英国の高級SUVブランド、レンジローバーが、フラッグシップモデル『レンジローバー』の改良に向けた開発を本格化させている。今回、ドイツ・ニュルブルクリンクで最新プロトタイプをスクープ。これまで厳重に隠されていたフロントマスクの詳細が、ついに明らかになった。

レンジローバー 大幅改良 プロトタイプ スパイショット

現行の第5世代レンジローバーは2021年に発表された。登場から約5年を迎え、ブランドを象徴するラグジュアリーSUVが新たな進化の段階に入ろうとしている。

レンジローバー 大幅改良 プロトタイプ スパイショット

今回の改良では、完成度の高い現行モデルのデザインを継承しながらも、フロントフェイスの刷新、インテリアの先進化、そして高性能パワートレインの熟成が図られる見通しだ。

■ フロントの偽装が外れた! 新グリルとDRLの進化が判明

今回捕捉された開発車両で最も注目したいのが、フロント部分のカモフラージュが大幅に取り払われている点だ。これまで黒い樹脂製パネルで覆われていたグリルとバンパーが露出し、改良型のデザインを初めて詳しく確認できる状態となった。

フロントグリルは、現行モデルの基本的な輪郭を維持しながら、内部構造を変更。従来よりも細い水平バーを高密度に配置した、新しいメッシュパターンが採用されている。一見すると控えめな変更だが、フロントマスクの精密感を高め、レンジローバーらしい洗練された表情をさらに際立たせるデザインといえる。

ヘッドライトについても、基本形状は継承される見込みだ。ただし、内部のデイタイムランニングライト(DRL)には新しい発光パターンが採用される可能性がある。近年の高級車では、ライトの発光デザインがブランドの個性を表現する重要な要素となっている。改良型レンジローバーでも、夜間の存在感を高める新しいライティング演出が期待される。

フロントバンパーは現行モデルに近い造形を維持しており、今回の変更は大胆なイメージチェンジではなく、細部の質感を磨き上げる方向となりそうだ。

■ インテリアは大型湾曲ディスプレイ採用か

エクステリアと並んで注目されるのが、インテリアの進化だ。今回のプロトタイプは、車内にフルロールケージとOMP製レーシングシート2脚を装着した特殊なテスト仕様となっている。そのため、市販モデルのインテリアを直接確認することはできない。

しかし、これまでに入手した情報によると、改良型ではインフォテインメントシステムの刷新が計画されている可能性がある。なかでも注目されるのが、新しい湾曲型ディスプレイの採用だ。現行モデルの上質なインテリアデザインを継承しながら、ディスプレイの視認性や操作性を向上させ、より先進的なコックピットへと進化することが期待される。

レンジローバーは、豪華な素材を使用するだけでなく、装飾を抑えたシンプルな空間づくりを特徴としている。改良型でも、その思想を維持しながらデジタル装備の充実が図られるとみられる。

■ 最高出力607ps! V8ツインターボは継続へ

パワートレインについても、注目すべき情報が入ってきた。改良型レンジローバーでは、現行モデルに設定されている多彩なエンジンラインナップが基本的に継続される見通しだ。なかでも最上位モデルには、BMW製4.4L V型8気筒ツインターボエンジンが引き続き搭載される可能性が高い。このエンジンはマイルドハイブリッドシステムと組み合わされ、最高出力607psを発揮する仕様が存在する。電動化が進む高級SUV市場において、強力なV8エンジンを継続することは、レンジローバーの高性能モデルを支持するユーザーにとって大きな魅力となる。

さらに、JLRが独自開発した3.0L直列6気筒ターボエンジン“インジニウム”も継続される見込みだ。海外仕様では、P360の最高出力355psから、プラグインハイブリッドモデル“P550e”の550psまで、幅広い性能をカバーする。加えて、3.0L 直列6気筒ディーゼルエンジンも引き続きラインアップされるものとみられる。

ガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッドという多彩な選択肢を維持することで、地域ごとに異なるユーザーの需要に対応する戦略が続くことになりそうだ。

■ 日本導入にも期待! 高級SUVの完成度をさらに高める

日本市場でもレンジローバーは、ブランドを象徴するフラッグシップSUVとして展開されている。今回の改良は、外観を大きく変えるフルモデルチェンジではないものの、フロントマスクの精緻化やデジタル装備の進化によって、商品力をさらに高めることが期待される。特に、従来のレンジローバーが持つ上質なデザインを維持しながら、最新の装備を取り入れる方向性は、既存のデザインを好むユーザーにも魅力的な進化となるはずだ。

スクープ班では、今回フロントの偽装が大幅に取り払われたことから、開発が次の段階へ進んでいる可能性に注目している。

改良型レンジローバーの正式発表時期は現時点で明らかになっていないが、今後はインテリアの詳細や新しい装備に関する情報も徐々に明らかになっていくだろう。世界の高級SUVを代表するレンジローバーが、次の進化でどこまで完成度を高めてくるのか。今後の動向が注目される。