.5Lモデル(280ps、344N・m)と同等かそれ以上の加速感や力強さを感じられるはずなので、ビッグボティ&ヘビーウェイトの新型エルグランドにふさわしいパワーユニットになっていることは間違いない。
またグレードを問わず、すべてのクルマにこのエンジンが搭載されている。
■エンジン主要諸元
| エンジン型式 | ZR15DDTe |
| 種類 | DOHC水冷直列3気筒 |
| 総排気量 | 1.498L |
| 最大出力 | 103kW(140PS)/5000rpm |
| 最大トルク | 228N・m(23.2kgf・m)/3600rpm |
| 使用燃料 | レギュラーガソリン |
| タンク容量 | 67L |
| 燃費WLTCモード | 16.8km/L |
■モーター主要諸元
| フロントモーター | リアモーター | |
| 型式 | YM52 | MM45 |
| 種類 | 交流同期電動機 | 交流同期電動機 |
| 最大出力 | 151kW(205PS)/4400-8500rpm | 100kW(136PS)/5500-10900rpm |
| 最大トルク | 330N・m(33.7kgf・m)/0-4300rpm | 195N・m(19.9kgf・m)/0-3000rpm |
| 電池 | リチウムイオン電池 | リチウムイオン電池 |

グレードは大きく分けて4種類
車両価格に直結するグレードは大きくわけて4種類。いわゆるエアログレードとなる「AUTECH」のみさらに3つにわかれているので厳密には6種類となっている。最安値、ベースグレードとなているのが「X」で約690万円、各種装備の充実、そしてプロパイロット2.0が標準になっている上級グレードの「G」が約760万円。そしてGをベースに後席の装備を充実させたショーファーモデルとなっているのが「VIP」で約870万円。そして専用エアロや専用シートなど上級装備が充実している「AUTECH」が約830万円。
そしてちょっとわかりにくいのだが、この「AUTECH」のエアロ加飾の細かい部分、シート、ナビモニターの大きさなど、細かいところが違う「AUTECH」が2種類ある。ベースグレードであるXがベース車両になっているのが「AUTECH LINE e-FORCE」が約720万円、上級グレードのGがベースなっている「AUTECH LINE e-FORCE G-spec」が約780万円。「AUTECH」を選ぶときは、細かいところで違いがあるので、そこらへんはディーラーでしっかり聞いたり確認したり、カタログでチェックするのがおすすめだ。
■各グレードの値段と特徴の早見表
| グレード | 車両価格 | 特徴 |
| X e-4ORCE | 689万7000円 | ベースとなるグレード |
| G e-FORCE | 757万9000円 | 上級グレード、プロパイロット2.0が標準装備 |
| VIP e-FORCE | 869万8800円 | 後席装備充実のショーファーカーモデル |
| AUTECH e-FORCE | 824万7800円 | 専用エアロなどの「AUTECH」のフル装備モデル |
| AUTECH LINE e-FORCE | 717万9700円 | Xグレードをベースに「AUTECH」仕様のエクステリア |
| AUTECH LINE e-FORCE G-spec | 778万4800円 | 上級グレードのGをベースに「AUTECH」仕様になっている(フル装備ではない) |
おおまかなグレード解説はこんな感じ。最初からカスタム感の欲しい人は迷わずAUTECHグレードの3種から。ただし、「AUTECH LINE e-FORCE」と「AUTECH LINE e-FORCE G-spec」の場合は少し価格を抑えられるけど、無印「AUTECH」のフル装備とはならないので注意が必要だ。
「X」と「G」の価格差約60万円は、装備や見た目の多少の違いはあるものの、大きくはプロパイロットが2.0かどうかというところ。2.0だと高速道路での手放し運転やナビ連動ルートなど、運転支援性能が大きく変わってくる。プロパイロット2.0は、日産の安全運転支援最先端技術なので、いまの時代であればぜひ選びたいところだ。また「X」にはオプションとして2.0に近い機能をオプションで付けることもできるので、他の「G」標準装備と見比べて、2.0は必要だけど、できるだけ価格をおさえたいという人は、この「X+セットオプション」という選択肢もありかもしれない。
「VIP」については、後席のエンタメ要素が格段に上なので、その名の通りVPの送迎用、運転手付きの後席メインで使う人がターゲットになるはずだ。










ラグジュアリーミニバンシーンでは、現在のところ圧倒的にアルファード&ヴェルファイアが一強の時代ではあるが、この新型エルグランドの登場によって、これからどう変わっていくのか? そして乗り換えをするのであればアルヴェルかエルグランド、どっちが良いのか? 価格や装備の比較、走りの違い、さらには市場の声なども含めて、編集部では引き続きレポートしていく予定なので、そちらもお楽しみにお待ち下さい!


