身長163cm、東京モーターサイクルショーの会場で、ホンダ車あれこれ跨ってみた!|ホンダ編その2

前回の記事ではホンダの原付2種モデルたちの足つき性を短足オッサンが試してみた。続く今回はホンダその2編として、軽2輪以上のロードモデルたちを試してみたい。前回の原付2種でも6台試して両足カカトまで着地したのはわずかに1台という悲しい結果だったが、果たして大型を含む今回はどうなったのだろう。


REPORT●増田 満(MASUDA Mitsuru)
PHOTO●星野耕作(HOSHINO Kosaku)
ロードモデル中心に試してみた。

前回の記事ではホンダの原付2種モデルたちの足つき性をチェックしてみた。163cmの身長で、両足カカトまでベッタリ着地したのは、6台中スーパーカブ110だけという惨憺たる結果に終わった。とはいえ生まれながら短足が身についているので、両足指の付け根が着地すれば大抵のバイクは乗ることができる。でもこれは原付2種という軽量なモデルなら、という条件がつく。同じような足つき性でも重量が重く前傾がキツイと乗ること自体を諦めてしまうのだ。これは筆者の独断かもしれないが、バイクの車両重量は自分の体重の3倍前後までが自信を持って乗ることができるモデルだと定義している。この定義だと身長163cm・体重58kgの短足オッサンが自信を持って乗れるのは、重量が200kg以内のバイクになってしまう。若い頃には乾燥重量225kgのホンダCBX750Fボルドールを所有していたこともあるので4倍近くまでなら大丈夫だが、体力が落ちた今では3倍付近がボーダーラインだろう。

話が脱線したが、今回はホンダの軽2輪以上のバイクたちで足つき性を試してみよう。2022年の東京モーターサイクルショーに展示され実際にまたがることができた中型以上のモデルは今回紹介する6台。いかなる結果になったのか、早速紹介しよう!

ホンダ・レブル250Sエディション

レブル250Sエディションの新色、パールスペンサーブルー。

まず手始めにまたがったのは250ccのクルーザーモデルであるレブル250。現車は2021年に新色パールスペンサーブルーが追加されたSエディションでヘッドライトカウルやフォークカバーが特徴。そもそもシート高を低くして年齢や体格、性別を問わず誰でも楽しめるよう開発されたモデルなので、足つき性はバッチリ良好。両足がカカトまで着地して膝にはまだ余裕がある。シート高690mm・車両重量171kgだから怖いものなど何もない! まずは安心したところで次のモデルに行ってみよう。

ホンダGB350S

話題沸騰中のGB350。

続いては、ある意味レブル250の良きライバルともいえそうな懐古調モデルのGB350。発売開始と同時に大ヒットとなり、これから契約しても年内納車が難しいかもしれないほどの人気が続いている。人生初のバイクがホンダGB250クラブマンだった筆者にとり懐かしく思い出に残るモデル名の復活だから、気になっていた1台でもある。会場に展示されていたのはマフラー形状やサイドカバーのデザインを変更したGB350S。スペック的に標準モデルと違うのは最低地上高と車両重量、リアタイヤのサイズくらいだから足つき性が変わることはないだろう。実際またがってみるとシート高800mmという数値通りの印象。両足指の付け根が着地するかどうか、といったところ。体のどこにも無理を強いないライポジなので、これだけ足が届けば問題なく乗り回すことができるだろう。

ホンダCBR250RR

250ccクラスのスーパースポーツ代名詞。

確か数年前、ホンダCBR250RRとヤマハYZF-R25、カワサキNINJA250の3台を乗り比べた。3台ともにメーカーらしさが感じられ、それが好みの分かれるポイントになっていると感じたもの。ただCBR250RRのパワフルさは別格で、これなら大型いらないかも?なんて感じたものだ。久しぶりに触れるCBR250RRはカラーリングが変更されたばかりで、以前のカラーリングより明らかに精悍さを増していて正直カッコいい…。またがってみるとシート高790mmなのだが膝付近がフレームに押し出されて足つきを阻害する。両足は足指付け根付近まで着地するので問題はないけれど、250ccの2気筒モデルという先入観ほどスリムではない。ただ極端な前傾姿勢にならないので、自信を持って取り回せることだろう。

ホンダCBR400R

CBR250RRの隣に展示されていた400R。

こうしてCBRシリーズが並んでいると壮観である。250RRの次に試したのは、隣に展示されていた400Rで自然な流れというもの。ただ、展示スペースの都合でこの角度でしか撮影できなかったので、分かりにくいかもしれない。CBR400Rは末尾のRが1つしかないことでもわかるよう、RRより日常域での扱いやすさを考慮されている。シート高は785mmだが、正直なところ250RRと足つき性はほぼ同じな感覚だ。上の250RRの写真と見比べると一目瞭然だが、400Rだと若干膝が外に押し出される感覚が強い。だがハンドルの位置が高めで幅も広いため、肩まわりの余裕は400Rが上。数値でも250RRの全幅が725mmで400Rが同760mm。無理のないライポジといえるのだ。

ホンダCBR650R

CBR650Rのシート高は810ミリ。

250RR、400Rと続けば次は650Rしかないでしょう。というわけでまたがってみると、さすがに車格が400までとは別物。シート高は810mmあり車両重量も206kgある。軽量モデルとはいえないサイズ感で、ミドルクラスのある指標的存在だろう。エンジンも4気筒になるため幅が広く、足つき性は400までのような親和性はない。ただ、両足の指先が根元付近までしっかりと着地するし、前傾姿勢も穏やかなので無理のないポジションといっていいレベルに収まっている。これなら普通に乗り回すことができるだろう。ちなみにネイキッドモデルのCB650Rには2019年のモーターサイクルショーで足つき性をチェックしている。両車を比べても足つき性はほぼ同じといっていいだろう。

CBR1000RR-R FIREBLADE SP

最後はCBR1000RR-Rファイアブレードだ。

最後は「Total Control for the Track〜サーキットで本領発揮するマシン」とホンダ自ら高らかに宣言するスーパースポーツの頂点、CBR1000RR-Rファイアバード。この領域になると足つき性なんて二の次で、いかにコーナリングスピードを引き上げるかがシャーシ開発の優先事項。よって短足オッサンがまたがって両足の指先が着地したことが奇跡のようだ。シート高は830mmで、ご覧のような前傾姿勢だから街中を走ろうなんて間違っても思わない。ひたすらサーキットを攻めるのが正しい乗り方というものだ。ただ、これだけ足が届くと街中でも乗って乗れないことはない。車両重量も201kgしかないので、片足で車体を支えることができるだろうから、信号待ちが苦痛になるほどではないだろう。ホンダの2回目はCBRシリーズぶった切りになったような感じだが、次回からは他メーカーの足つきをチェックしていこう。

著者プロフィール

増田満 近影

増田満

小学生時代にスーパーカーブームが巻き起こり後楽園球場へ足を運んだ世代。大学卒業後は自動車雑誌編集部…