王道のロー&ワイドを極めたモンキー

「モンキーミーティングin多摩」は18回目となる老舗イベント。毎回数百台規模の参加があり、それこそ多種多様なカスタム車を見ることができる。すでにモンキーを所有していて今後カスタムする予定がある人なら、一度は見てみるべきイベントでもある。ライトなカスタムからもはやモンキーの形が残っていないほどのものまで展示されている。今回はモンキーをカスタムする方向性として、好例となる2パターンを紹介しよう。

まず紹介するのがロー&ワイドを突き詰めたモンキー。小ささでモンキーを選んだというオーナーの稲熊幹生さんは54歳で、ずばりロー&ワイドを目指してカスタムを進めた。実物を見るより写真だと大きく感じさせるのはワイドな前後タイヤによるものだ。実にフロント4.5J、リヤ7.5Jの8インチワイドホイールを履かせ、リヤには120/70サイズの極太タイヤを組み込んでいる。

低さの演出としてはツルミの絞りハンドルが効いている。純正より大幅に低いポジションとなるから効果的に低さを感じさせるのだ。さらにフロントフォークをショート加工しつつ、短めのリヤショックとしているので車体全体が低くなっている。ハンドルとともに低く見えるパーツとして、ワンダーカウルを装着することも忘れていない。

ワイドな印象はタイヤだけではない。SP武川製ボアアップキットで88cc化したエンジンの右サイドにヨシムラTMR28キャブレターをセットして張り出し感を演出。さらにワイドタイヤ+ボアアップエンジンということで車体左にはオーリンズ製ステアリングダンパーを装着。これにより左右の幅を稼いでいる。もちろんOVERレーシング製マフラーもワイドさに貢献している。

タンクに描かれたロゴはSシリーズなどホンダの古い4輪に使われていた書体をイメージしたもので、オリジナル製作したシートとの相性も抜群。塗装はシンプルなホワイトを選んでいることから、ここまでのカスタム車なのにエグさを感じさせない。どちらかといえば品性を感じさせるから不思議なものだ。

いつかは大きいCBに乗りたいけど今はモンキーです

「いつかは大きいCBに乗りたい、いつかは兄ちゃんに勝ちたい」というご本人にしかわからない理由からモンキーをCB風にカスタムしたスペシャルポンコツ中山さんは43歳のオーナー。カスタムのテーマは「走れるスペンサーカラー」ということで、先に紹介したロー&ワイドとは全く異なる路線で仕上げている。

ホイールこそ8インチのままだが前後ともにGクラフト製の3.5Jサイズに変更してデューロ110タイヤを履かせている。サスペンションも変更されていて、フロントフォークはシフトアップ製φ27mmテレスコピックに変更。スイングアームはデイトナ製8cmロング仕様として、240mmのデイトナ製リヤショックを組み合わせた。ロングホイールベース化して安定性を向上させるとともに、よく動き剛性感の高い足まわりとしているのだ。

エンジンはフルチューンといっていい内容。キタコ製DOHCボアアップキットを使って124cc化してあり、猛烈なパワーを獲得している。パワフルさだけでなく見せる演出として特徴的なDOHCヘッドカバーを彫金により独自のデザインとしている。高回転まで回るエンジンになったため熱対策も欠かせない。オイルラインを独自のものとしてオイルクーラーをエンジン前方に装着。またパワーアップに伴いサブフレームも追加して車体剛性を引き上げている。

エンジンに合わせてミッションもキタコ製タイプ3としつつ、同社製スペシャルクラッチを介している。このデイトナ製湿式クラッチはワイヤー式なのだが、メタルギアワークスによる油圧クラッチキットを使って操作性を大幅に向上させている。ハイパワーを確実に路面へ伝達できる駆動系と言えそうだ。もちろん速いだけで止まれないマシンは危険ということで、前後にはシフトアップ製ディスクブレーキを装着。ハリケーンのセパレートハンドルにTTSレバー、油圧マスターと操作性にもこだわりが見えるスペンサーカラーなのだ。

