『007』の黄金タッグが再集結

『007/カジノ・ロワイヤル』の名匠マーティン・キャンベル監督と、主演エヴァ・グリーンが再びタッグを組んだ、激しいバイオレンス描写も満載のアクション・エンターテインメント『ダーティ・エンジェルズ』。ざっくりと“現代”が舞台の作品ですが、背景とリンクした実用的な大型車が多数登場する点にも要注目です。
物語の舞台は、米軍撤退後も混乱が続く中東。かつてISISに囚われ仲間を失った過去を持つ米兵ジェイク(エヴァ・グリーン)は、宿敵アミールが外交官の子女らを誘拐したことを知り、因縁に決着をつけるため極秘の救出作戦に志願します。
彼女と共に危険な国境を越えるのは、爆破や医療など各分野のスペシャリストが集結した女性だけの傭兵部隊。国際支援団体を装い潜入を試みる一行ですが、作戦は裏切りと犠牲が交錯する過酷な戦いへと発展していきます。

まず目につくのは、貨物輸送に使用される大型トラック群。メルセデス・ベンツの307Dがずらりと並んで走る様子は壮観です。そして、とくに中東を想起させるのが屈強な軍用車両ハンヴィーで、サンドカラーの車体はAMゼネラルが米軍のために製造した車両。
これらは2021年にアフガニスタンから撤退した米軍が現地の治安部隊に譲渡したとされていますが、一部がタリバンに渡っていてもおかしくはないと報じられたこともありました。
それを裏付けるように登場するのが、同じく米軍が使用していたピックアップトラック、フォード・レンジャーの存在です。バンパーガードを装着した4ドアの車両はアフガニスタン軍のエンブレムもしっかり再現されていて、緊迫感あふれるアクション・スリラーに政治的リアリティを付与。
「傷を抱えた兵士」の心理描写、贖罪と再生の深みも感じさせる、幾重にも見どころのある作品です。
公式サイト:『ダーティ・エンジェルズ』