Q. 信号待ちでヘルメットを脱ぐと違反になりますか?

投稿者:埼玉県/ラーメンショップ・オヨヨさん

夏のツーリングや通勤でしんどいのは、走っている時よりもむしろ信号待ちかもしれない。風が止まった瞬間、ヘルメットの中に熱気がこもって「10秒だけでも脱ぎたい……」と思ったことがある人は少なくないはずだ。最近はワンタッチバックルのヘルメットも増え、脱ぎ着そのものはラクになった。だからこそ気になるのが、「止まっている間だけなら脱いでもいいの?」という疑問である。

赤信号で完全停止中なら、ヘルメットを脱いでも違反ではない

結論から言うと、赤信号などで完全に停止している間であれば、ヘルメットを脱ぐこと自体は違反にはならない。警視庁交通相談に確認したところ、次のような回答だった。

「動いていない状態であれば違反になりません。完全に停止している状態であれば、携帯電話の注視や使用などと同じく、ヘルメットを脱いでいても問題ありません」

つまり、停止中に少しだけあごひもを緩めたり、ヘルメットを脱いで熱を逃がしたりする行為そのものは、直ちに違反とはならないということだ。猛暑日が続くこの時期だけに、少しホッとする答えにも思える。

ただし、ここで「じゃあ毎回脱いでOKなんだ」と単純に考えるのは少し危ない。大事なのは、あくまで“完全に停止している間だけ”という点だ。

動き出す瞬間にかぶっていなければ「違反」

停止中は問題なくても、信号が青に変わって走り出す瞬間には話が変わる。警視庁交通相談では、この点についてもはっきりこう説明している。

「ただ運転は継続中ですから、信号が青になって走りだすときには確実にヘルメットをかぶっていなくてはなりません。動いたらその時点で違反ですよ!」

たとえば、まだ信号が赤だからとヘルメットを脱いだ直後に信号が変わり、後ろのクルマに気を使って慌ててかぶり直す。そんな場面は十分あり得る。あごひもを急いで締めようとして手間取ったり、焦って発進して安全確認がおろそかになったりすれば、本末転倒だ。

違反かどうかだけでなく、安全面でもここは見逃せない。停止中に脱ぐことはできるとしても、毎回それを繰り返すのが現実的かといえば、必ずしもそうではない。ほんの短い停止時間での脱着は、思った以上にせわしないし、交通状況は常に変化している。結果的に余裕を失いやすいだろう。

暑さ対策はヘルメットを「脱ぐ」以外にもある

今回、警視庁交通相談で対応してくれた担当者は元白バイ隊員だったそうで、暑さ対策についてこんなアドバイスも教えてくれた。

「暑さ対策には首の後ろに保冷剤を巻くのが最も効果的でした」

たしかに、首元を冷やすと体感はかなり変わる。最近はネッククーラーや冷感リングなど便利なアイテムも増えているが、保冷剤をタオルで包んで首の後ろを冷やすだけでも十分効果が期待できる。こまめな水分補給とあわせて、こうした対策を取り入れるほうが、信号待ちのたびにヘルメットを脱ぐより現実的だろう。

またエアインテークの多いヘルメットを夏用に用意するのも手。そのくらい日本の夏は暑い。いや、猛暑どころか酷暑だ。ちなみに筆者は汎用のメッシュシートカバーをバイクのシートに被せて暑さ対策をしている。これがあるだけでも違いを体感できる。

真夏の信号待ちは確かにしんどい。だからこそ、無理に我慢し続けるのでもなく、かといって焦って危ない行動に走るのでもなく、少しでもラクにやり過ごせる方法を知っておきたい。ヘルメットは停止中なら脱いでも違反ではない。でも、動き出す時には確実に着用していることが大前提。そのうえで、自分なりの暑さ対策を見つけておくのが、夏のバイクを安全に楽しむコツと言えそうだ。

まとめ

・赤信号などで完全停止している間なら、ヘルメットを脱ぐこと自体は違反ではない
・ただし、違反かどうかだけでなく、安全面を考えて行動したい
・暑さ対策としては、首の後ろを冷やす方法も効果的
・冷感アイテムの活用も、夏のライディングでは大切

【モトチャンプ編集部】