メルセデス・ベンツが高出力充電インフラへの大規模投資を発表

「EV普及は充電施設拡充が不可欠」世界中に1万基以上の高出力充電設置するというメルセデス・ベンツの野望

メルセデス・ベンツは、現在開催されている「CES 2023」において、高出力充電施設への大規模な投資を発表した。
メルセデス・ベンツは、現在開催されている「CES 2023」において、高出力充電施設への大規模な投資を発表した。
メルセデス・ベンツは、北米、欧州、中国、その他の主要マーケットにおいて、1万基以上にもおよぶ高出力充電ネットワークを立ち上げる計画を発表した。2023年は、まず米国とカナダで高出力充電ネットワークの構築を開始し、その後、世界中の他の地域にも拡大していくという。

充電施設の拡充はメルセデス・ユーザーへの特典に

世界中で大規模な高出力充電ネットワークの拡充を計画している、メルセデス・ベンツ。
メルセデス・ベンツは北米を皮切りに、欧州や中国、日本を含む主要市場において、メルセデス・オーナーが優先的に予約できる高出力充電ネットワークを拡充する。

現在アメリカ・ラスベガスで開催中の「CES 2023(コンシューマー・エレクトリック・ショー 2023)」において、メルセデス・ベンツは高出力充電ネットワークの展開を、2023年中にまず北米で開始すると発表した。

メルセデス・ベンツは、2030年代を目処にラインナップのフル電動化を計画しており、電動モデルのラインナップ拡充に合わせて、充電インフラの充実化にも着手した。メルセデス・ベンツが計画する大規模な高出力充電ネットワークは、カスタマーの充電における利便性を大幅に向上させるだけでなく、将来に向けた重要インフラ資産を創出するものとなる。

メルセデス・ベンツの高出力充電施設は、主要都市や人口集中地区、主要幹線道路、小売店やサービス拠点の近くに設置され、これには世界中に展開するメルセデス・ベンツのディーラー網も含まれる予定だという。

戦略的な充電インフラの拡充により、新世代BEVの使い勝手と利便性が大幅に向上。メルセデス・ベンツのオーナーは充電に関して、特別な待遇を得られることになる。今回計画された大出力充電ネットワークは、メルセデス・ベンツのカスタマー第一に考えられており、アプリでの事前予約機能など、優先的なアクセスを提供。ただ、対応する技術を持つ他ブランドのドライバーも充電施設の使用自体は可能となっている。

北米において400以上の充電ハブの設置を発表

世界中で大規模な高出力充電ネットワークの拡充を計画している、メルセデス・ベンツ。
北米においては「MN8 エナジー」と「チャージポイント」と協力。2023年から、400拠点以上の高出力充電ネットワークの構築がスタートする。

メルセデス・ベンツのパートナーとなるのは、米国最大級の太陽光発電と蓄電施設の所有・運営会社「MN8 エナジー」と、EV充電ネットワーク技術のトップ企業「チャージポイント(ChargePoint)」。2027年までにカナダを含む北米全域で合計400以上の充電ハブと、2500以上の高出力充電器を備えたネットワークが計画されており、持続可能かつ信頼性の高い充電インフラが提供される予定だ。

メルセデス・ベンツ・グループAGの取締役会長を務めるオラ・ケレニウスは、今回の発表について次のように説明を加えた。

「メルセデス・ベンツは、すでに市場で最も優れたEVを提供しています。しかし、電気自動車への転換を加速させるためには、充電設備の拡充も必要です。私たちのお客様には、電気自動車の所有と長距離移動を容易にする、魅力的な充電体験が必要だと考えています」

「私たちはこのような体験が可能になるのを、じっと待つようなアプローチはとりません。だからこそ、自分達で高出力充電ネットワークをグローバルに展開していくのです。このネットワークは、お客様にとってメルセデス・ベンツのオーナーシップのもうひとつのインセンティブとなるでしょう。私たちにとってもさらなる価値創造の可能性を秘めた、資産となるよう計画されています」

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