プレイバック! 東京オートサロン2022【Maison Mistral Narrow Design】

Gクラスの歴史を凝縮したコンプリートカー 【Maison Mistral Narrow Design:東京オートサロン2022】

東京オートサロン2022、Maison Mistral narrow designの出展ブース
東京オートサロンにはチャイナブルーをまとう2台のGクラスがやってきた。ショートボディ(G 320)はMMND-Ver.1、ロングボディ(G 350 d)はMMND-Ver.2となる。
2年ぶりに開催された東京オートサロン2022。今回も魅力的かつ個性的なメイクスが多数出展され、クルマ趣味の多様性と可能性を存分にアピールしていた。ここでは会場で見かけた多くの出展から、GENROQ Webが厳選したモデルを紹介していく。

Maison Mistral Narrow Design
MMND Ver.1 Short WB / MMND Ver.2

あらゆる年式のW463を原点回帰させる

東京オートサロン2022、Maison Mistral narrow designの出展ブース
MMNDの車両販売に力を入れるアルティメットモーターカーズが所有するG 320。今では稀有となったショートボディにして、MMND-Ver.1のコンプリートカーでもある。

姿カタチは40年以上前の、つまりW460型のGクラス。東京オートサロンに姿を現したのは同じチャイナブルーをまとうショートとロングである。パッと見たら、40年前のGクラスをフルレストアして、現代に蘇らせたかのように思える。

しかし、その実体はW463型の高年式モデルだった。メゾンミストラルナローデザイン(MMND)が製作したもので、ショートはG 320、ロングはG 350 dがベースとなる。G 320に関してはグリルやヘッドライトシュラウド、前後バンパー、ドアグリップやサイドモールなどを、W460型(W461型)時代のリアルなメルセデス純正部品を使って構築した。その上で灯火類のブラケットや無骨なアルミサイドステップ、オリジナルのMMND-BLS16ホイールを組み合わせた。このパッケージはMMND-Ver.1という。

G 350 dは純正のボディ形状やラジエーター位置などの関係から、W460型(W461型)の純正部品を使うのが難しい部分があったことから、五角形のヘッドライトシュラウドやフロントグリルなど、MMNDのオリジナルパーツで再現している。結果としてW463型すべてのモデルを、無加工でフェイスリフトすることに成功させた。なお、ウインカー類のブラケットやドアミラーブラケット、電動の角度調整ができるドアミラーブラケットなどもオリジナルで製作している。結果としてこれはMMND-Ver.2となった。

気兼ねなく、クラシカルな雰囲気を楽しめる

東京オートサロン2022、Maison Mistral narrow designの出展ブース
姿カタチはW460そのもの。しかし、高年式のG 350 dをベースにして、そのメカニズムや装備を活かしたまま外観だけを過去に遡らせたもの。使い勝手は今ドキのG 350 dだ。

特にMMND-Ver.2は、昔ながらの姿カタチと今ドキの使い勝手を両立させた秀逸なパッケージだった。エンジンをかけると鮮やかなバイキセノンヘッドライトが自動で照射される。ドアミラーブラケットにはサイドビューカメラ、バンパーにもセンサーやカメラが仕込まれている。ゆえにディストロニック・プラスやパークトロニック、ブラインドスポットアシストなどの安全装備、運転補助装備は最新型と遜色がない。

最新型を追い求めるのであれば、現行型Gクラス(W463A型)には敵わない。しかし、40年近く同じカタチで居続けたW463は、やり方によってはモダンにもノスタルジーにも導くことができる稀有な存在だ。その双方を、我慢なく両立させたところにMMNDの魅力がある。これを自分なりの付き合い方で、着こなし乗りこなしたくなった。

REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)

【関連リンク】
・Maison Mistral Narrow Design 公式サイト
https://maison.mistral-co.jp/concept

メルセデスAMG G 63 “エディション55”のフロントビュー

Gクラスに限定仕様「G 63 エディション55」が登場!AMGの55周年を祝う特別なメルセデス・ベンツ

メルセデスAMGは、2022年3月22日に特別仕様車「G 63 “エディション55”」を発売した。メルセデス・ベンツが誇る高性能車づくり集団として、55年の歴史を刻んできたAMGのアニバーサリーを祝う記念モデル。また、AMG生誕55周年を迎えた2022年に、さらなるサプライズを予定していることも明らかにした。

キーワードで検索する

著者プロフィール

中三川大地 近影

中三川大地