メイクバンプラバーをリアに組むとフロント内輪の接地が高まる!?

リアに球体とパッカーをセット。フロントは未装着。旋回でハンドルを切ると、ロールが始まる。リア外輪はMBRがグリップを上げるといずれも姿勢を戻そうとする。その際、対角のフロント内輪は接地が高まり、4輪で曲がれる。駆動形式を問わず、基本は同じ。

単純なストッパーだけでなく 押し戻す力を持つ

ブレーキングからハンドルを切り出すと、クルマの姿勢が外側に傾き始める。外輪のサスが縮み、内輪側が伸びる。早くターンインを決めるには、何が必要か。

ざっくりいえば、姿勢が戻るレスポンスとトラクションの掛かりだ。どうすれば、それに弾みがつくか? エンドレスとトレース。両社は長く、協力関係にある。

当初、スーパー耐久などで勝つために編み出されたのが、このメイクバンプラバー略して「MBR」だ。その材質は、一般的な発泡ウレタン製ではない。特製のゴムでつくられ、役割もバンプストッパーではない。弾性があって、受ける荷重との兼ね合いで、つぶれたあとにもとの形へ戻ろうとする。

つまり疑似的なバネレートを持っており、そうした力がサスの動きをアシストする。MBRのゴムはタイヤと似た原料。イメージが沸いてくるだろう。丸ならなおさら効果的と、球体も生まれた。そんなMBRは1Gの状態で、軽くバンプタッチさせてセットするのがひとつ使い方だ。

コーナリングの次元が、まるで変わるとか。用意された形状の組み合わせにより、効かせ方も自身でセッティングできる。ゆえに「メイクバンプラバー」と命名された。


ゴム製で球体。円筒、高さ、直径、硬さ
穴のあり、なし 種類は多数

ダンパーの構造やスペースの違いで、組める形状、径、高さが決まる。MBRは硬さだけでもハード、ミディアム、ソフトの3種類。セッティングの自由度に、たくさんのタイプを用意する。「可能な限り、最も効果的な球体をメインに使ってください」(トレース 渡海靖弘さん)とのこと。


街中では抜いて
サーキットで入れる『パッカー』

MBR組み込み後のセッティングツール。ダンパーを分解せずにタッチの微調整が行えるC型パッカー(試作品)。MBRの下側に挿入し、1G状態でのタッチの加減や走行中のMBRのストロークなどを調整できる。たとえば街中では抜いて乗り心地を確保。サーキットでは入れてコーナーの中での操舵感を合わせるなど、いろいろ試せる。


重ねることで組み合わせも可能

球体と円筒。円筒と円筒。組み合わせて使うと、MBRのストロークの仕方を変えられる。そのときは本体同士の間にベースパッカーを必ず入れること。そうしないと正しい特性にならないばかりか、MBRが破損する原因になる

荷重による形状変化。MBRはゴムの球体や円筒だから、力で外側に向かって広がる。が、体積は同じ。そして、ストロークでは縦方向につぶれるため、反発で形が戻ろうとする作用も早い。タル型などで段のある発泡ウレタン製だと内側に向かってつぶれ、材質的にもそうはいかないという


体積でバネレートやストロークの特性を持たせている

ゴムの硬さは全部ミディアム。直径と高さ違い、さらに穴あり・穴なしが並ぶ。グラフは荷重を加えた際のストローク変化(横軸)。たとえば①青と②紫。径と高さは同じだが②には穴が6つ開く。

カーブの推移では最終のストローク量は変わらないが、バネレートに相違がある。穴ありかなしか、つまりゴムの体積差でつぶれ方が変わり、それがMBR個々の持つ特性になる。ほかに③は①②と同じ高さだが径が大きい分、体積もあって硬い性格だ。

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