ティグアン並みのサイズに500km超の航続距離を実現したVW製EV「ID4. Pro 4 MOTION」登場

フォルクスワーゲン ID.4は2022年中に上陸予定。強豪のアリアやアイオニック5がひしめく激戦区に挑む電動コンパクトSUV

フォルクスワーゲン ID.4の走行シーン
フォルクスワーゲンは、フル電動コンパクトSUVのID.4に、4WDモデルのID.4 Pro 4 MOTIONを追加。ドイツ本国で2022年6月9日から先行販売を開始した。現地での車両販売価格は4万9020ユーロ(約680万円)〜。
フォルクスワーゲンは2021年に欧州でリリースを開始したフル電動コンパクトSUV「ID.4」に、4WD仕様の「ID4. Pro 4 MOTION」を追加して2022年6月9日にドイツ本国で先行販売をスタートした。ティグアン相当の“ちょうどいい”サイズに、500km超の航続距離、そして安心の全輪駆動システムを組み合わせた注目の最新EVだ。

Volkswagen ID.4

全世界で「売る気満々」なフル電動コンパクトSUV

ID.4は、フォルクスワーゲン・グループが開発したBEV専用プラットフォームMEBをベースにしたコンパクトSUV。全長4584×全幅1852×全高1640mmで、ホイールベースが2771mm。ティグアンに近いサイズ感のボディに、フラットなフロアをもつ広大なキャビンを内包する。

WLTPモードで500km超という航続距離と、絶妙なボディのサイズ感、そして旬なクロスオーバースタイルを兼ね備えたID.4は、全世界をターゲットにした戦略モデル。独ツヴィッカウ工場、中国の佛山(Foshan)工場及び安亭(Anting)工場、米チャタヌーガ工場、独エムデン工場など複数の拠点をベースに製造される基幹車種となる。

4WDモデルは最高出力265psを発生

まずは後輪駆動からデビューしたID.4だが、2022年6月9日に待望の4WDモデルも追加された。前後アクスルに搭載するモーターが生み出すシステム最高出力は265psに達し、0-100km/h加速は6.9秒と、後輪駆動モデルに比べて1.6秒速くなっている。最高速度も180km/hと、後輪駆動より20km/h分の余裕が生まれた。また、21cmのグランドクリアランスを確保しているため、多少荒れた路面でも走行することが可能。

搭載するバッテリーの容量は77kWhで、航続距離は517km(WLTPモード)。最大135kWの急速充電を使った場合、36分で337km分のチャージを完了することができる。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リヤにマルチリンク式を採用。大型の高圧バッテリーをフロアに最適配置することで理想的な前後重量配分と低重心化を図っている。

ひとクラス上のルーミーな空間を確保

電動パワートレインをコンパクトに“整理整頓”したEV専用プラットフォーム「MEB」のおかげで、キャビンや荷室はひとクラス上のSUV並の空間を確保できたという(荷室容量は543〜1575リットル)。

コクピットはメーター、センターの2箇所に高精細ディスプレイを配し、「ハロー、ID」と話しかければ起動する音声認識アシスタント機能も搭載。フロントウインドウ下端、横幅いっぱいに配置する細長い「ID.ライト」は、運転支援機能や音声認識機能などと連動して様々なパターンや色に変化し、ドライバーにステータスを伝える仕組みになっている。

強豪勢が群雄割拠するセグメント

すでに販売がスタートしている市場では、売れ行き好調なID.4。2021年だけで16万3000台の販売台数を記録しており、フォルクスワーゲンブランドはもちろん、グループ全体でも「最も売れている電動モデル」として君臨している。

先般日本での注文受け付けをスタートしたテスラ モデルYや、日の丸EV勢として大きな注目を集めているニッサン アリア、韓国が放つ注目株のヒョンデ アイオニック5など、ID.4が挑むマーケットはニューモデルが群雄割拠状態。さらにいえば、メルセデス・ベンツのEQAやEQB、BMWのiX1あたりも、十分に射程距離圏内のライバル勢といえるだろう。兄弟車ではあるものの、今秋にはアウディQ4 e-tronも国内発売を予定している。かくも盛り上がりを見せる電動化時代のコンパクトSUV市場で、ID.4はどれだけの存在感を示すことができるのだろうか。フォルクスワーゲンジャパンでは、2022年中にID.4を日本に導入するとアナウンスしている。

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三代やよい 近影

三代やよい

東京生まれ。青山学院女子短期大学英米文学科卒業後、自動車メーカー広報部勤務。編集プロダクション…