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充電施設の拡充はメルセデス・ユーザーへの特典に

現在アメリカ・ラスベガスで開催中の「CES 2023(コンシューマー・エレクトリック・ショー 2023)」において、メルセデス・ベンツは高出力充電ネットワークの展開を、2023年中にまず北米で開始すると発表した。
メルセデス・ベンツは、2030年代を目処にラインナップのフル電動化を計画しており、電動モデルのラインナップ拡充に合わせて、充電インフラの充実化にも着手した。メルセデス・ベンツが計画する大規模な高出力充電ネットワークは、カスタマーの充電における利便性を大幅に向上させるだけでなく、将来に向けた重要インフラ資産を創出するものとなる。
メルセデス・ベンツの高出力充電施設は、主要都市や人口集中地区、主要幹線道路、小売店やサービス拠点の近くに設置され、これには世界中に展開するメルセデス・ベンツのディーラー網も含まれる予定だという。
戦略的な充電インフラの拡充により、新世代BEVの使い勝手と利便性が大幅に向上。メルセデス・ベンツのオーナーは充電に関して、特別な待遇を得られることになる。今回計画された大出力充電ネットワークは、メルセデス・ベンツのカスタマー第一に考えられており、アプリでの事前予約機能など、優先的なアクセスを提供。ただ、対応する技術を持つ他ブランドのドライバーも充電施設の使用自体は可能となっている。
北米において400以上の充電ハブの設置を発表

メルセデス・ベンツのパートナーとなるのは、米国最大級の太陽光発電と蓄電施設の所有・運営会社「MN8 エナジー」と、EV充電ネットワーク技術のトップ企業「チャージポイント(ChargePoint)」。2027年までにカナダを含む北米全域で合計400以上の充電ハブと、2500以上の高出力充電器を備えたネットワークが計画されており、持続可能かつ信頼性の高い充電インフラが提供される予定だ。
メルセデス・ベンツ・グループAGの取締役会長を務めるオラ・ケレニウスは、今回の発表について次のように説明を加えた。
「メルセデス・ベンツは、すでに市場で最も優れたEVを提供しています。しかし、電気自動車への転換を加速させるためには、充電設備の拡充も必要です。私たちのお客様には、電気自動車の所有と長距離移動を容易にする、魅力的な充電体験が必要だと考えています」
「私たちはこのような体験が可能になるのを、じっと待つようなアプローチはとりません。だからこそ、自分達で高出力充電ネットワークをグローバルに展開していくのです。このネットワークは、お客様にとってメルセデス・ベンツのオーナーシップのもうひとつのインセンティブとなるでしょう。私たちにとってもさらなる価値創造の可能性を秘めた、資産となるよう計画されています」