愛車に乗れない期間を短く、車検体制を刷新

オートバイ用品の小売・開発を手がけるナップスは2026年9月7日、ナップスベイサイド幸浦店が、二輪車を対象とする「指定自動車整備事業」の指定を7月28日付で取得したと発表した。横浜市金沢区にある同店を車検の拠点とし、南関東エリアの対象10店舗で、車両を預かってから返却するまでの期間を短縮する。
新たな体制では、対象店舗で受け付けた車両の定期点検整備と完成検査をベイサイド幸浦店で実施。返却までの期間は10日間~2週間程度が目安となる。さらに、同店で直接申し込む場合は、条件が整えば当日中に返却する「1日車検」にも対応する。
見直しの背景には、車検中に愛車を使えない期間の長さがあった。従来は店舗で整備を行った後、検査のために運輸支局や自動車検査登録事務所へ車両を持ち込む必要があった。そのため、予約の混雑状況などによっては、返却まで1~2カ月程度かかるケースもあったという。
ツーリングや日常の移動にバイクを使うライダーにとって、長期間の預け入れは予定を左右する問題となる。同社は利用者から寄せられた声を受け、整備だけでなく検査までを含めた車検体制の改善を進めてきた。
整備から完成検査まで、指定工場で一貫対応
今回の期間短縮を支えるのが、ベイサイド幸浦店の指定工場化だ。同社の説明によると、指定工場は車両の整備に加え、運輸支局に代わって保安基準への適合性を確認する完成検査を自社で行える。
検査後に交付する保安基準適合証を運輸支局へ提出することで、車両そのものの持ち込みを省略できる仕組みだ。ベイサイド幸浦店は、国の基準に適合する検査設備を備え、国家資格を持つ自動車検査員を配置した体制が認められ、指定を取得した。
これにより、同店では定期点検整備から完成検査までを担えるようになった。今回の取り組みは、必要な検査を省くものではなく、検査を実施する場所と業務の流れを変えることで、返却までの時間を短くするものといえる。
対象店舗で受け付けた車両を一つの拠点へ集める運用も特徴だ。ベイサイド幸浦店の設備と人員を生かし、周辺店舗の利用者にも期間短縮のメリットを広げる。各店での受付と、指定工場での整備・検査を組み合わせた体制となる。
神奈川・東京・埼玉の10店舗が対象に
新体制の対象は、神奈川・東京・埼玉にあるナップスの10店舗。神奈川県ではベイサイド幸浦店、横浜店、相模原橋本店、座間店、新横浜店、小田原店、東京都では練馬店、三鷹東八店、足立店、埼玉県では埼玉店が対応する。
ベイサイド幸浦店以外で受け付けた車両は、同店へ移動させたうえで定期点検整備と完成検査を行う。利用者は対象となる近隣店舗で車検を申し込みながら、指定工場を活用したサービスを受けられる。
預かり期間の目安は10日間~2週間程度。ただし、車両の状態や必要な整備の内容、店舗の混雑状況によって前後する。従来の1~2カ月程度という期間も、すべての車両に当てはまるものではなく、予約状況などにより長期化したケースとして示されている。
このため、利用する際は、希望する返却日と実際の整備内容を踏まえ、店舗へ相談しておくと予定を立てやすい。旅行やツーリングなどでバイクを使う日程が決まっている場合には、預け入れから返却までの見通しが重要になる。今回の体制変更は、そうした計画を立てるうえでも利便性の向上につながりそうだ。
幸浦店の「1日車検」は事前予約と車両確認が必要
ベイサイド幸浦店で直接車検を申し込む場合は、他店舗から車両を移動させる必要がない。そのため、一定の条件を満たせば、預けた当日のうちに返却を受けられる「1日車検」を利用できる。
具体的には、事前予約に加え、車両状態の確認や必要な部品の準備などが整っていることが条件となる。午前中に預け、夕方に受け取れるケースもあるという。一方で、車両の状態や整備内容によっては当日中に返却できない場合もあり、すべての車両に即日対応を約束するサービスではない。
また、返却時には保安基準適合標章を貼付し、新しい車検証と検査標章(ステッカー)は後日の受け渡しとなる場合がある。車両の受け取りと書類などの受け取りが別になる可能性も含め、予約時に流れを確認しておきたい。
同社は発表時点で、今後の車検受付キャンペーンも予定しており、詳細は公式サイトやSNSで順次案内するとしている。さらに、南関東以外の店舗でも短期間で車検を完了できる体制づくりを検討する方針だ。
愛車を預ける時間を減らし、再び走り出せる日を早める今回の取り組み。まずは南関東10店舗で、車検を利用するライダーの負担軽減を図る。
