日産自動車が愛西市(愛知県)と「電気自動車を活用した脱炭素実現とSDGs達成に向けた包括連携協定」を締結

6月27日、日産自動車および愛知日産自動車、日産プリンス名古屋販売は、愛西市(愛知県)と「電気自動車を活用した脱炭素化実現とSDGs達成に向けた包括連携協定」を締結した。

災害を起因とする停電発生時は日産のEVを貸与。日産の電動化アクション「ブルー・スイッチ」としては180件目の取り組み

この協定は「走る蓄電池」となる電気自動車(EV)の普及や脱炭素化推進、SDGs達成を目指すことを目的としたもので、愛西市で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与するEVを電力源とした災害時の電力供給体制の構築や、環境教育の普及などの取り組み内容も含んでいる。ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては180件目の取り組みだ。

愛西市は、地球温暖化対策を積極的に推進しており、持続可能で強靭なまちづくりを目指し、SDGs推進にも積極的だ。また、再生可能エネルギーの活用や普及にも取り組んでおり、地球温暖化対策設備(太陽光発電施設、HEMS等)の導入者に対して補助金を交付するなど、環境に配慮した取り組みを推進している。また、令和4年7月に開所予定の愛西市発達支援センター(愛称:わかば)には、EVの電力を建物の電力として活用できる電力変換装置V2H(Vehicle to Home)を設置し、災害時等に福祉避難施設として開放する計画で、防災対策強化にも余念がない。

一方、日産自動車はEVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて脱炭素、災害対策、エネルギーマネジメント、観光、地方での交通課題などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」、そして、愛西市が推進する防災、地球温暖化対策、SDGsの推進と、双方の取り組みに互いが賛同し、同協定を締結する運びとなった。「電気自動車を活用した脱炭素化実現とSDGs達成に向けた包括連携協定」の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
(1)脱炭素化実現と電気自動車の普及に関する事項
「脱炭素化実現、SDGs達成のためのEV普及促進や関連イベントでの連携」
・脱炭素社会実現、SDGs達成に向け、EVの普及促進やその積極的な活用
・市民の環境意識向上を目指すためのEV普及啓発イベントでの連携

(2)災害対策や強靭化に関する事項
「災害時における市内避難所等の非常用電源としてのEV活用」
・災害による停電時に日産の販売会社が愛西市にEVを貸与し、愛西市が避難所等の非常用電源としてEVを活用
・市内での避難訓練や防災訓練においてEVからの電力供給デモを実施

(3)環境教育に関する事項
「EVを活用した教育活動の実施」
・環境教育「日産わくわくエコスクール」の実施
・地域でのイベント実施などEVへの理解促進

電気自動車「日産リーフ」を活用した脱炭素化、強靭化イメージ図

愛西市は、すでに公用車としてEVを導入しており、今年度新たに「日産リーフ」を導入し、環境に優しいEVの普及を目指し、環境・防災力向上に努めていく。

愛西市と日産自動車は同協定締結を機に、EVを活用した環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素化社会実現、SDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく。

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