日米の新たな貿易協定によって現地での検査が免除されることを受け、日産は米国市場で販売されている『ムラーノ』を、2027年初頭より日本でも販売することを決定した。

日産ムラーノ クールレーシングカスタムキット

初代ムラーノは2002年に発売され、2008年にデビューした2代目まで日本で販売されていたが、2014年に登場した3代目からは海外専売モデルとなっており、今回の日本市場復活は、12年ぶりのこととなる。

日産ムラーノ クールレーシングカスタムキット

この日本発売に先駆け、日本のチューニングブランド『Kuhl Racing(クールレーシング)』は早くもストリート仕様のカスタムを計画、ムラーノ向けチューニングキットのイメージを公開した。クールレーシングは、ワイドボディ、アグレッシブなエアロなど派手なデザインで人気を博しており、GRスープラやGT-Rなどスポーツカー系を中心としているチューニングブランドだが、今回はSUVであるムラーノを手掛ける。

ムラーノの納車は2027年初頭と予定されているが、チューニングシーンは既に動き出しているようだ。クルーレーシングは早速、ローダウンでストリート走行を最優先としたSUVのカスタムデザインを考案。

ハイライトは、ノーマルのR35 GT-Rと同等の最低地上高を実現したことだ。調整式サスペンションによって車高が大幅に下げられ、車高は約60~70mmダウンしている。

もう一つの注目は21インチと22インチの鍛造アルミホイールで、7本スポークデザインのVerz-Wheels VRF01、または10本スポークの2ピース構造のVerz-Wheels KCV04が予定されているようだ。

イメージレンダリングでは、スタンス重視のデザインが採用されているが、同社はフルエアロキットの開発計画を既に発表している。これには、よりアグレッシブなフロントスプリッター、さりげなく変更されたフロントバンパー、より深くなったサイドスカート、控えめなリヤウイング、そしてリヤディフューザーが含まれる見込みだ。

さらに、ローダウンサスペンションとシャープなスタイリングに加え、ムラーノにはブレーキシステムのアップグレードも予定されている。

最新世代のムラーノは、V6エンジンを搭載していた先代モデルとは異なり、最高出力244ps、最大トルク2.0L 直列4気筒VC(Variable Compression=可変圧縮比)ターボエンジンを搭載、9速ATが組み合わされている。

ボディサイズは、全長4900mm、全幅1980mm、全高1725mm、ホイールベース2825mm、最低地上高210mmとなっている。

最新世代のムラーノのラインアップには“SV”、“SL”、“プラチナム”の3グレードが用意されているが、クールレーシングでは、上位の“SL”あるいは“プラチナム”が導入されるものと予想している。

ちなみに米国での価格は、エントリーグレード“SV”が4万1670ドル(約665万円)、ミッドグレードの“SL”が4万6760ドル(約746万円)、ハイエンドグレードの“プラチナム”が4万9800ドル(約795万円)となっている。仮に日本市場に“プラチナム”が導入されることになるとすれば、価格は800万円前後になるものと予想される。これは、トヨタ・クラウンエステートPHEV(クラウンシグニア)、マツダCX-80、レクサスRXなどの日本車最高級モデルクラスの設定となる。

今年から来年にかけ、日本市場では日本メーカー車の逆輸入ラッシュが見られそうだが、価格に関しては、日本車というより、完全な高級輸入車とみなした方がよさそうだ。

そして日本市場導入にあたっての最大のポイントが「左ハンドルの壁」だ。同時期に日本市場で販売される予定の日産パトロールは、日産車体九州工場で生産されており、右ハンドルで販売される予定だが、ムラーノは左ハンドルのまま販売されるものと思われる。多くの逆輸入モデルが左ハンドルのまま日本市場に導入されるようだが、左ハンドルの日本車がどれほど市場に受け入れられるかは未知数だ。