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着座位置が低く乗降性は抜群 低フォルムで走りや操舵も◎
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アルファード/ヴェルファイアのフルモデルチェンジにより、LLクラスのミニバン市場が活気づいてるが、実はこのクラスのパイオニアはエルグランドだ。三世代目となる現行型は発売から13年が経過したロングセラーモデルだが、適時マイナーチェンジや小変更を行ない、日産の上級ミニバンに相応しいスタイルと装備を手に入れている。
エクステリア
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特に2020年10月のマイナーチェンジではクロームメッキ処理されたワイド感のあるフロントグリルが採用されて存在感をアップ。インテリアもデザインが変更され、センターディスプレイを10インチに拡大するなど、質感を大幅に向上させた。先進安全装備も進化し、2台前の前走車の急減速を検知して注意を促す、前方衝突予測警報などを採用した。それでもセレナなどのプロパイロットと比べると見劣りするのは否めないが、現在でも安心して乗ることができる先進安全装備は揃った。エルグランド最大の特徴は新型アルファードよりも全高が120㎜低く設定された低床パッケージングだ。低い全高がもたらすスポーティなフォルムにはLLクラスミニバンとは思えぬ軽快感がある。ミニバンに押し出し感を求める人には響かない外観だが、低くワイドなスタイリングは独特な存在感を発揮してくれる。
乗降性
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室内に乗り込んでみても前席は着座位置が低く、乗り降りがしやすいのが美点。目線もそれほど高くならないので、大きなクルマに乗っている印象が少なく、ボディの大きさを感じさせることはない。そのためセダンから乗り換えても違和感なく運転することができる。2列目もキャプテンシート車にはオットマンやシートバックの中折れ機能が装備されており快適性は高い。全高が低いため、頭上空間はアルファードほど余裕がないが、乗り込んでしまえば収まりの良いシートのおかげで、長く乗っても疲れにくい。
インストルメントパネル
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2列目にはゆったりと座れるベンチシートも用意されており、アルファードにはなくなってしまった8名定員が選べるのもいい。3列目シートは横幅には余裕があるが、バックレストの高さが低く、ホールド性があまり良くない。荷室も3列目の格納方式がバックレストを倒すだけなのは簡単でよいが、床面が高く、自転車のような大きな物を積むのには適していない。低い全高のボディはハンドリングにも効果的だ。サスペンションは乗り心地を優先したソフトな設定ではあるが、重心が低く抑えられているからカーブでのロールが少なく、コーナリング時の安定性が高い。
居住性
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ステアリングの応答性がマイルドなので、クルマ全体の動きは少しおっとりとしているが、長距離をクルージングするには最適な設定と言えるだろう。エンジンは直4の2.5ℓとV6の3.5ℓで全車CVTを採用。2.5ℓでもスムーズに走ることができるが、V6も面白い存在だ。多少オーバースペックで燃費も良くはないが、今や国産ミニバンでは唯一のV6となっており、滑らかな吹け上がりと豪快な加速が体感できる。
うれしい装備
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月間販売台数 1135台(23年5月~10月平均値) 現行型発表 10年8月(一部仕様向上 22年11月) WLTCモード燃費 10.0 ㎞/ℓ ※「250」系のFF車
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ラゲッジルーム
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新型の登場も遠くはないと思われるが、次期型は価格が上がる可能性が高いので、手頃な価格でLLクラスミニバンが欲しい人は、現行型エルグランドを選ぶのもアリだ。
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※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.155「2024 最新ミニバンのすべて」の再構成です。