【東京・奥多摩ツーリング/第二十六回 青梅編 概要】村上菜つみのバイクでカフェめぐり

昭和レトロな風情あふれる映画と猫の街【東京・奥多摩ツーリング/第二十六回  青梅駅周辺 まちの駅青梅 柳丸 シネマネコ】

まちの駅青梅から1本奥の路地にある「にゃにゃまがり」。
自然豊かな奥多摩エリアへの玄関口・青梅。かつて青梅街道の宿場町として栄えたこの街は、歴史ある駅舎や手描きの映画看板など昭和の香りが漂うノスタルジックな風景も魅力です。今回はJR青梅駅の南、青梅街道沿いに広がる商店街を散策していきます。

REPORT●村上 菜つみ(MURAKAMI Natsumi)
PHOTO●高橋 克也(TAKAHASHI Katsuya)

東京都西部に位置する青梅市。奥多摩周遊ツーリングの際に通ったことがあるライダーも多いのではないでしょうか。今回はそんな青梅市を東西に貫く青梅街道を中心に、市街地を散策しました。昭和ノスタルジックな街並みや、「猫町」としての一面など見どころ満載です。

大正3年に建てられた青梅駅。当時としては珍しい鉄筋コンクリート造3階建です。

JR青梅線が乗り入れる青梅駅。シンプルな外観の駅舎は、1924年(大正4年)に旧青梅鉄道本社ビルとして建てられました。当時としては珍しい鉄筋コンクリート3階建で、その下には地下街もありました。レトロな街の玄関口にぴったりの建物ですね。

古風な建物が立ち並ぶ旧青梅街道を散策します。
甲州街道の脇街道として栄えた青梅街道。この辺りは青梅宿と呼ばれていたそう。
43年前からほとんど姿が変わらないSR400。街乗りにもピッタリです。
レトロな街並みにクラシカルな相棒が映えます。
街道を照らす街灯もオールドファッションな雰囲気です。
街のあちこちにある映画看板。よく見ると、名作映画のオマージュになっています。

青梅駅前をはじめ、街のいたるところで目にする映画看板。これらの看板の多くは、日本最後の映画完版絵師とよばれる久保板観さんによって描かれました。街中を散策するだけで、昭和30年代にタイムスリップしたような気分に。映画のパロディ作品は学生による制作だそう。

お店の一角が宝くじ売り場になっているスタイルが懐かしい。看板は「君の名は」でした。
あちらの看板はオードリー・ヘプバーン? 手描きが良い味を出しています。
油屋さんの看板は「モダン・タイムス」。シャレが利いています。
街中には数え切れないほどたくさんの看板が。お気に入りの映画も見つかるかも?
”風”ではなく「”猫”とともに去りぬ」。クスッとくるパロディ看板も魅力です。
青梅の情報を発信する「まちの駅青梅」は青梅駅の近くにあります。

青梅駅前に建つ「まちの駅青梅」は、地域の情報発信の拠点として2016年にオープン。青梅の新鮮な野菜や人気店のパン、地酒、オリジナルグッズなどを販売しています。提携の駐車場もありますが、バイクで訪れた際はお店の横にとめてOKだそうです。

パリパリ食感の巻チョコ「ロールショコラ」。フレーバーは16種類あるそう。
福島県のマルチョウファーム製天然はちみつ。
何の数字か分かりますか? 答えは…青梅の市外局番です。
布団地の木綿織物・青梅夜具地を使ったトートバッグ。レトロな雰囲気がかわいい。
街の至るところで見かける猫モチーフ。
まちの駅青梅から1本奥の路地にある「にゃにゃまがり」。

青梅街道の1本奥の路地にある「にゃにゃまがり」。元は七つの曲がり角があることから“七曲がり”と呼ばれていましたが、20年ほど前から「にゃにゃまがり」として地元の方々が猫のオブジェを飾っています。かつて養蚕で栄えた青梅は、猫が多い「猫町」でもあるそう。

手作り感のある猫のオブジェがたくさん!
招き猫が並んでいました。
足元をじっと見ると、ココにも猫ちゃんが。
角を曲がると、ブロックで作られた猫がぽつんと座っていました。
数え切れないほど、たくさんの猫に出会える路地でした。
レトロな街並み+猫町が楽しめる青梅街道っておもしろい。
青梅といえば、梅のかたちがキュートな青梅せんべいがお土産の定番。

梅の花をかたどった「青梅せんべい」は青梅の定番おやつ。主な材料は小麦粉・卵・砂糖で、さっくりとした食感と優しい甘さが特徴です。今回訪れた柳丸工場直売店では、青梅せんべいのほかにも焼団子やカステラバームなども販売されていました。

ガラス引き戸の工場直売店。建物は老舗和菓子店を引き継いだもの。
都内で唯一、木造の建物をつかった映画館です。

「昔のように青梅の街に映画館があったら嬉しい」という地元住民の声に心を動かされ、2021年に誕生したミニシアター「シネマネコ」。シアターのほかにカフェも併設されており、青梅の新たなコミュニティの場としてこれから盛り上がっていきそうです。

天井の梁が見える開放的なエントランス。
シアターは全63席。キネット社製シートで映画に集中できます。
エントランスの真実の口。よく見ると顔つきが…。
併設されるカフェの様子は次回をお楽しみに。
レトロな街にミラーがたくさん付いたモッズ系ベスパが似合う。

東京にありながら自然豊かな青梅エリア。今回はその中心地を東西に貫く青梅街道を中心に街中を散策しました。青梅ICから20分ほどとアクセスがしやすいエリアなので、皆さんも訪れてみては。昭和レトロな街並みは、タイムスリップしたような気分になれますよ。

●まちの駅青梅

〒198-0083
東京都青梅市本町126

TEL:0428-22-0888

営業時間:10:00~20:00

定休日:無休

●柳丸 西分工場直販店

〒198-0044
東京都青梅市西分町3丁目

TEL:0428-22-5349

営業時間:9:00~16:00

定休日:日曜日

●シネマネコ

〒198-0044
東京都青梅市西分町3丁目

青梅織物工業協同組合敷地内

TEL:0428-84-2636

開館:9:00

定休日:火曜日

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村上菜つみ