スポーティな「BMW 218d グランクーペ M Sport」とエレガントな「メルセデス CLA 200d」を比較

プレミアム輸入コンパクトセダン「BMW 218d グランクーペ M Sport」と「メルセデス CLA 200d」を比較

ドイツのプレミアムコンパクトセダン「BMW 218d グランクーペ M Sport」とモデル末期の「メルセデス・ベンツ CLA200d」を比較する。BMWらしいスポーティを前面に押し出した2シリーズグランクーペと、メルセデス・ベンツらしいエレガントなクーペスタイルを体現したCLA、それぞれの個性やスペックの違いを比較してみよう。

BMW 2-SERIES GRAN COUPE
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MERCEDES-BENZ CLA

スタイリッシュなデザインと上質なインテリア

「BMW 2シリーズグランクーペ」と「メルセデス・ベンツ CLA」は、いずれもプレミアムコンパクトセダンとして位置づけられ、洗練されたデザインと上質な室内空間を持つ。しかし、セダンに近いスタイリングの2シリーズグランクーペに対し、CLAはクーペライクな優雅なフォルムと両車のデザインは対称的だ。

2シリーズグランクーペは、BMWらしいダイナミックなデザインを採用しており、フロントには大型のキドニーグリルが配置され、シャープなLEDヘッドライトがスポーティな印象を強調する。リヤエンドのデザインは力強さを感じさせる仕上がりとなっており、特にMスポーツ仕様では専用のエアロパーツが装着され、よりアグレッシブなルックスとなっている。

一方、すでに次期型が発表されているCLAは、今も流麗に映るクーペフォルムが特徴だ。メルセデス・ベンツらしいエレガンスが漂うデザインとなっており、フロントにはダイヤモンドパターンのグリルが採用され、シャープなLEDライトもモダンな印象を一層際立たせる。サイドのラインは滑らかで、リヤへ向かうにつれて美しく収束するデザインが特徴的だ。リヤのスタイリングも洗練されており、スリムなテールライトと統一感のあるバンパーデザインがエレガントさを引き立てている。

内装に関しては、2シリーズグラン クーペのドライバーオリエンテッドな設計が際立つ。コクピットは操作性を重視したデザインとなっており、Mスポーツ仕様ではスポーツシートや専用ステアリングホイールが装備され、ドライバーに重きを置いていることがわかる。同時にデジタルメーターや最新のインフォテインメントシステムが採用され、先進的な印象も持ち合わせている。

対するCLAのインテリアは、モダンなラグジュアリーを追求したデザインが特徴だ。操作性に優れる大型のワイドスクリーンディスプレイが備わり、内蔵されるMBUXは直感的な操作が可能となっている。アンビエントライトの演出も秀逸で、夜間の車内を幻想的な雰囲気に変えられるうえ、シートには高品質な素材が使用され、上質な座り心地を提供してくれる。

2シリーズグランクーペがドライビングを意識したコクピットレイアウトであるのに対し、CLAはデザイン性と快適性を重視した作りとなっている点が両車のインテリアの大きな違いだ。

BMW 218d グランクーペ M Sport

ボディサイズ=全長4535mm×全幅1800mm×全高1430mm
ホイールベース=2670mm
車両重量=1510kg
タイヤサイズ=225/40R18

メルセデス・ベンツ CLA200d

ボディサイズ=全長4690mm×全幅1830mm×全高1445mm
ホイールベース=2730mm
車両重量=1570kg
タイヤサイズ=225/45R18

走行性能と燃費の違い

2シリーズグランクーペの218dには、2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンが搭載されている。最高出力は150PS、最大トルクは350Nmを発生し、低回転から力強い加速が可能だ。トランスミッションには8速ATが組み合わされ、スムーズな変速と効率の良い走りを両立させている。2シリーズグランクーペは前輪駆動でありながら、スポーティなハンドリング性能を持ち、BMWらしいダイナミックな走りが楽しめる仕様となっている。

CLAの200dも同様に2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載しており、最高出力は150PS、最大トルクは320Nmとなっている。218dに比べるとトルクが若干抑えられているが、7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)の組み合わせにより、スムーズかつ素早いギアチェンジが可能となっている。クーペライクなスタイルながらも、メルセデス・ベンツらしく乗り心地は快適で、高速巡航時の安定性も高さもCLAの優れた点だ。

燃費性能に関しては、どちらもディーゼルエンジンを採用しているため燃費効率は高い。WLTCモードにおける燃費は、2シリーズグランクーペが約19km/L、CLAが約18km/Lとなっている。実際の走行では、高速道路での巡航時により優れた燃費性能を発揮する傾向にあり、どちらも長距離ドライブに適したエンジン特性だ。

2シリーズグランクーペは、BMWらしいスポーティなハンドリングを楽しめる点が魅力であり、積極的にドライビングを楽しみたいユーザーに向いている。一方のCLAは、快適性と安定性を重視し、落ち着いた乗り味を好むユーザーに適した仕様といえるだろう。

BMW 218d グランクーペ M Sport

エンジン形式=直列4気筒DOHCディーゼル
排気量=1995cc
最高出力=150ps/4000rpm
最大トルク=350Nm/1750〜2500rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=FWD

メルセデス・ベンツ CLA200d

エンジン形式=直列4気筒ディーゼル
排気量=1949cc
最高出力=150ps/3400〜4400rpm
最大トルク=320Nm/1400〜3200rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=FWD

コストパフォーマンスか、洗練されたプレミアム性か

2シリーズグランクーペの価格は、CLAと比較するとやや抑えられている。スポーティなデザインと、BMWならではの走行性能を兼ね備えた2シリーズグランクーペは、価格と性能のバランスを考えた際に魅力的な選択肢となるだろう。Mスポーツ仕様では専用の装備が追加されるものの、価格帯としては比較的リーズナブルに抑えられているため、コストパフォーマンスの高いプレミアムセダンといえる。

対するCLAは、メルセデス・ベンツならではの洗練されたデザインと先進装備が特徴であり、ラグジュアリー性を重視するユーザーに適している。価格設定は2シリーズグランクーペよりも若干高めに設定されているが、その分、上質なインテリアや最新のMBUXシステムなど、ブランドの最新技術がふんだんに盛り込まれている。

2シリーズグランクーペは、スポーティな走行性能とコストパフォーマンスを重視するユーザーに適している。一方、CLAはエレガントなデザインと快適な乗り心地を求めるユーザーにとって魅力的な選択となる。価格と装備のバランスを考慮し、自分のライフスタイルに合ったモデルを選ぶことが重要だ。

車両本体価格

M235 xDrive グランクーペ

改良新型「BMW 2シリーズ グランクーペ」が日本導入「使い勝手はそのままに内外装や装備をアップデート」

ビー・エム・ダブリューが、内外装や装備をアップデートした改良新型「2シリーズ グランクーペ」の日本導入を発表した。新型2シリーズ グランクーペは、クーペの本領を発揮したフォルムと爽快なドライビング、そして高い利便性を組み合わせたと謳う。本日から発売されデリバリーは今月から順次行われるという。

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