来年はミッレミリアの100周年
ヴィンテージカー好きにとって、イタリアの公道ラリー“ミッレミリア”に参加することは、クルマ好き人生の大きな目標になりうる(人生そのものになった人も多い)。400台近くも参加できるとはいえ、その出場資格は(ゴールポストがやや動く時もあるけれど)厳格で、参加資格を得るだけでも苦労が必要だ。そのうえ、日本から大切な愛車を持ち込むとなれば参加費用も莫大になって……。それでも出場し甲斐はある。私もかつて3度ほど参加したが、精神的肉体的疲労やプレッシャーと、走り終えた後の達成感は、なるほど他のカーイベントでは得難いものだった。走っている間は「なんでこんなしんどい思いをしてまで走るの」と自問自答し、終わったら「またいつか来てみたい」と思う。フルマラソンにも似ている。
元は1927年にイタリアの貴族が始めた公道レースだった。北部の街ブレシアをスタートし、ローマで折り返して再びブレシアに戻る。その距離が1600kmということで、1000マイル=ミッレミリアという名の由来となった。1957年まで、戦時中断はあったものの、ワークスやプライベーターが鎬を削った。スタート時刻を示す3桁ゼッケン(722とか)はあまりに有名だ。1957年に大事故が発生し、レースとしてのミッレミリアは幕を閉じたが、20年後の1977年に正確さを競うタイムラリーとして復活。出場資格を1927〜1957年のレース時代に参戦経験のある個体及び同型モデルに基本限ったため、門戸の狭い貴重な体験イベントに成長した。
来年2027年は100周年だ(私が前回出場したのはちょうど10年前で90周年だった)。日本からの参加者も多数見込まれているが、どうやら世界中から殺到しているようで、参加できるだけで価値ある大会になりそう。先日イタリア大使館で行われたモータースポーツデイでは日本自動車会議所の豊田章男会長が来年の出場宣言をされていた。来春には日本でもミッレミリアの100周年を祝うイベントが催される。世界的なコンクールとして定着した奈良・薬師寺「コンコルソ・デレガンツァ・ジャパン」(オーガナイザー木村英智氏)において、ミッレミリア100周年枠を設け、最終日に京都・仁和寺までミッレミリア形式で走るラリーも予定されている。世界遺産をつなぐ最高格式のラリー、日本でも世界一美しい自動車レースの再現となりそうだ。
2026年10月第2週
2026年10月10日(土)晴れ


北海道の友人から慣らしで預かっていた「BMW M2CS」を久々に引っ張り出し、京丹波から篠山、猪名川をドライブした。ちょうど黒豆の収穫時期。路肩の農家でたくさん仕入れる。カントリーロードを快調に楽しみ、ランチは友人が経営する猪名川町のアロハなカフェ「DEEZ Cafe」さんへ。川縁に立つ洒落た店で、せせらぎを聞きながらボリュウムたっぷりのハンバーガーを頬張り、コーヒーを楽しんだ。新たなテストドライブ定番コースになりそうだ。午後、伊丹空港でM2CSのオーナー夫妻をピックアップ。彼らはそのまま山梨で行われるイベントに参加された。夕方、黒豆をゆがいてから高雄サンデーミーティング(TSM)の前夜祭へ。
2026年10月11日(日)晴れ

171回目のTSM。テーマはフランス車と青いクルマというわけで、大量の「アルピーヌ A110」をはじめ、マニアックなクルマが多数参加した。なかでも驚いたのが「フルニエ・マルカディエ バルゾイ」というモデルだ。「イオタ」と「GT40」を足して小さくしたようなマシンで、九州からわざわざやってこられた。フロントアクスルは「ルノー8」、リヤアクスルはフォーミュラ、エンジンはゴルディーニ。オーナーの厚意でドライブさせてもらったが、動かしているだけで楽しいと思えるマシンだった。そのほか、コルベットC2の「427」や、「ルノー クリオV6」にも乗った。それらの様子は公式YouTubeでぜひ。乗って行った「ロードスターMSRコアモデル」もカメラカーとして大活躍。
2026年10月12日(月)晴れ

2200台限定のロードスターMSRコアモデルで東京へ。2.0リッターエンジンにはやっぱり余裕があって、高速クルージングも楽々。ただし、薄着を纏って軽やかに走るロードスターの風情は薄れている。夜はイタリア大使館で日本との国交160周年を祝うイベントのひとつ「モータースポーツデイ」。大使館内には「GRハースF1」や「フェラーリ 296GT3」をはじめレーシングカーやミッレミリアカーが並んだ。トヨタ自動車会長のモリゾウさんこと豊田章男氏も左ハンドルの「トヨタ 2000GT」で登場。「自動車文化はイタリアから学ぶところが多い」と祝辞を述べた。小腹が空いたので赤坂の「RECOVER」さん。都内泊。
2026年10月13日(火)晴れのち雨、曇り


朝から「トヨタ RAV4」のPHEVを駆り出し、栃木へ。ドリームオートさんで11月のイベントについて最終の打ち合わせ。ミウラの60周年を祝う「ドリームモーターショー」を11月15日(日)にドリームオートで開催する。当日はスーパーカークラシックスの協力で「ミウラ」が7、8台に懐かしのスーパーカーを展示。またドリームオートのストックモデルも見学可能だ。入場料3000円(記念ステッカー付き)。ランチ後、都内に戻って代官山の蔦屋書店で開かれたショパールのザガートモデル&ミッレミリア日本限定モデルの発表会。ディナーは業界の大先輩たちと錦糸町の秘密の中華で。都内泊。
2026年10月14日(水)晴れ時々雲り

引き続きRAV4 PHEVのテストを兼ねて埼玉へ。新潟在住の先輩と鳩山町で落ちあい、うなぎを食いながら近況報告と面白い企画のアイデア出しをいくつか。来年もまた、関西や中部あたりで面白い仕掛けができそうだ。クルマを返却し、門前仲町へ。某誌の編集者とイタリアン。都内泊。
2026年10月15日(木)曇り

横浜でロードスターをまたまた入れ替える。今度は「MSR 12R」。200台限定で中古車相場は1000万円以上というレアモデルだ。程よく響くサウンドと低い着座位置に気合いを感じた。そのまま京都へ走る。音や路面からの情報が多いので、PSやコアモデルに比べると京都までのドライブが長く感じられた。普段乗りの素質をさらに削ってスポーツに費やしたモデルだから当然だろう。結論としては最高のスポーツカーではあるけれど、最良のロードスターではないということ。全くもってスポーツカーの哲学を考えるにふさわしいモデルだ。今月はロードスター強化月間だが、来月は同じことをフェアレディZで行うつもり。続編「スポーツカーの哲学」の骨子が見えてきた。
2026年10月16日(金)晴れ

朝からロケでやってきた某誌編集部のスタッフとイノダコーヒ本店で朝食。午後からロードスターで大阪へ。久しぶりに身体のコアチューニング。いろんな歪みも取れてスッキリ。首周りの違和感の原因はなんと踵に! 左右でまるで違う使い方だから、首や肩に影響が出てしまうらしい。自宅に戻って、原稿執筆。
2026 10/10〜2026 10/16
走行距離 約1500km 試乗台数 6台
2025 11/1〜2026 10/16累計
総走行距離 約5万6700km 累計試乗台数 232台

