荷室は広く角張った開口部で荷物の収納性も良好だ

ジムニーノマドの特徴として、広い荷室が挙げられる。全高が1725㎜と高めに設定されているため、荷室高も十分に確保できる。後席の背もたれは左右分割可倒式だから、3名で乗車して、多量の荷物を積む用途にも対応できる。後席を倒した時には、荷室長が1240㎜に拡大するため、荷室容量の広がり方も大きい。この機能もファミリーカーとして使う時のメリットになる。

ジムニーシリーズはボディスタイルが直線基調だから、荷室の開口部もワイドに角張っていて、大きな荷物を出し入れしやすい。フレームを備えた構造で、最低地上高も十分に確保したから荷室の床は高めだが、荷物の積み降ろしに不満を感じることはない。リヤゲートは伝統的な横開き式だ。縦列駐車をしているような狭い場所でも開閉が可能で、荷物を出し入れできる。

【JB74ジムニーシエラ】後席使用時の荷室容量は59L

荷室幅1,300㎜
荷室床面長(2名乗車時)980㎜
荷室床面長(4名乗車時)240㎜
荷室高850㎜

【JC74ジムニーノマド】後席使用時の荷室容量は211L

荷室幅1,210㎜
荷室床面長(2名乗車時)1,240㎜
荷室床面長(4名乗車時) 590㎜
荷室高960㎜

シートのユーティリティはどう違う?

【JB74ジムニーシエラ】フロントシートを優先した構成、倒すとフラットになるリヤシート

【JC74ジムニーノマド】大人2人が余裕で座れる後席、荷室はたっぷり収納可能

ジムニーノマドは5ドアボディだから、後席の乗降性は大幅に向上する。足元空間も広がり、シエラと同様の測り方で、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ1つ半に拡大する。シートの座り心地もボリューム感が強まり、着座姿勢も最適化されて、4名乗車時の居住性は大幅に向上している。

ニーズに応じて選べる個性豊かな3つのジムニー

荷室を含めた室内の広さは、軽自動車のジムニーと3ドアボディのジムニーシエラは基本的に共通だ。ボディサイズは異なるが、これは外装パーツの違いによるもので、車内の広さに違いはない。一方、ジムニーノマドは5ドアのロングボディだから、後席の足元空間と荷室長が広がる。ジムニーとジムニーシエラでは、後席に乗員が座ると最後部の荷室はかなり狭まるが、ジムニーノマドなら、後席を使っている時でも荷室長はシエラの240㎜に対して590㎜になる。コンパクトSSUVとして、優れた実用性が得られる。

この違いは用途にも大きな影響を与える。軽自動車のジムニーは、市街地と悪路走行時の運転感覚が優れている。ドライバーのテクニックを生かした走りを楽しめることも特徴だ。3ドアボディに1.5Lエンジンを搭載するジムニーシエラは、コンパクトなボディとの相乗効果で、悪路走破力が抜群に高い。日本で購入できるSUVのナンバーワンだ。軽自動車のジムニーに比べると、ボディがワイド化されるから、悪路と併せて高速道路の直進安定性も向上する。そして5ドアのジムニーノマドは、後席と荷室の拡大でファミリーユースに適する。高速道路を使った長距離移動の機会も、ジムニーシエラ以上に増えるため、4速AT仕様のクルーズコントロールは車間距離を自動調節できるアダプティブタイプにした。ニーズに応じて選び分けたい。

JB64 / JB74 /JC74 装備の相違点

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