モノコック採用でSUV感覚の使いやすさを実現か
数カ月前から、トヨタが世界戦略SUVである「カローラクロス」をベースとした新型ピックアップトラックを開発しているとの観測が自動車業界で話題となっていたが、このほどブラジル市内で開発車両とみられるプロトタイプが目撃された。

現時点でトヨタから正式な発表はない。しかし近年の市場動向や競合メーカーの動きを考えると、カローラクロスベースの新型ピックアップは十分に現実味を帯びた存在と言えそうだ。

もし実現すれば、ハイラックスよりコンパクトで乗用車感覚で扱える新世代ピックアップとして大きな注目を集めるだけでなく、日本市場への導入にも期待が高まりそうである。
近年、北米や南米を中心に人気を集めているのが「コンパクトピックアップ」だ。
これまでのピックアップ市場は、ハイラックスやタコマといった比較的大型のモデルが主流だった。しかし近年は「サイズが大きすぎる」「都市部では扱いにくい」といった声も増えており、SUVベースの扱いやすいピックアップに注目が集まっている。
実際にフォード・マーベリックやヒョンデ・サンタクルーズなど、モノコック構造を採用した新世代ピックアップが高い人気を獲得している。
目撃されたプロトタイプは全面的にカモフラージュが施されており、フロントデザインの詳細は不明だ。また、現行カローラクロスベースなのか、将来登場する次期型ベースなのかも判明していない。
現時点で確認できる特徴としては、ダブルキャブ仕様を採用し、荷台スペースを確保するためボディ後部を延長。角張ったホイールアーチや後方へ向かって上昇するベルトライン、小型スポイラーへとつながるルーフラインなどが確認されている。
すでに公道走行可能なプロトタイプが存在していることから、開発プログラムは初期段階を超えているとみられる。ベース車がカローラクロスであることを考えると、ラダーフレームではなくモノコック構造を採用する可能性が高そうだ。
もちろん荷台の積載性能を確保するため、ボディ後部やサスペンション周辺には大幅な補強が施されると予想される。
ライバルとしては、南米市場で存在感を高めているフィアット・トロ、ラム・ランページ、シボレー・モンタナなどが挙げられる。
パワートレーンは、自然吸気2.0Lガソリンエンジンや1.8Lハイブリッドを中心としたラインアップになると予想される。さらに、トヨタが電動化を積極的に推進していることを考えると、将来的にはPHEV(プラグインハイブリッド)の設定も期待できるかもしれない。
SUV並みの快適性と優れた燃費性能を両立できれば、従来のピックアップとは異なる新たなユーザー層を取り込む可能性がある。
新型カローラクロス・ピックアップのワールドプレミアは2027年前半になるとの見方がある。もし日本市場へ投入されれば、ハイラックス、タンドラ、そして導入が噂されるハイラックス チャンプに続くトヨタの新たなピックアップモデルとなる。
価格はハイブリッドモデルで400万円前後と予想され、タンドラはもちろん、ハイラックスよりも手頃な価格帯となる可能性が高い。また、「SUVの快適性」と「ピックアップの実用性」を高次元で両立できれば、日本市場ではこれまでにない新ジャンルのモデルとして人気を集めるかもしれない。
近年はアウトドア需要や車中泊人気の高まりも続いており、コンパクトで扱いやすいピックアップへのニーズは確実に存在する。
果たしてトヨタは、カローラクロスベースの新型ピックアップで新たな市場を切り開くのだろうか。今後の動向に注目したい。





