横浜ゴム、神奈川中央交通のEVバスでタイヤソリューションサービス実証実験を実施

実証実験を行う神奈川中央交通のEVバス(平塚市運行)
横浜ゴムは神奈川中央交通の協力で、タイヤ内面貼り付け型空気圧センサーとタイヤ空気圧遠隔監視システム(Tire air Pressure Remote access System=TPRS)のEVバスでの実証実験を3月より開始している。同実験は神奈川中央交通が平塚市で運行しているEVバスが使用される。

実証実験の背景

横浜ゴムは輸送事業者向けのタイヤソリューションサービスとして、タイヤ空気圧モニタリングシステム「HiTES(ハイテス)」とタイヤ運用を総合的にサポートするタイヤマネジメントシステム「T.M.S(ティーエムエス)」を展開している。今回、すでに乗用車向けとしてカーシェアリング事業者やタクシー事業者と行なっている実証実験が初めてEVバスで行なわれ、EV車両に求められるエネルギー消費の効率化と「TPRS」の精度向上の効果が検証される。

車両のEVシフトが世界的に本格化する中、高レベルな燃費(電費)性能、耐久性、静粛性がタイヤに求められるEVバスで実施することにより、EVバスにおいても経済性や安全性の向上、効率的なタイヤ運用に貢献できるソリューションサービスの確立が目指される。併せてEVバスに対応するタイヤ開発にも活用される。

タイヤ空気圧遠隔監視システムの概要

「TPRS」はタイヤ内面貼り付け型空気圧センサーが検知したタイヤの空気圧や温度、車両の位置情報を車両管理者やタイヤサービススタッフがリモートでリアルタイムに把握できるシステム。同システムはタイヤの始業前点検の省力化や空気圧情報の記録化、スローパンクチャーの早期発見、適切なタイヤメンテナンスの実施、点検のバラツキ防止、異常検知による事故防止、適正空気圧維持による燃費向上などに貢献する。

タイヤ内面貼り付け型空気圧センサーによる検知データはクラウドサーバーに送られ、車両管理者や当社営業所などにおけるタイヤ空気圧の見える化を実現。これにより空気圧低下時やスローパンクチャーの恐れがある場合には警報装置で管理者に通達することが可能だ。またタイヤ内面貼り付け型空気圧センサーは装着ホイールを選ばないため、アフターパーツとして多種多様の車両やホイールに採用できる。

キーワードで検索する

著者プロフィール

Motor Fan illustrated編集部 近影

Motor Fan illustrated編集部