EVとSUVの親和性は抜群!大容量バッテリーはアウトドアシーンでも大活躍

結論から言えば、SUVとEVは非常に高い親和性を有する。モーターは回転を始めた瞬間から最大トルクを発揮する特性を持っており、車重が重くなりがちなSUVであっても、軽快で力強く加速させる。信号待ちからの発進や高速道路への合流など、日常の多くの場面で必要十分な加速性能を提供してくれるだろう。
さらに、高い最低地上高により災害時にも有用な点もSUVの特徴だ。大容量のバッテリーと外部給電機能を備えるEV-SUVなら非常用電源車としても活用できる。また非常時だけでなく、キャンプや車中泊の際に潤沢な電力を使用できる点はアウトドアシーンにおける大きなメリットといえるだろう。以上ことから、EVはSUVが持つアクティブなイメージを一層高められる要素と言える
EV-SUVなら静粛性と安定性が高まり、航続距離も伸ばしやすい

騒音と振動の大きな発生源となるエンジンを搭載しないEVは、走行中の静粛性にも優れる。エンジンノイズが小さいため相対的にロードノイズや風切り音が目立ってしまうが、それらを抑え込むために徹底した遮音処理が施されるため、内燃機関搭載車とは一線を画す静粛性が与えられる。
高い静粛性は運転中の疲労軽減にもつながり、アウトドアレジャーや旅行などでの長距離移動を目的とするSUVユーザーにとって大きな利点となるだろう。
またEVは、重いバッテリーを車体の床下に配置する構造のため、内燃機関搭載車と比べて車両全体の重心が低くなる。SUVの高い全高による重心の高さは、運動性能の観点ではカーブでのロール量増加などのデメリットになる。しかし、車重が増える代わりに重心が大きく引き下がるEV-SUVではカーブや悪路でのふらつきが少なく、優れた走行安定性を発揮させられる。
床下に搭載されるバッテリーは、どうしても乗員の着座位置を引き上げてしまうが、もともと高い運転視界が好まれるSUVでは問題になりにくい。そのためバッテリーの大容量化も可能であり、なによりEVに求められるであろう最大航続距離を確保しやすいメリットもある。
EV-SUVの真骨頂はオフロード性能


オフロード走行との相性が良い点もEV-SUVの大きな特徴だ。モーターによる低速からの高い駆動力に加え、より緻密な回転制御が可能なモータードライブは、トラクションコントロール機構などをさらに高度化できる。
前後2モーターとするだけで4WDとなり、前後駆動力の協調もさせやすい。さらに、メルセデス・ベンツ G580のように4輪モーターで各輪の駆動力を自在にコントロールできれば、デフロック機構に依存することなく悪路走破性を飛躍的に高めることが可能となる。
内燃機関ならではの中間トルクと、駆動制御を駆使して悪路に挑むのがオフロードスポーツの醍醐味ではあるが、本格的なEVオフローダーはそれまでと全く異なる新しいスポーツ性をもたらすだろう。
EV-SUVやピックアップトラックに特化したアメリカのEVメーカー「リヴィアン」は、4輪モーターによるその高い悪路走破性が注目を集めている。
また、EV先進国である中国の「奇瑞汽車(Chery Automobile)」は、電動オフロードSUVブランド「iCAR」を2023年に立ち上げ、海外市場への展開を進めており、これらの動向は、EVとオフロード車の親和性の高さを裏付ける事実と言える。
SUVは現状もっともEVと相性がよいカテゴリだ。電動化はSUVの長所をさらに引き出すものであり、十分に「SUVらしさ」を備えた乗り物と言ってよいだろう。