運転中のスマートフォン操作は交通違反!

思わず撮影するために手に取ってしまうこともあるだろう。

満開の桜や美しい自然の風景をドライブ中に楽しむ機会が増加すると、思わずスマートフォンを取り出して、写真を撮影したくなることもあるかもしれない。

しかし、ドライバーが走行中にスマートフォンを手に持って通話したり、画面を注視したりする行為は携帯電話使用等違反に該当する。

この規定には、機器を手に持ってカメラのシャッターを切る動作も含まれるため、走行中に景色を撮影する行為は明確な交通違反となる。もし違反行為が認められた場合、普通車であれば1万8000円の反則金が科されるうえに、違反点数3点が加算される。

さらに、その操作が原因で交通の危険を生じさせた場合は、1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科され、即座に免許停止の対象になる。これほどまでに罰則が重く設定されている理由は、運転中の操作が重大な交通事故に直結するためだ。

警視庁が公開している資料によれば、60km/hで走行している場合、たった2秒間画面を見るだけでクルマは約33mも空走してしまうことになるとされている。

このわずかな時間に歩行者が飛び出してきたりすれば、衝突を回避することは極めて困難となることは言うまでもない。

スマホに気を取られると大変なことになる。

また、追突事故や歩行者との接触事故が起こる要因の多くは、写真を撮影する目的で画面を注視したことによる前方不注意である。

春、桜の名所などでは、景色に見とれて歩道をはみ出す歩行者が桜の木周囲に増える傾向にある。そのような状況下で運転操作から視線を外す行為は、周囲の人々の命を脅かす危険な行為である事を忘れてはいけない。

信号待ちにおけるスマートフォンの操作も推奨されない

赤信号でもスマートフォンの操作は危険

では、クルマが完全に停止している信号待ちのタイミングであれば、スマートフォンの操作や写真撮影をおこなっても問題はないのだろうか。

道路交通法 第71条第5号の5(運転者の遵守事項)においては、自動車等が停止しているときを除きという例外規定が存在する。そのため、赤信号で完全に停止している状態であれば、スマートフォンの操作自体は直ちに交通違反とはならないと一般的に解釈されている。

しかし、画面に集中してしまうと、周囲の状況変化に対する注意力が極端に低下するため、法律で直ちに罰せられないとはいえ、信号待ちでの操作が安全であるとは決して言えない。

もし信号が青に変わったことに気づかず、後続の車両からクラクションを鳴らされれば、後続車とのトラブルや交通渋滞を引き起こす要因になりかねないだろう。

さらに危険なのは、青信号に変わったことに慌てて発進し、安全確認が不十分なままアクセルを踏み込んでしまうケースだ。

意識は周りの景色よりも目の前に集中することが大切である

交差点の周囲には、横断歩道を渡りきれていない歩行者が存在する可能性があるため、周囲の確認を怠ったまま急発進すれば、歩行者を巻き込む重大な事故につながるおそれもある。

また、オートマチック車の場合は、ブレーキペダルを踏む力が弱まることでクルマがゆっくりと前に進んでしまうクリープ現象にも注意が必要だ。

実際に、画面に気を取られて無意識のうちにブレーキから足が浮き、前方の車両に追突してしまう事例も発生しているという。したがって、信号待ちのわずかな時間であっても、スマートフォンを取り出して撮影をおこなうべきではない。

美しい景色を記録したい場合は、安全な場所にクルマを駐車させたうえで車外に出て撮影するのが適切な判断といえるだろう。