改良型の1.5リッターハイブリッドが主力になると予想
トヨタの主力コンパクトカー「ヤリス」が、次期型へ向けて動き始めているようだ。
現行型は2020年に登場。国内コンパクトカー市場でトップクラスの販売を維持してきたが、2027年には発売から7年を迎える。モデルサイクルを考えれば、この前後にフルモデルチェンジが行われても不思議ではない。

次期型で注目されるのは、トヨタ最新世代のデザインとハイブリッドシステムの進化である。ただし、単に燃費性能を向上させるだけではなさそうだ。世界戦略車であるヤリスだけに、次世代モデルには今後のトヨタのコンパクトカーづくりを示す新技術が盛り込まれる可能性がある。
一時期浮上していたのが「スターレット」復活説だ。ヤリスに代わってスターレットの車名が復活するとの見方もあったが、現時点で伝えられている情報を見る限り、その可能性は高くない。

仮にスターレットが復活するとしても、ヤリスの後継ではなく、より価格を抑えたエントリーモデルとして独自のポジションを担う可能性が考えられる。そのため次期型については、引き続き「ヤリス」の名称を継承するとの見方が有力だ。
エクステリアは、歴代ヤリスのなかでも大きな変化を見せる可能性がある。
デザインのキーワードとなりそうなのが、プリウスを皮切りにクラウンシリーズやRAV4、C-HR+などにも展開されている「ハンマーヘッド」だ。
次期ヤリスでは、このデザイン言語をコンパクトなボディに合わせて進化させ、薄型LEDデイタイムランニングライトとワイド感を強調したフロントフェイスを採用すると予想する。現行型が持つスポーティなキャラクターを残しながら、より低く、シャープに見せるデザインとなりそうだ。
今回制作した予想CGでは、そうした方向性をさらに大胆に表現した。
最新のハンマーヘッドをイメージしたフロントマスクを採用し、左右には鋭く切れ込むヘッドライトを配置。立体的なフロントバンパーと大型のロアグリルによって、コンパクトカーらしからぬ力強さを与えた。
さらに、GRヤリスを思わせるワイドな前後フェンダーや大型リアウイング、ボンネットのエアアウトレット、専用エアロパーツを組み合わせ、高性能仕様をイメージしたスタイルとしている。市販される標準ヤリスがここまで過激な姿になるとは限らないが、次期型のスポーティな方向性を示すイメージのひとつだ。
パワートレーンでは、改良型の1.5リッターハイブリッドが主力になると予想される。
現行ヤリスのハイブリッドは優れた燃費性能を武器としているが、次期型ではモーター出力やレスポンス、静粛性などもさらに磨き上げられる可能性がある。燃費だけを追求するのではなく、アクセル操作に対する反応や日常域での扱いやすさを高める方向だ。
プラットフォームについては、現行型で採用するTNGAのGA-Bプラットフォームをベースに、さらに熟成させる可能性が考えられる。軽量・低重心という基本思想を受け継ぎながら、ボディ剛性や乗り心地、静粛性などを引き上げることになりそうだ。
安全・快適装備も大きな進化が期待できる。最新世代の「Toyota Safety Sense」をはじめ、大型ディスプレイやコネクテッド機能などを採用すれば、現行型との商品力の差はさらに大きくなる。
次期ヤリスで重要になるのは、「走り」と「質感」の底上げだろう。
国内コンパクトカー市場には、ホンダ「フィット」、日産「ノート」、スズキ「スイフト」など実力派が揃う。ヤリスは燃費性能や扱いやすいボディサイズなどを武器としてきたが、次期型ではデザインや内外装の質感、先進装備まで含めた総合力がより重要になる。
現時点でトヨタは次期ヤリスの投入時期やパワートレーンについて正式発表していない。しかし、現行型が2020年に登場したことを考えれば、世代交代を見据えた動きが今後活発化していく可能性は十分にある。
ハンマーヘッドをまとった新デザインに進化したハイブリッド、そして走りや質感の底上げ。次期ヤリスが2027年に姿を現すのか、今後の動向に注目だ。



