2022年生産分はソールドアウトしたロータス エミーラ GT4、走行シーンを初公開

ロータス エミーラのカスタマー向けレーシングカー「GT4」、ヘセルのテストトラックで初披露 【動画】

ヘセルのテストトラックで、走行シーンが初披露されたロータス エミーラ GT4。
ヘセルのテストトラックで、走行シーンが初披露されたロータス エミーラ GT4。
ロータス・カーズは、英国・ヘセルのテストトラックにおいて、完全新規設計されたカスタマー向けレーシングカー「エミーラ GT4」を公開した。

Lotus Emira GT4

顧客向けVIPイベントにおいてパフォーマンスの一端を誇示

ヘセルのテストトラックで、走行シーンが初披露されたロータス エミーラ GT4。
エミーラ GT4は、2022年に立ち上げられた「ロータス・アドバンスト・パフォーマンス」が初めて開発を担当した。

ロータスは、ヘセルのテストトラックで行われたVIP向けのイベントにて、エミーラ GT4の走行シーンを初披露した。ステアリングを握ったのは、ブリティッシュGT選手権で優勝経験を持つロータスの公式テストドライバー、ギャバン・カーショウ。全長2.2マイルのサーキットを舞台にそのポテンシャルをアピールしている。

エミーラ GT4は、ロータスのビスポーク&体験部門として2022年初めに立ち上げられた「ロータス・アドバンスト・パフォーマンス(Lotus Advanced Performance)」が開発を担当。世界的にも人気カテゴリーのGT4を導入することで、ロータスは世界レベルのモータースポーツへの復帰を果たすことになる。

開発において重責を担ったギャバン・カーショウは、エミーラ GT4について次のようにコメントした。

「エミーラ GT4は、ロードカーが持つ性能を最大限に引き出すため、様々な工夫が凝らされています。1966年にロータスがヘセルに移転して以来、数え切れないほどのレーシングカーとそのドライバーを育んできたこのテストコースで、エミーラ GT4のダイナミックな性能を披露できたことは、私や関係者全員にとって特別な瞬間になりました」

レイ・マロックとのコラボレーション

ポルトガルのアルガルベで長期間テストを行うロータス エミーラ GT4。
ポルトガルのポルティマオでテストを行うロータス エミーラ GT4。開発にはGTレースやツーリングカーレースで豊富な経験を持つレースデベロップメント「RMLグループ」が協力している。

エミーラ GT4の開発プロジェクトは、モータースポーツにおいて多くの経験を持つ「RML(レイ・マロック)グループ』とロータスとのコラボレーションによって進められた。市販仕様と同様にトヨタ製3.5リッターV型6気筒スーパーチャージャー付きエンジンを搭載し、サーキット走行に最適化されたエアロダイナミクスを採用。複合素材を多用したことで、大幅な軽量化も実現している。

昨年9月のエミーラ発表以来、ヘセルを拠点とするGT4開発チームは、卓越したダイナミクスと高速安定性を実現するべく開発に注力してきた。冬の間、エミーラ GT4はポルトガルのポルティマオ(アルガルベ)で1週間の長期テストを敢行し、何百時間もの検証作業を行っている。

ポルティマオは気候が良いことに加え、ヨーロッパで最もチャレンジングなサーキットのひとつであり、エアロダイナミクスと各コンポーネントの信頼性を検証するのに最適なシチュエーションを備え、開発・検証の場として選ばれたという。

ロータスのレース・プログラム・マネージャーのリチャード・セルウィンは、エミーラ GT4の開発について、次のように説明する。

「エミーラ GT4プログラムの進捗状況に満足しています。このレーシングカーは、世界中のカスタマーやレースファンをワクワクさせるような、魅力的なスペックとパフォーマンスを持っています。そして、ライバルに対して、非常に高い競争力を発揮すると信じています」

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伝説のタイプ30とランデブー走行も実施

ロータス エミーラ GT4とロータス タイプ30がランデブー走行を披露。
今回、個人オーナーが所有する1965年製タイプ30も参加し、ヘセルにおいてエミーラ GT4とランデブー走行を行った。

エミーラ GT4のローンチイベントには、ロータス タイプ30も登場し、2台揃ってのデモンストレーションランも披露された。ホワイトの1965年製タイプ30は個人オーナーが所有する1台で、フォード製4.7リッターV型8気筒を搭載。昨年のグッドウッド・リバイバルにおいてウィットサン・トロフィーを獲得した個体だ。

これまでロータス製GTマシンとしては、エヴォーラ GT4がブリティッシュGT選手権、ドバイ24時間レース、バルセロナ24時間レース、セパン12時間レース、ピレリ・ワールドチャレンジなど様々なレースや選手権で優勝。エミーラ GT4は、エヴォーラ GT4以上の活躍が期待されている。エミーラ GT4の2022年生産分はすでにソールドアウトしており、旺盛な需要に対応すべく2023年は生産キャパシティを増加する予定となっている。

【SPECIFICATIONS】
ロータス エミーラ GT4
ボディサイズ:全長4410 全幅1636 全高1290mm
乾燥重量:1300kg
エンジンタイプ:トヨタ製V型6気筒DOHC+スーパーチャージャー「2GR-FE」
排気量:3456cc
過給器:ハロップ製「TVS 1900 」
最高出力:400bhp/7200rpm
トランスミッション:Xトラック製6速シーケンシャル+パドルシフト
駆動方式:RWD
サスペンション:前後ダブルウィッシュボーン+アンチロールバー
ブレーキ:コンペティションスペック・ブレーキシステム
タイヤ:ピレリ製GT4 前265/645×18 後305/680×18
ホイール:鍛造アルミ
燃料タンク容量:96リットル(FIA FT3規程)
価格:16万5000ポンド(税別)

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