主役級の活躍を見せるモバイルバッテリーとは?

ミルスペックのモバイルバッテリーといえばこれ!「Omnicharge Omni 20+」【COOL GADGETS Vol.5】

大容量だけにサイズは大きめ。しかし電源アダプタが不要になることを勘案すれば荷物は減ることも。完璧な機能と性能、多様な利用シーンを考えれば価格や重さはまったく気にならない。
大容量だけにサイズは大きめ。しかし電源アダプタが不要になることを勘案すれば荷物は減ることも。完璧な機能と性能、多様な利用シーンを考えれば価格や重さはまったく気にならない。
モバイルバッテリーは長い取材で消耗したデジタルガジェットを支える重要なガジェットだ。今回紹介するのはあらゆるものを充電できる優れもの。USB-A、USB-Cはもちろん、ACコンセントにも対応する逸品である。通常の10倍の価格には意味があるのだ。(GENROQ 2020年2月号より転載)

実力派の超万能バッテリー

最大60W出力の高出力USB-Cはタブレットやスマートフォンの充電に便利極まりない。またユニバーサルDCポートも採用している。
最大60W出力の高出力USB-Cはタブレットやスマートフォンの充電に便利極まりない。またユニバーサルDCポートも採用している。

華やかなデジタルガジェットの中で、モバイルバッテリーは困ったときに頼りにはなるが、主役とはなり得ない。しかし、僕の中でのOmni 20+は主役級だ。なにしろ、コイツがなければ安心してイベント取材をこなせないほどだ。デジタルガジェットが一気に市場として花開いた一番の要因はリチウムイオン電池の開発だった。あらゆる製品に電源を埋め込めるようになったことで、多様な製品が生まれ、今では“モノのインターネット(IoT)”化で、身の回りのものすべてがネットワーク化されようとしている。もちろん、クルマも例外ではない。

そんな電池に依存した世の中だからこそ、デジタルガジェットには優れたバッテリーが必要となる。Omni 20+が“万物の充電”の名を冠するには理由がある。「万能性」「安全性」「信頼性」。あらゆる場面でほぼすべての電機製品を動かせる実力派。過去にライバルが存在しないほどの高機能バッテリーだ。一般的なモバイルバッテリーの10倍以上という高価な製品だが、2016年にクラウドファンディングで企画が発表されると一気に約4億円を集め、後に米軍も採用するなど話題を呼んだ。

パススルー充電もできる

最大100WのAC出力を備えるので、ラップトップやデジタル一眼レフカメラ、その他デバイスを安心して持ち歩くことができる。
最大100WのAC出力を備えるので、ラップトップやデジタル一眼レフカメラ、その他デバイスを安心して持ち歩くことができる。

まず万能性。この製品で電源を供給できない電子機器は、ほぼ皆無と言っていい。USB-A、USB-Cからの充電に対応するのは当たり前。どんな機器でも可能な限り素早く充電できる。最近の高速充電対応スマホなら18W、USB-C対応パソコンなら最大60Wまで出力できる。これは一般的なACアダプタと同等だ。USB充電非対応でも大丈夫。なぜならACコンセントの出力も備えているからだ。

さらにオプションの接続キットを用意すれば、世の中にあるほとんどの機器を充電可能に。内蔵ディスプレイを見ながら設定すれば、0.1V単位で出力電圧を調整して任意のコネクタへと変換して充電できる。しかもこのときの最大出力は100W! 全端子合計では最大120Wまで電力を供給する。

しかも本製品を充電しながら、さらに接続する機器を充電するパススルー充電も可能。僕は充電機とMacの間にOmni 20+を挟み、いつでもバッテリーを満タン状態にしている。このときOmni 20+にUSB機器を繋いでおけば、USBハブとしても動作する。さらにワイヤレス充電対応機器なら、上に載せるだけで充電できるというおまけ付きだ。

米軍も採用する信頼性

ありとあらゆる方法でチャージしてくれるOmni 20+だが、米軍などの採用が進んだのは接続する機器にダメージを与えないよう、どんな場合でも異常出力をしない保護回路が組み込まれているからだ。急な電圧、電流変動をシャットダウンし、電源へのノイズ混入も素早く検知。もちろんOmni 20+自身も含めて電源ショートなどにも安全に対処してくれるため、ドローンや一眼レフカメラ、ビデオ機材など高価な機器を充電する際にも安心。

電源がなければ、どんなに素敵なデジタルガジェットたちも“デクノボウ”でしかなくなる。カバンに忍ばせるガジェットが入れ替わったとしても、コイツだけはいつも指定席に居続けるだろう。

REPORT/本田雅一(Masakazu HONDA)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
MAGAZINE/GENROQ 2020年 2月号

評価

コストパフォーマンス:3
革新性:5
使い勝手:5
デザイン:5
携行性:3

PRICE

発売当時価格 2万3800円(税別)

【問い合わせ】
Omnicharge inc.
http://omnicharge.jp

ハイレゾ音楽配信サービスを堪能する「SONY WALKMAN NW-ZX500シリーズ(NW-ZX507)」【COOL GADGETS Vol.4】

スマホ全盛の現在、あえて音楽を聴くためだけにプレーヤーを持つ必要があるのか? 現代の電子機器には多数の機能が盛り込まれているが、音楽プレーヤーの本質は不変だ。魂を込めた演奏、あるいはスタジオで作り込んだ楽曲。アーティストたちがこだわって作り上げた作品を、可能な限り高い音質で楽しみたい。(GENROQ 2020年1月号より転載)

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著者プロフィール

本田 雅一 近影

本田 雅一

テクノロジージャーナリスト、オーディオ&ビジュアル評論家。ガジェットはもちろん、ITやクルマにも精通…