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マツダらしさを生かした仮想NASCAR仕様
福島県の「国際情報工科自動車大学校」の自動車車体工学科の学生有志たちによる、カスタムカー卒業制作チーム「WiZカスタムビルダー」。総勢15名によるクルー達の若きカスタムスピリッツの結晶が、クロスオーバーSUVのマツダCX-5をあろうことかピックアップトラックに大変身させたアメリカンレーサールック。“もしもマツダがアメリカのNASCARレースに参戦したら……”という妄想を大胆メイクで見事カタチにした力作だ。
ピックアップトラックへの大変化は、ボディの後ろ半分をバッサリ切断し、パイプフレーム+セミロールケージの骨組みで荷台をワンオフ製作することで実現。さらにボディ側面はフロントスポイラーと一体の左右40mmワイドのブリスターフェンダー化に加え、ドアも埋めたFRPボディカウル風にモディファイ。もはやノーマルの原型はとどめていないが、グリルとライト、ボンネットはあえてCX-5の面影にこだわっている。
ルックスのお手本としたのはオーバルコースで競い合うアメリカのピックアップトラックのストックカーレース「NASCARクラフツマン・トラックシリーズ」の競技車両で、リアウイングやウインドーのセーフティネットなど細部のディテールも再現することで、仮想NASCARトラックとして説得力のあるビジュアルを見事体現している。
「マツダ車なのに何故トラック⁉︎」というツッコミもあるだろうが、実は海外市場ではマツダBT-50なるピックアップトラックがれっきと実在。ゆえにマツダ顔を生かしたBT-50風の成り切りカスタムとしても立派に通用するのであります。



足回りはエアフォースのエアサスキットをインストールしている。

PHOTO:塩谷佳史 TEXT:金 秀樹