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いつかは35(GT-R)と思って早15年……
いつかはGT-R! と思い始めたのは、忘れもしない2007年のR35GT-Rのデビューのときから。
ワタクシの場合、大好きなのはR35GT-Rだけで、じつはレジェンドカーであるR32、R33、R34の歴代スカイラインGT-Rはまったく別のモデルなのだ(ファンの方々には本当に申し訳ないです)。
ましてや箱スカGT-RやケンメリGT-Rとなると、もはやクラシックカーの領域。雲上の世界(ファンの方々には本〜当に申し訳ないです)。
R35GT-Rのどこがいいかといえば、それは顔(デザイン)だ。
もちろん、強力な動力性能、類い希なる運動性能が素晴らしいのは充分以上に理解している(つもり)が、ワタクシがGT-Rに惹かれるのは、そのデザインにある。
(大きな声では言えないが)R35GT-Rのパワートレーンが、2.0ℓ直4ターボでも、この恋心はなにも変わらない。
あまりにも「GT-Rが好きだ!」と言い続けるワタクシを不憫(うるさい?)に思った日産広報部のご厚意で「なんちゃってオーナー気分」を味わう連載も担当させていただいた(あの頃が一番幸せだったなぁ……遠い目)。
ちなみに、根気よくここまで読んでいただいた皆さまにはもうおわかりかと思いますが、自分勝手にR35が好き、カッコいい、と言い続けている「だけ」の記事となるため、へぇ、結構顔変わったんだな、とサラーッとご覧ください。間違ってもなにか考察だとか、高尚なことが書いてある記事ではありません(その気持ちで読むと時間返せ! って言いたくなるので、いますぐバックボタン!)
さて、巷の噂によると、R35GT-Rは来年春にはモデルチェンジ(最近流行のビッグマイナーチェンジ……「ビッグ」なのか「マイナー」なのかはっきりしてほしい! と思っているのはワタクシだけではなかろう)を受けて、大好きないまの顔が大きく変わる……らしい。
そりゃさ、どんな人だって15年も経てば顔だって変わるし、2007年から22年の15年ともなれば、入社した新入社員がプロジェクトリーダーになるくらいの時間なわけで。マイナーチェンジで少しずつ変化するのは当たり前のこと。そしてワタクシはR35(GT-R)の顔が大好きで、この15年一緒に成長しているため、その顔の変化もまるっと愛おしい。
ということで、少しずつ変わってきたR35GT-Rのデザインの変化を振り返ってみたい。
2007年のデビューの前に 2001年GT-Rコンセプト
2001年の東京モーターショーで突如公開されたのが、このGT-Rコンセプト。傍らに立っていたのは、もちろんカルロス!(ゴーン)だった。「GT-R」の名前がついたモデルだけに注目度は非常に高かった……わけだが、ワタクシとしては、うーん、まっっっっっったく響かなかった。これ、どんなところがカッコよかったですか?
2005年GT-R PROTO
次は2005年登場の「GT-R PROTO」。これはすでにR35っぽい。でも、ワタクシのなかでは違うんですよ。すでにR35なのに、なにか違うんです。
そして2007年の運命の出会い! 正式デビュー
こちらが2007年12月にデビューしたR35 GT-R。もうね、文句なし! じつにカッコイイ。
ベースモデルの価格は777万円。この当時は消費税5%だったし、いま思えば、頑張ったら買えそうな(と錯覚してしまいそうな)車両価格。デザインとしてはCピラーにくっきりと刻まれているエッジが印象的。
いまのモデルと比べると、とってもマッチョよね。
2011年にはマイナーチェンジ
2011年にマイナーチェンジを受けたGT-R。どこが変わったかといえば(メカニズム関連は割愛……本来の意味の割愛ですよ)
- CD値が0.27→0.26へ向上
- バンパー開口部/グリル開口部を拡大し、開口周辺の立体感を増すことで、安定感を向上。
- 二段整流フィンと大径反射面と高輝度白色LEDを採用したハイパーデイライトを標準設定した新造形のフロントバンパーを採用。
- ヘッドランプインナーパネルのメッキ部を増やし、強い存在感を演出。
- 下部を張り出させて後端を延長させることで、低重心化を演出した新造形リヤバンパーを採用。また、リヤディフューザーを延長させることで、床下冷却性能を向上させ、空気抵抗を低減。
- リヤバンパーエアアウトレットを新設し、リヤホイールハウス部の空気を抜くことで、マフラー冷却性を向上し、リヤのダウンフォースを約10%増加。
- テールパイプフィニッシャーの径を拡大した新造形のテールパイプフィニッシャーを採用。また、高輝度LEDランプを使用したリヤフォグランプを標準設定し、雨天時や降雪時の後続車からの視認性を向上。
- ボディカラーは、メテオフレークブラックパール(2P)とオーロラフレアブルーパール(2P)の新色2色(ともに特別塗装色)を追加し、全6色を設定。
ここで注目なのは「GT-R EGOIST」だ。価格は1500万円!
「EGOISTは、最高の技を持つ匠の手で、お客さま一人のためだけに造りあげられる世界で一台だけのGT-Rである。20種類の組合せから選択できるインテリアやお客さま一人一人のドライビングポジションにあわせて専用セッティングされるBOSE®オーディオなど、お客さまのどのようなわがままにもお応えしたいと願うGT-Rの想いを実現した」
というEGOIST。ホンモノを公道で目にする機会はありませんが、一度だけ乗せていただいたことがあり大興奮。もう、そもそもネーミングが! ワタクシ、こういうの大好き。またやってほしいなぁ(買えないけどさ)。
2012年モデル
メカニズム・機能的にはさまざまな改良が加えられているが、一番大事な「外観」は大きな変更なし。もっとも手が届きやすいPure editionは869万4000円だった。
2013年モデル
2013年 特別仕様車スペシャルエディション
2013年夏に世界限定100台で発売されたのが、「スペシャルエディション」。
なにがスペシャルなのかといえば、ドライカーボン製リヤスポイラーやハイパーチタンカラーコートを施した鍛造アルミホイールが装着されているところね。そして注目ポイントは、専用の特別塗装色ミッドナイトオパール。素敵。
2014年モデル
マイナーチェンジを受けて登場した2014年モデル。外観でどこが変わったかというと
- 「NISSAN GT-R」14年モデルは、特徴的な「稲妻の閃光」をイメージした新デザインの高効率LEDポジションランプによるランプシグネチャーを採用
- LEDヘッドランプを新たに採用
- リヤコンビランプにも、新デザインのLEDランプを採用
2015年 45th Anniversary
2015年発売の45th Anniversary。45th記念っていうのが、ちょっと中途半端な気がしたが……車両価格は1078万7040円。1000万円超えですっかり「買う」の現実味がなくなってしまった、とさめざめと泣いたものです……。
2015年モデル
2015年モデルはGT-R Pure editionが947万7000円。Track edition engineered by nismoが1170万720円だった。
ついにキタ! 2017年モデルで、デザインの大幅変更!
この2017年モデルは、2007年の発売以来最大規模となるフロントからリヤに至るまで、大幅なエクステリアやインテリアのデザイン変更を受けた。
- フロントには日産ブランドのデザインシグネチャーであるVモーションを採用。
- マットクローム仕上げの最新のメッシュパターンを採用した新デザイングリルは、開口部の拡大により冷却性能を向上させながらも、空気抵抗を低減することで従来の空力性能の維持を可能にした。
- グリルから流れる明快なキャラクターラインが特徴のエンジンフード。
- 新形状のフロントスポイラーもレースカー直系の血統を感じさせるデザインであると同時に、高レベルのダウンフォースを維持。
サイドのデザインは「NISSAN GT-R」らしい流線型のフォルムはそのままに、さらに空気の流れを改善させるため、サイドシル前部を張り出させている。
リヤでは、トレードマークであるリング型テールランプを引き続き採用しながら、新形状サイドアウトレットなどリヤ周りにも空気の流れを改善させるためのデザインを採用した。
2007年のむっちりマッチョから、かなり研ぎ澄まされた印象ですね。
車両価格はPure editionは996万840円。かろうじて1000万円切り! GT-R NISMOは1870万200円。
GT-R NISMO
GT-R50 by Italdesign
Nissan GT-R50 by ItaldesignはGT-Rとイタルデザインがそれぞれ2019年、2018年に50周年を迎えることを記念して共同開発されたスペシャルモデル。
銀座のNissann CROSSINGに展示されたときには、実物を舐めるよう(比喩ですよ、比喩)に見て触ってきました。
だが、このモデルがカッコいいか否か、という問題は、ワタクシ的にはちょっと判断が難しい。
スペシャルなことはすぐにわかるけれど、オリジナルのGT-Rラブのワタクシには、ちょっと難解デザインかも。
2018年大坂なおみ選手「日産ブランドアンバサダー就任記念モデル」
こちら、限定50台。車両価格1260万4680円。
テニスのトッププレーヤーになるとGT-Rが手に入る……(たしか、ウサイン・ボルトモデルもあったような)幼いころにもっと運動に精を出しておけばよかったと後悔することしきり(そういう問題ではないが)。
2020年モデル
2020年モデルのPure editionは1063万1520円で、1000万円の大台に。このモデルで「ワンガンブルー」が設定された。このブルー、大好きなカラーである。
GT-R 50th Anniversaryのワンガンブルーの価格は1351万6200円。もう、天空お値段。
2020年モデルGT-R NISMO 車両価格2420万円
そして2022年モデル
最新のGT-Rが2022年モデル。完全に完成形。ジェイソン・ステイサム的肉体を手に入れた感じ。
2022年モデルには、「Premium edition T-spec」「GT-R Track edition engineered by NISMO T-spec」というふたつのT-specが設定され、ボディカラーは新色「ミッドナイトパール」(もう、名前がカッコイイ)と「ミレニアムジェイド」を追加。
T-specは両モデル合わせて100台限定。すでにプレミアがついて、手の届かない世界へ行ってしまった。T-specの車両価格は1590万4900円。
じつはワタクシのもっとも好きな35GT-Rが、この最新モデルのT-spec。とはいえ、もうすでに買えない。
本当に悩み抜いた挙げ句、7月に「ええええぃ! こうなったらレギュラーモデルだ! 買っちゃえ!」と清水の舞台から垂直に脳天から飛び降りる覚悟を固めた。そして見積依頼をしようとしたワタクシの眼に飛び込んできたのは……
「オーダー終了」
嗚呼、無情。
いまの心の支えは、噂に上がっている2023年春の顔が大幅に変わるという新型が、ワタクシ好みの顔であること。そして、清水の舞台から飛び降りれば買えそうな価格であることである。スカイツリーとか東京タワーとかから飛び降りないと買えない価格でないといいなぁ……と思いながら、ダイキャストモデルを横目にコツコツ働く日々である。