日産自動車が三芳町(埼玉県入間郡)および東京電力パワーグリッドと電気自動車の活用等による「SDGs連携協定」を締結

12月20日、日産自動車および日産プリンス埼玉販売は、三芳町(埼玉県入間郡)ならびに東京電力パワーグリッド株式会社志木支社と、電気自動車の活用等による「SDGs連携協定」を締結した。

災害を起因とする停電発生時は日産リーフを無償で貸与。日産の電動化アクション「ブルー・スイッチ」としては153件目の取り組み

この協定は、SDGs(持続可能な開発目標)の目指す持続可能な社会やカーボンニュートラルの実現に向けて、相互の連携を強化するもの。三芳町で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与する電気自動車(EV)「日産リーフ」を電力源とした災害時の電力供給体制の構築と、EVの「走る蓄電池」としての価値の普及を目的とした協定だ。ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては153件目の取り組みとなる。

三芳町は、環境対策や防災対策に取り組んでいるほか、持続可能で強靭なまちづくりを目指し、SDGs推進にも積極的だ。

東京電力パワーグリッドは、日々の電力安定供給に加え、激甚化する災害に対しての復旧対応力を高める等、レジリエンスの強化に取り組んでいる。また、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、業務車両へのさらなるEV導入や再生可能エネルギーを導入する取り組みなどを支援している。

一方、日産自動車は、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて環境、防災、エネルギーマネジメント、観光、過疎などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産が推進する「ブルー・スイッチ」、三芳町が推進する環境・防災対策やSDGsの推進、そして東京電力パワーグリッドが推進するレジリエンス強化やカーボンニュートラルへの取り組みと、それぞれが互いの取り組みに賛同し、同協定を締結する運びとなった。EVの活用等による「SDGs連携協定」の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
・日産自動車および日産プリンス埼玉販売は、三芳町で災害等を起因とする停電が発生した際、町が指定する避難所等に、日産の販売会社の店舗に配備しているEV「日産リーフ」を無償で貸与し、EVからの給電により、災害時にも避難所等で継続して電力が供給できる体制を整え、町民の生命および身体の安全を守る。
・東京電力パワーグリッドは、災害等に起因した停電発生状況や復旧見通し等、停電に関連する情報を適宜提供し、EVの最適配置と効率的運用をサポートする。
・日産自動車、日産プリンス埼玉販売、および東京電力パワーグリッドは、平時において町が主催するイベント等で使用する電力を自社が所有するEVから供給し、EVの「走る蓄電池」としての活用を町民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。また、環境教育プログラムの提供やEVの活用による再生可能エネルギーの導入拡大等、町のカーボンニュートラルの実現に向けて協力する。

災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ図

三芳町は今後、公用車として「日産リーフ」や、EVから電気を取り出す可搬型給電器を導入する計画をすすめ、環境に優しいEVの普及を目指し、環境・防災力向上に努めていく。

三芳町、日産自動車、日産プリンス埼玉販売および東京電力パワーグリッドは同協定締結を機に、EVの活用等による環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進。そして美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素化社会実現とSDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく方針だ。

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