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FERRARI 12CHILINDRI

フェラーリ 12チリンドリとは

クーペボディに加えオープントップのスパイダーもラインナップするフェラーリ 12チリンドリ。
クーペボディに加えオープントップのスパイダーもラインナップするフェラーリ 12チリンドリ。

「フェラーリ 12チリンドリ」(ドーディチ・チリンドリ)は、2024年5月に世界初公開された2シータースポーツカーである。「812スーパーファスト」の後継で、車名はイタリア語で「12気筒」を意味する。最高出力830PSのV型12気筒自然吸気エンジンに8速DCTを組み合わせ、後輪を駆動。クーペボディに加え、オープンモデルの「スパイダー」も設定される。通常ラインナップに属するカタログモデルで、伝統のフロントエンジンV12モデルの系譜を受け継ぐ、フェラーリを象徴する1台である。

フェラーリ 12チリンドリの外観・内装

フェラーリ 12チリンドリの外観は、滑らかな面と明快な幾何学的造形が特徴である。内装には左右の乗員を包み込む構成を採用し、スポーツカーらしい一体感を提供する。

外観:滑らかな面と独創的なリヤ

長いノーズと後方に寄せたキャビンが、フロントエンジン車らしいプロポーションを形づくる。フロントは左右のヘッドライトを横一文字の帯に組み込み、812スーパーファストの縦長ライトとは異なる表情に仕上げた。

フロントフェンダーと一体化したボンネットは、前方を支点に開く構造を採用している。リヤにはガラス面につながる左右の可動フラップを配置。走行状況に応じて空気抵抗とダウンフォースを調整し、空力性能を向上させる。

内装:左右を包むデュアルコクピット

キャビンでは運転席と助手席をほぼ対称に配置したデュアルコクピットを採用。高いセンタートンネルが両席を分け、それぞれを包み込む。ダッシュボード上部はドア内張りへと連続し、乗員を囲む構成となっている。

運転席には15.6インチのメーターを置き、中央に10.25インチのタッチスクリーン、助手席前方に8.8インチの画面を配置する。内装材には、再生ポリエステルを65%含むアルカンターラを用い、質感を損なうことなく環境へも配慮している。

フェラーリ 12チリンドリのサイズ

フェラーリ 12チリンドリのサイズを、ボディサイズと室内スペースの両面から解説する。低くワイドな車体と、2人乗りの室内、270Lの荷室を順に見ていく。

ボディサイズ:低くワイドな車体

全長4733mm、全幅2176mm、全高1292mmで、全長は4.7m台に収まる。一方で全幅は2.1m超と広く、全高は1.3m未満と「ワイド&ロー」のスタンスが際立つ。日常では横方向のスペースに注意が必要なサイズと言える。特にドアを開けて乗り降りできる駐車区画の確保や、機械式駐車場の全幅制限を事前に確認しておくのが安心だ。

ホイールベースは2700mmで、812スーパーファストより20mm短い。後輪操舵システムと合わせ、旋回時の応答性を高めている。

室内スペース:2人旅に応える構成

乗車定員は2人で、後席は設けられていない。着色ガラスを用いた大きなルーフは、室内に開放感を与えるとともに断熱性にも配慮している。暑い夏から寒い冬まで、ドライバーと同乗者が快適に過ごせる室内環境を実現する。キャビン後方のラゲッジ容量は270L(スパイダーは200L)で、旅行用の荷物を収める空間を確保している。

フェラーリ 12チリンドリの走行性能・燃費性能

フェラーリ 12チリンドリの走行性能は、高回転型V12と後輪操舵、電子制御が支える。8速DCTは高速巡航時の燃費向上にも寄与している。

走行性能:830PSを支える先進制御

排気量6496ccのV12エンジンは、最高出力830PS/9250rpm、最大トルク678Nm/7250rpmを発生。最高回転数は9500rpmに達する一方、2500rpmで最大トルクの80%を得られる。0–100km/h加速は2.9秒、最高速度は340km/hを超える。左右の後輪を個別に制御する独立操舵が、旋回や切り返しへの応答を高める。さらにサイドスリップコントロール(SSC)8.0とABS Evoが連携し、加減速やコーナリングを支援する。

燃費性能:欧州複合値で約6.5km/L

欧州WLTP複合燃費は15.5L/100kmで、日本で一般的な表記に換算すると約6.5km/Lとなる。試験区分別では低速27.2L/100km、中速15.7L/100km、高速13.3L/100km、超高速13.1L/100kmとされている。なお、これらのデータは欧州の試験条件で得られた数値であり、日本のWLTCモード燃費や実走行時の燃費とは区別する必要がある。

フェラーリ 12チリンドリの購入価格・維持費

大排気量高回転エンジンのメンテナンスや大径のタイヤなど、維持費は高額になる。

フェラーリ 12チリンドリの購入価格は、オプションによって大きく変わる。維持費については、定期メンテナンスの対象範囲を把握し、燃料費や保険料、消耗品代も見込んでおきたい。

購入価格:国内発表時は5674万円

2024年6月の日本初披露時に公表された車両価格は税込みでクーペボディが5674万円から、スパイダーが6241万円からである。ボディカラーや内装材、カーボンファイバー製パーツなど、選択する仕様によって支払額は増える。現在の価格と受注状況は正規ディーラーへの確認が必要である。

維持費:7年間の定期整備を用意

新車登録から7年間、指定の定期整備を受けられるフェラーリ純正のメンテナンス・プログラムが付帯する。対象には定期交換のエンジンオイルや純正部品などが含まれ、車両を売却した場合も残存期間の権利は次のオーナーへ引き継がれる。一方、燃料費や税金、保険料、タイヤ代などは別途必要である。特にタイヤは前275/35R21、後315/35R21と大径・幅広であり、交換時には工賃を含めた見積もりを取っておくと安心だ。また、排気量が6000ccを超えるため自動車税は11万円と高額になる。

フェラーリ 12チリンドリ モデル解説

フェラーリ 12チリンドリには、固定式ルーフのクーペと電動格納式ハードトップを備えるスパイダーがある。ここでは、両モデルの特徴と、それを支える技術を紹介する。

フェラーリ 12チリンドリ

2024年に登場したフェラーリ 12チリンドリは、従来のV12モデルで培った技術を受け継ぎながら、パワートレインとシャーシ、デザインを刷新した2シータークーペである。前後21インチのホイールと、左右に2本ずつ配置した計4本の排気口を備える。

F140HD型エンジンには、812コンペティツィオーネでも採用した技術を投入した。チタン製コンロッドや軽量化したアルミ合金製ピストンの採用とクランクシャフトの最適化などによって、内部部品の質量や慣性を低減。バルブを動かす機構の摩擦も抑え、9500rpmという高回転に対応する。

8速DCTは先代モデルよりも変速時間を30%短縮し、8速を設けることで高速巡航時の効率も高めた。3速と4速では、電子制御でトルクの出方を調整する「アスピレーテッド トルク シェイピング(ATS)」を採用。加速感が回転の上昇とともに高まるように制御し、自然吸気エンジンを回す楽しさを引き出している。

フェラーリ 12チリンドリ スパイダー

スパイダーは、電動格納式ハードトップ(RHT)を備えるオープンモデルである。ルーフ機構にはアルミニウムを用いて軽量化を図り、開閉は約14秒で完了する。45km/h以下であれば走行中も操作できる。乗員の頭上にゆとりを持たせたルーフ形状を採用し、後方には風の巻き込みを抑える電動昇降式リヤウインドウも備える。

最高出力830PS、最大トルク678Nmはクーペと共通。軽量オプション装備時の乾燥重量は1620kgと60kg増え、0–100km/h加速はクーペの2.9秒に対し2.95秒となる。最高速度は両モデルとも340km/h超とされている。

発売2024年
全長/全幅/全高/ホイールベース4733/2176/1292/2700mm
パワートレインV型12気筒 自然吸気
総排気量6496cc
最高出力
最大トルク
610kW(830PS)/9250rpm
678Nm/7250rpm
トランスミッション、駆動方式8速DCT、RWD
車両重量 (軽量オプション装着時の乾燥重量)1560kg (スパイダーは1620kg)
0-100km/h加速2.9秒(スパイダーは2.95秒)
最高速度340km/h オーバー

フェラーリ 12チリンドリの新車・中古車価格

フェラーリ 12チリンドリの日本での新車価格は、税込みでおよそ5700万円から。
フェラーリ 12チリンドリの日本での新車価格は、税込みでおよそ5700万円から。

フェラーリ 12チリンドリは2024年に登場した比較的新しいモデルで、中古車の流通はまだ限られている。新車価格と中古車価格を比べる際は、装着オプションや諸費用の違いにも注意したい。特に中古車は車両の状態によって価格差があり、新車本体価格を上回る個体も見られる。

モデル新車価格(税込)中古車価格
フェラーリ 12チリンドリ5674万円~約6800万~8400万円 (2026年10月時点)
フェラーリ 12チリンドリ スパイダー6241万円~—

フェラーリ 12チリンドリについて多い質問

快適性に配慮したガラス製ルーフ。
快適性に配慮したガラス製ルーフ。

以下では、フェラーリ 12チリンドリについて多い質問・疑問に回答する。

Q:ライバルはどのモデル?

代表的な比較対象は、「アストンマーティン ヴァンキッシュ」となるだろう。V12をフロントに搭載する後輪駆動の2シーターで、高性能と長距離移動の快適性を追求する点が共通する。ヴァンキッシュは5.2リッターツインターボから835PS、1000Nmを発生。12 チリンドリは自然吸気方式を採用し、9500rpmまで回る高回転型エンジンを特徴とする。

Q:フェラーリでの位置づけは?

伝統のフロントミッドにV12エンジンを搭載する、2シータースポーツカーの系譜を担うモデルである。限定生産モデル「F80」が先端技術と性能の頂点を追求する一方、12チリンドリは通常のラインアップに属する。自然吸気V12の応答性や音色を重視し、スポーツ走行の楽しさと長距離旅行の快適性を組み合わせている。

Q:V12の音にも工夫がある?

吸気音と排気音の双方を調整し、高回転までの音の変化をつくり込んでいる。排気系は各気筒からの排気管を等長にし、左右のバンクごとに6気筒分の排気を1本にまとめる構成を採用した。吸気系では共鳴装置の配置を調整し、室内で聞こえる中音域を充実させている。排ガス規制に対応する触媒と微粒子フィルターを備えながら、V12らしい音色を追求した。

フェラーリ 12チリンドリの購入方法

新車の購入はフェラーリ正規ディーラーに相談し、受注可否や納期、最新価格を確認する。外装色やシート、内装材などを選べるため、公式コンフィギュレーターで希望を整理すると商談を進めやすい。中古車は正規ディーラーの認定中古車や専門店の在庫が候補となる。装備明細と整備記録を照合し、保証の内容や7年間メンテナンスの残存期間も確認したい。購入後の整備先や駐車環境まで含めて検討することが大切である。

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