トヨタのコンパクトトールワゴン『ルーミー』が、大幅改良を受けるという。入手した情報によると、改良新型はなんと8月末にも発表・発売される可能性が高いという。

当初はフルモデルチェンジが有力視されていたが、最新情報では世代交代は見送られ、現行型の商品力を大幅に引き上げるマイナーチェンジへ方針が切り替えられたようだ。
最大の見どころは、シリーズハイブリッド方式の“e-SMART HYBRID”の採用である。これは現行ルーミーの弱点とされてきた燃費性能や動力性能にメスを入れることで、発売から約10年を迎えるロングセラーモデルの競争力を一段と高める狙いがあるものとみられる。

■フルモデルチェンジではなく大幅改良を選択した理由は?
ルーミーは2016年の発売以来、コンパクトなボディと広い室内空間を武器に、コンパクトトールワゴン市場で高い人気を維持してきた。登録車販売ランキングでも上位の常連となっており、その商品力は現在でも色あせていない。
一方で、フルモデルチェンジが延期された背景には、ダイハツ工業の認証不正問題に伴う開発計画の見直しも一因になった可能性があるという。ルーミーはダイハツ『トール』のOEMモデルであることから、ダイハツの問題は新型車開発のスケジュールにも少なからず影響が及ぼしたものと考えられる。
しかし、それ以上に重要なのは、現行型の基本パッケージが今なお高い競争力を持っていることだ。全面刷新を急ぐよりも、デザインやパワートレイン、安全装備を重点的にアップデートした方が、市場ニーズに応えやすいと判断された可能性の方が高いだろう。
今回の改良では、フロントフェイスを中心にデザインを大幅刷新。グリルやヘッドライト、フロントバンパーを見直し、よりワイドで上質感のあるスタイルへ進化するとみられる。LEDデイタイムランニングライトも新デザインとなり、見た目の印象はフルモデルチェンジ級に変わりそうだ。
■最大の進化はe-SMART HYBRID採用
今回最大の注目点は、やはりパワートレインである。
入手した情報によると、ダイハツ『ロッキー』やトヨタ『ライズ』に採用されている“e-SMART HYBRID”が搭載される可能性が高いという。
“e-SMART HYBRID”は、エンジンで発電し、その電力でモーターを駆動するシリーズハイブリッド方式を採用するシステムだ。発進時からモーターならではの力強く滑らかな加速が得られるほか、静粛性や燃費性能の向上も期待できる。
これまでルーミーは、室内空間や使い勝手では高い評価を得てきた一方、燃費性能ではスズキ『ソリオ』に一歩譲る場面もあった。“e-SMART HYBRID”の採用によって、その弱点を補うことができれば、商品力は大きく向上するだろう。
さらに、安全装備も最新世代へアップデートされる見込みだ。“Toyota Safety Sense”の機能向上に加え、電子制御パーキングブレーキやブレーキホールド機能、大型ディスプレイオーディオなど、近年のトヨタ車では定番となった装備の採用も期待される。
■ルーミーは再びコンパクトトールワゴンの主役となるか?
今回の改良は、単なる延命策ではない。現行型が築き上げた「扱いやすいサイズ」と「広い室内空間」という強みに、電動化と最新装備を組み合わせることで、商品力そのものを底上げするアップデートと位置付けられる。
フルモデルチェンジは先送りされたものの、改良新型はルーミーの商品価値をさらに高める一台となりそうだ。近々明らかになるものとみられるその全貌に注目したい。


