お便り ファイナル(スプロケット)のセッティングって何が正解?の件

投稿者:東京都/ボーダー中谷さん

チェンの回答

投稿者の方は趣味でミニバイクコースを走っているそう。ここで言うファイナルセッティングに関しては、何丁にするべき?という事ではなく、もう少し踏み込んだ内容にについて。サーキット走行を基準に答えていくよ。

前後スプロケットの歯数を決めるファイナルのセッティングは、コースレイアウトで正解値は決まってしまう事が多い。ロング(最高速重視)だと加速が悪くなるし、逆もまたしかりだ。

そもそもサーキットでもすべてのコーナーやストレートに合わせることはできない。

あるコーナーの立ち上がりはばっちりパワーバンド内で立ち上がるけど、ストレートエンド手前で吹けきってしまったりね。ちなみにショート(加速重視)セッティングだと、加減速のメリハリがあって速そうな気がするけど、エンジンブレーキが効きすぎて遅くなってしまう傾向がある。

また、コーナー立ち上がりの加速力が欲しい場合はライディングでなんとかする方法も。

バイクのタイヤはクルマと違って、丸くラウンドしている。そのため直進時は外径(円周)が大きくなり、コーナリング時は外径が小さくなる。その特性を利用して、加速力が足りないと思った時はバンクしている時間を増やすことで解消できたりするんだ。

このようなファイナル変更時にはスプロケットの交換が必要になるわけだけど、その場合にセットで行わなければいけないのがチェーン調整だ。

スプロケットを小さくした場合はリヤのアクスル位置を後方に調整する。つまりスイングアームが長くなる。当然、ホイールベースは長くなるわけだけど、サスストローク量に対するスイングアームのタレ角の変動が小さくなりマシンの挙動が安定する。もちろんタイムが上がってきた際はファイナルセッティングがズレてくるので、その時は再度変更が必要だ。少しばかり難しい内容になってしまって恐縮だけれど、なんとなくイメージしていただければ嬉しいな。頑張ってください!

まとめ

●迷った時はロング方向に振ってみる!

●減速比はライディングでカバーすることもできる





著者紹介 チェン

元レースメカニックで、カスタムビルダーや二輪誌編集部員のキャリアを持つ。現在はスーパーモトのレースに参戦し、ハイエースで全国を飛び回っている。

※この記事は月刊モトチャンプ2024年2月号を基に加筆修正を行っています