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実証事業の背景
医療機関では転倒防止などを目的に施設内のバリアフリー化が進んでおり、誰もが利用しやすい施設環境の整備が目指されている。しかし怪我や病気、高齢により移動に不安がある人の中には、特に広い病院内での病室や検査室などへの移動自体に身体的・精神的な負担を感じる方が多い。また病院内で車椅子を利用する場合、医療従事者付き添うケースも多く、時間や労力の面で医療従事者に負荷が生じており、人的資源を診療に集中しづらいという課題が残る。
WHILL 社はこれまでも、さまざまな医療機関において WHILL 自動運転サービスの活用に取り組んできた。今回、在宅医療事業や医療・介護多職種連携システム「バイタルリンク」などの地域包括ケア関連サービスを展開する帝人と協業し、医療機関などに向けて WHILL 自動運転サービスの普及を目指した実証事業を開始するに至った。
WHILL 自動運転サービスとは
WHILL 自動運転サービスとは、デザイン性と走破性に優れたパーソナルモビリティ(一人用の乗り物)に自動運転・自動停止機能などを搭載した「WHILL 自動運転モデル」を活用し、広い施設内の特定の目的地まで自動走行で移動できるサービスだ。機体は、あらかじめ収集した地図情報と、センサー群で検知した周囲の状況を照らし合わせながら自動走行し、降車後は無人走行で元の場所に返却される。