叩き出しアルミカウルが生む、唯一無二の存在感

このマシンの顔とも言えるのが、フロントに装着されたカフェレーサーカウル。

「カフェレーサーっぽいカウルにセパハン、というスタイルをやってみたかったのが一番のコンセプトです」と金田さん。

注目すべきはその製法だ。なんと一枚のアルミ板から叩き出して成形したワンオフ品。社内のスペシャリストによる手仕事で生まれた造形は、量産プレス品とは明らかに違う“生々しい存在感”を放つ。

当然ながら量産は容易ではないが、反響は大きく、限定生産の可能性も見えてきているという。

丸型ヘッドライトと叩き出しカウルの組み合わせが生む独特のフロントフェイス。クラシックとレーシーの融合。

“無理やり”が生んだ絶妙なバランス

スタイルを構成するパーツ選びも実にユニークだ。

シートはダックス125用をベースに加工。ハンドルはミドルクラス用をスペーサーを介して無理やり(笑)装着するなど、セオリーに縛られないアプローチが随所に見られる。

「この形は普通にはならない組み合わせなんです。でも、それ以外は基本的にモンキー125用のパーツです」

既成概念をあえて崩すことで、結果的に完成度の高い“新しいバランス”を成立させているのが面白い。

ロワーステムキットと他車種用スポーツラインディングキットでまとめられたコクピット。

見た目だけじゃない、“走れるカフェ”という思想

この車両がただのショーモデルと一線を画すのは、その中身だ。

スイングアームはSNELLA Mini、ホイールはGP-SIX、リアサスにはAragostaを採用。さらにブレンボキャリパーにサンスター製ディスクを組み合わせ、足周りは完全に走り仕様で固められている。

そしてポジションの要となるバックステップは113mmバック/57mmアップ。見た目の雰囲気だけでなく、しっかりと“攻められるポジション”が与えられている。

つまりこのマシン、見た目はカフェでも中身は完全にスポーツ。OVERが提案するのは「走れるカフェレーサー」という新解釈なのだ。

GP-SIXホイール(F2.70/R3.50-12インチ)とDUNLOP K180の組み合わせで、足元からレーシーな雰囲気を演出。

2本出しマフラーは市販化へ

来場者の視線を集めていた2本出しマフラーも見逃せないポイント。

チタン製TTフォーミュラーの2本出しは、4〜5月に受注開始、約3か月後にデリバリー予定。さらに今回のメガホンタイプも、好評を受けて商品化が検討されている。

このスタイルの“象徴”とも言えるパーツだけに、市販化されれば一気にカスタムの幅が広がりそうだ。

DAX125用ベースのスポーツライディングシートと113mmバック/57mmアップのバックステップで、攻めたライディングポジションを実現。

モンキー125カスタムは「遊びのステージ」へ

「モンキー125も成熟してきて、派手にカスタムする人も増えてきた」

そう語る金田さんは、今後の方向性として“遊び心”を重視した展開を示唆する。

これまでは性能重視のパーツが中心だったが、これからは「楽しい」「かわいい」といった感性に訴えるカスタムも積極的に提案していくという。

機能か、見た目か──そんな二択ではない。その両方を高いレベルで成立させるのがOVER流。

モンキー125という自由なバイクだからこそ辿り着いた、新しいカスタムのかたちだ。

開発を担当したOVER RACING PROJECTS 開発課 課長の金田宙さん。カスタムの狙いや今後の展開について語ってくれた。

ディテールチェック

ツインメガホンフルチタンマフラーとSNELLA Miniスイングアーム、GP-SIXホイールの組み合わせで、見た目と走りを高次元で両立。
フェンダーレスキットでリアまわりをスッキリ処理。テールランプとのバランスも秀逸で、軽快感を強調する仕上がり。
バックステップキット(113mmバック/57mmアップ)により、モンキー125とは思えないスポーティなポジションを構築。
バーエンドミラーを採用し、カフェレーサーらしい低く構えたシルエットを演出。視界とスタイルを両立するポイント。
DAX125用ベースのスポーツライディングシートを採用。シンプルな形状ながらホールド性も意識した仕上がり。
シートマウントホールプラグなど細部までアルミパーツで統一。OVERらしい質感の高さが際立つディテール。
OVER×SUNSTAR製フロントディスクとブレンボ製2ポットキャリパー、ラジアルマウントフォークボトムで制動力を強化。
クラッチカバー周りは得意の削り出しパーツで統一。見た目だけでなく耐久性や保護性能も高められている。
2本出しツインメガホンマフラーがリアビューの主役。市販化も予定される注目パーツのひとつだ。
SNELLA Miniスイングアームとブレンボ製キャリパー、専用キャリパーサポートでリア周りの剛性と制動力を強化。
リヤショックにはOVER×AragostaのTWIN Shock phase2を採用。豪華さに花を添える。

装着パーツ一覧

パーツ名仕様・補足価格
ツインメガホン フルチタン参考出品価格未定
フロントカウル参考出品価格未定
フロントフェンダー参考出品価格未定
サイドカバー(右)参考出品価格未定
スポーツライディングハンドルキット参考出品価格未定
スポーツライディングシートDAX125用ベース/参考出品価格未定
バックステップキット SIL113mmバック/57mmアップ7万1500円
スイングアーム SNELLA Mini31万9000円
GP-SIXホイールF2.70/R3.50-12インチ19万5800円
ラジアルマウントフォークボトム SIL11万8800円
フロントブレーキディスクOVER×SUNSTAR3万8500円
キャリパーサポート1万8700円
BREMBO 2podキャリパー用キットTechnix TASC10万7800円
チェーンカバー BLK1万3200円
スプロケットカバーチェーンアジャスト付き2万1450円
クラッチアウターカバー SIL1万6500円
クラッチカバープロテクター SIL5500円
エンジンスライダー SIL2万5300円
フェンダーレスキット2万7500円
シートマウントホールプラグ SIL6600円
リアショックOVER×Aragosta TWIN Shock phase223万5620円
タイヤDUNLOP K180

モトチャンプ