板金職人が作ったポーターレーシング!
ポーターキャブからSC付トラックへ
子供の時の記憶や思い出は鮮烈なもの。誰だって幼心に憧れたものや人のことは忘れないはずだ。オーナーにとり、兼業農家だった実家にあったポーターキャブがそれ。農作業に使うため、当時新車が一番安かったという理由で購入したが、これがよく走る。その後も2台のポーターキャブを乗り継いだというから、よほどお気に入りだったのだろう。
当然、オーナーにも強いインパクトを与えた。大人になり上京するも、ちょっと郊外が好き。そこで身につけた板金塗装の技を活かす工場を建てて独立された。独立してすぐ、思い出のポーターキャブを手に入れた。カスタムをして楽しんでいたが、無性にもっと古いポーターが気になってきた。そこでポーターキャブは手放し、ポータートラックを手に入れてカスタムしてみた。
このトラックは以前に本誌でも紹介しているスーパーチャージャー付き。「ノーマルよりちょっと速いくらい」だったそうだが、あまりに目立つので降りてしまう。
ポーターバン・マメ知識
オート3輪が主流だった戦後のマツダは軽3輪のK360に代わる主力商用車として1961年にB360を発売。バンとトラックをラインアップして1968年にモデルチェンジしたのがポーターだ。当初は水冷4気筒エンジンを採用していたが、あまりに走らない。そこで1973年にシャンテと同じ2ストロークエンジンへ切り替える。76年で生産終了し、キャブオーバーのポーターキャブが存続した
SUSPENSION
ENGINE
今回紹介したポーターバンの記事は、令和に残るクルマ改造雑誌『G-ワークス』(毎月21日発売)に掲載された記事を引用・転載したものです。