[私的コラム]ランニングウォッチ ガーミンで半年睡眠を測って改善【Part.1】

ランニングウォッチなのに睡眠まで!ガーミンで半年測って改善した結果は?[私的コラム]【Part.1】

筆者がランニング用に愛用しているGPSウォッチ「ガーミン フォアランナー265」。
筆者がランニング用に愛用しているGPSウォッチ「ガーミン フォアランナー265」。
その活躍もさることながら、自ら設定した目標に向かって取り組む努力も素晴らしい大谷翔平選手。その規格外の活躍の裏に、規格外の睡眠時間があることはよく知られていますが、アメリカ全土を移動するメジャーリーグの厳しいスケジュールで、なんと10時間の睡眠を確保しているというのです。良い睡眠はパフォーマンスを上げるか?という視点で零細企業のサラリーマンが改善に取り組んでみました。

自分のパフォーマンスを上げるには?

最近睡眠にハマっています。いや、いわゆる「のび太的」怠惰な貪り系惰眠ではなく、大谷翔平とまでは言いませんが、もうちょい仕事のパフォーマンスアップのために、できることはないかと考えたのです。

このゲンロクWeb運営に携わるようになってから、月刊誌とはまったく異なる日常が日々押し寄せてきます。その慣れない業務の中で「ああ、もっとこうすればよかったのに気が付かなかった」と後悔することが多く、これ、もうちょい自分に能力があればサクサク進められるんじゃない?と思った次第です。まあ、本誌を担当していた時も失敗は多数あったのですが、気づかないふりをしていたような気もします。

そんなある日、ランニング用に愛用しているGPSウォッチ「ガーミン フォアランナー265」が、毎朝届けてくれるモーニングレポートの中に「睡眠スコア」が存在するのを思い出しました。コロナ禍で始めたランニングは、三日坊主の自分にしては珍しく続けられています。まあ初老(50歳代)なので無理は禁物ですが……。

ガーミンはもともとGPSを活用した情報端末機器メーカーで、カーナビなどでその名を轟かせました。現在は腕時計などウェアラブルデバイスが有名です。主にランニング用として着用していますが、歩数やストレスなど日中の活動のログを取ってくれるので、私は活動量計として、あるいはライフログ計測器として日常的に着用しています。

余談ですが今やサーキット走行でもGPSロガーを使って走りを磨くことは常識で、根性論でブレーキングポイントを奥にしてもいいことはありません。ブレーキングや走行ラインなど正確な情報をもとに運転を改めれば、理想のタイムに近づけるのです。データ通りの運転を実現するのはなかなか難しいのですが。

睡眠スコアとは?

ともあれ、ガーミンを睡眠中も着用すると睡眠中のデータを取ってくれます。私の場合、毎朝表示される睡眠スコアは100点満点で大抵50〜70点台でした。これをせめて80点台、できれば90点台、あわよくば100点取ってみたい! 満点の睡眠ってどんなだろう……、と妄想は膨らむばかり。そんな時にガーミンから「睡眠改善体験会」への参加案内が届き、渡りに船とばかりに飛びついたのはいうまでもありません。

ところで睡眠スコアとはなんでしょうか? これは睡眠時間や浅い睡眠、深い睡眠、レム睡眠だけでなく、睡眠中のストレス、つまり心拍数や心拍変動、覚醒時間など多角的なデータを、総合的に診断して100点満点で示すものだそうです。ガーミンの基準によると

90点以上:「非常に良い」
80〜89点:「良い」
60〜79点:「普通」
60点未満:「悪い」

とされています。とりあえず80点の「良い」を目指すことにしました。

今回ガーミンが主催した「睡眠改善体験会」には、睡眠のスペシャリストである角谷リョウさんが参加してくれました。角谷さんは「超回復コーチ」を名乗る睡眠のスペシャリストで、今回の体験会でも示唆に富む様々な方法を教えてくれたので、かいつまんで紹介したいと思います。

睡眠の目的と改善目標

角谷先生曰く、なぜ人は睡眠するのか?ということですが、これは回復が主たる目的です。何を指標とするかですが、感覚的なものではなく数値で確認したいところです。そこで使うのが、ボディバッテリーというガーミンデバイスが備えるパラメーターです。

これは人間のエネルギーを携帯電話のバッテリーのように数値化したもので、日常生活の中の活動やストレスや運動などで消耗することで減っていきます。最大100%として、5%まで下がります。携帯電話は0%だと電源が切れますがボディバッテリーは0%になりません。これは多分死んだら0%になるのでしょう(冗談です)。

このボディバッテリーをKPIとして、寝るまで20%以上をキープし、良質な睡眠を取って80%以上に回復することを目指します。睡眠スコアが悪いと30%しか回復しなかったり、まったく回復しないこともあります。負のスパイラルに陥ると、例えば5%からほとんど回復せずに朝を30%で迎えて、その日もハードワークをこなして、昼前には5%に落ち込み、さして仕事のパフォーマンスも上げられず、午後を惰性で過ごし、さらに翌日もバッテリーが低いままということもあるのです。

ボディバッテリーの目標は、

朝に80%以上
昼に50%以上
就寝前に20%以上

これを維持することを目指します。5%から超回復で起きたら100%という可能性もなくはないですが、それには睡眠スコアで90点以上の超良質な睡眠を取らなければいかないでしょう。私の目標はボディバッテリーを朝までに90%貯めることにしました。

ちなみにガーミンにとって本業(?)のランニングにおいては、ガーミンがこれまでに培った膨大なノウハウから、トレーニング方法などコーチしてくれる機能も備わりますが、この睡眠に関してもガーミンのGPSウォッチが「ちょっと昼寝するといいですよ」などとアドバイスしてくれます。やさしいアドバイスは歓迎ですが、宴会の翌日など「理想よりも短く回復効果のない睡眠」と断じられ、朝からかなりブルーになります。

体験会で聞いた改善方法の内容と、半年にわたる改善の結果は次回報告したいと思います。

スターターを務めたのは、ゲストランナーのタレント井上咲楽さんと陸上競技選手赤﨑暁選手。フォアランナーを着用し、ランニングを楽しんだ。

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著者プロフィール

吉岡卓朗 近影

吉岡卓朗

大学卒業後、損害保険会社に就職するも学生時代から好きだったクルマのメディアに関わりたいと、1999年に…