50ccスクーターで世界初の水冷2スト!【ホンダ・ビート】

水冷2スト49ccから7.2psを発揮。V-TACSやデュアルハロゲンヘッドライトなど、スポーツスクーターらしい仕掛けを詰め込んでいた

HONDA ビート|1983年発売

1983年12月に登場したビートは、50ccスクーターとして世界で初めて水冷2ストロークエンジンを搭載したスポーツモデル。最高出力は7.2ps。現在の感覚で見ても、かなり本気度の高いスペックだ。

さらに特徴的なのが、低回転域と高回転域でトルク特性を切り替えるV-TACS(可変トルク増幅排気システム)。左足元のペダル操作によって排気系の特性を変えるという、いかにも80年代らしいメカニカルな仕掛けを備えていた。

足周りにはスタビライザー付きテレスコピック式フロントサスペンションを採用し、前後にオイルダンパーを装備。チャンバー風マフラー、マグネシウム製を彷彿させるゴールドホイール、デュアルハロゲンヘッドライト、V-TACSの作動状況がわかるバリアブルパワーインジケーター付きタコメーター、ゴールドホイールなど、見ても乗ってもスポーツ気分を盛り上げる装備が満載だった。

総排気量:49cc
エンジン:水冷2ストローク単気筒
最高出力:7.2ps/7000rpm
最大トルク:0.73kgm/7000rpm
全長×全幅×全高:1690×580×985mm
重量:65kg
タイヤ:3.00-10・3.00-10
発売当時価格:15万9000円

女性ユーザーを意識して軽量・コンパクトに仕立てたジョイ。フロントバスケットを標準装備し、価格も10万円を切っていた

10万円を切った女性向けスリーター【ホンダ・ジョイ】

HONDA ジョイ|1983年発売

ホンダが展開していた3輪車“スリーター”の中でも、ジョイは女性ユーザーに的を絞った軽量・コンパクトモデル。大柄だったストリームや、不整地走行も意識したジャイロXとは方向性を変え、日常での扱いやすさを前面に出していた。

49cc空冷2ストロークエンジンは3.7ps。コンパクトな車体に前輪10インチ、後輪8インチを組み合わせ、フロントには買い物などに便利なバスケットを標準装備。3輪ならではの安定感を残しながら、気軽に扱えるサイズへまとめられている。

発売当時価格は9万9800円。10万円を切る設定も大きなポイントで、3輪車をより身近な存在にしようという狙いが見えてくる。

総排気量:49cc
エンジン:空冷2ストローク単気筒
最高出力:3.7ps/6000rpm
最大トルク:0.47kgm/5000rpm
全長×全幅×全高:1505×575×915mm
重量:46kg
タイヤ:2.50-10・2.50-8
発売当時価格:9万9800円
※主要諸元・価格は編集部調べ

3輪だけど走りは軽快!【ホンダ・ジャスト】

3輪の安定感に、車体を左右へスイングさせるナイトハルト機構を組み合わせたジャスト。ワンタッチパーキングロックなど日常で便利な装備も充実していた

HONDA ジャスト|1983年発売

1981年のストリームから始まったホンダの“スリーター”シリーズ。その第4弾として1983年5月に登場したのがジャストだ。

3輪ならではの低速時の直進安定性を持ちながら、コーナリング時には車体を左右へスイングさせるナイトハルト機構を採用。3輪車の安心感と、2輪スクーターに近い軽快なコーナリングを両立させていた。

エンジンは49cc空冷2ストロークで3.7ps。2速オートマチックに加えて、ストローク量を確保したボトムリンク式フロントサスペンションや防振リンク、電気式燃料計、キー付きインナーボックス、ハロゲンヘッドライトなど装備も充実している。

さらに、スタンドを掛ける必要がなく、レバー操作だけで駐車できるワンタッチパーキングロック機構も採用。日常で使う3輪車として、扱いやすさまでしっかり詰め込まれていた。

総排気量:49cc
エンジン:空冷2ストローク単気筒
最高出力:3.7ps/6000rpm
最大トルク:0.47kgm/5000rpm
全長×全幅×全高:1520×620×945mm
重量:57kg
タイヤ:2.75-10・3.00-8
発売当時価格:12万9000円

※この記事は月刊モトチャンプ2025年12月号を基に加筆修正を行っています

【モトチャンプ編集部】