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  • 2018/12/17
  • MotorFan編集部

スズキ・ジムニーを翻弄させたクルマがあった! 三菱パジェロミニ

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2代目パジェロミニ。1998年に登場し、写真のモデルは2008年のマイナーチェンジモデル版。より上質なインテリアも特徴だ。
パジェロミニがジムニーの運命を変えた!?
かつてスズキ・ジムニーの好敵手として存在した三菱パジェロミニ。コンパクトで本格四駆。ジムニーの立ち位置を開発陣に考えさせたモデルとして記憶にとどめるべきクルマである。
TEXT◎松永大演(MATSUNAGA Hironobu/CarStyling)
1994年に登場した初代パジェロミニ。まさに小さなパジェロとして大人気を得る。その後、登録車であるリッターカークラスのパジェロJr.や1.8-2.0ℓクラスのパジェロi.o.なども登場している。

「ジムニーの5倍売れる車」として市場を騒然とさせたのが、三菱のパジェロミニだった。パジェロミニは大人気だったパジェロの弟分として、空前のRVブームの中で誕生した。RVブームは一般的には90年代といわれており、そこにはいくつかの火種があった。中でも決定打となったのが、ホイチョイ・プロダクションによる1987年の映画"私をスキーに連れてって"の公開だった。劇中ではセリカGT-FOURなどが登場し、雪道でのヨンクのよさをアピール。
 実世界の方では、1982年に登場した三菱パジェロがこれまでのクロカン4WDのイメージを払拭。1991年の2代目登場によって人気を圧倒的なものとした。苗場ではセリカGT-FOURやギャランVR4が人気ではあったが、パジェロやハイラックス・サーフはまさに羨望の眼差しを受けていた。
 "RVブーム"といわれながらも、スキーブームとリンクしていたことから、実際には新参の「街乗りも快適」を売り物にしたモデルの人気が高まった。玉川高島屋にさえも、パジェロで行くのがおしゃれだったのだ。逆にいえばトヨタ・ランドクルーザーや三菱ジープなどは、ちょっと手軽に乗るにはヘビーな存在だった。
 そんなさなかの1994年に登場したのが、初代パジェロミニだ。本格的性能を、手軽に扱えるようにしたのがセールスポイント。ボディもモノコック構造として、ジムニーよりもややフロアが低く乗り降りが楽だった。そんなことを含め、手軽でおしゃれなRVとして大人気となったのだ。
 対するジムニーは、フィールドが異なるとはいえ、これを見過ごしているわけにはいかない。2代目後期では前後の板バネを、コイルバネに変更して快適性を高めた。
 それだけに止まらず、1998年に登場した3代目ジムニーの変貌ぶりは、オフロードの頂上性能に特化するだけでなく、オールラウンドな領域での扱いやすさを追求。空力性能にまで配慮した。これは明らかに、軽自動車フィールドに忽然と現れた競合に向けた対策でもある。
 とはいえその後の歴史は、これから先のジムニーがどうあるべきかに明確な答えを出した。それは、決してブレないことだ。初代から持ち続けた高いオフロード性能を、徹底的に高めて行くことこそが、ジムニーなのだ。その回答がまさに4代目となる新型だといえるだろう。
 ジムニーはかくあるべきか?そんな自問自答ができたのもあるいはパジェロミニの存在が一助となったかもしれない。

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