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カーナビ昔話 【カーナビ歴史探訪】 スタイリッシュボディに高性能を詰め込んだソニーカーナビの最終シリーズ nav-u NV-U1 【CAR MONO図鑑】

  • 2018/09/30
  • 浜先秀彰
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デザイン性の高さはいかにもソニーらしい。カーナビのスタンドにゲル素材吸盤を採用したのはこのモデルが最初となる。ちなみに一緒に写っているオーディオは当時のソニー製モデルだ。

ソニーは2012年にカーナビ事業から撤退をしたが、それまでは同社らしい独創性あふれるモデルを次々と送り出していた。2007年にリリースされたnav-u(ナブ・ユー)は同社が最後に手がけたシリーズで、初代モデルとなったNV-U1は個性たっぷりの印象的な1台だった。
REPORT●浜先秀彰(HAMASAKI Hideaki)

妥協することなくソニー独自の技術とノウハウを満載

 ソニーはカーナビの草創期である1992年からコンスタントに独創性あふれるモデルを投入していたが、HDDナビが市場の中心となる2005年に一時撤退。そして2007年に新ブランドの「nav-u(ナブ・ユー)」で復帰したのだった。
 nav-uは当時アジア圏の海外製品がほとんどだった日本のPND(ポータブル・ナビゲーション・デバイス)市場に国内大手メーカーとして初めて本格参入。
 載せ換えが簡単にできるポータブル型でありながらも据え置き型の上級カーナビと同等の高性能を目指した非常に志の高いモデルだった。それをもっとも感じたのは自車位置の測位精度へのこだわりで、GPSだけでなく加速度センサーや気圧センサーも内蔵。これによりビル街やトンネル内でも正確な自車位置表示を実現していた。また、オプションにワンタッチで接続できるVICSビーコンユニットを用意し、渋滞回避ルート探索も可能としていた。ほかにも付属DVD-ROMとPCを利用して地図データを入れ替えたり、メモリースティックによってデータを拡張することもできた。ユーザーが使いやすいようカスタマイズも行えたわけだ。
 タッチパネルモニターには独自のジェスチャーコマンドを備え、モニター上で円を描けば地図の拡大や縮小、山を描けば自宅へのルート探索が行えるなど抜群の操作性を実現。
 そして取り付けには吸着力に優れたゲル素材吸盤を使用していた。現在では当たり前に使われているものだが、車載用として使われたのはこのモデルが最初だ。

オープン価格だが当時の実勢価格は6万円前後。内蔵メモリーは512MBで、ユーザーの好みに合わせてデータを入れ替えることができ、メモリースティックでデータの追加や拡張が行えた。

 nav-uシリーズのクラスを超えた高性能ぶりは高い人気を得て定期的なモデルチェンジを行い、ラインアップも増えていったが2012年、市場全体の価格低下やスマホ向けカーナビアプリの登場などが影響して撤退することとなった。これ以降ソニーはカーナビ市場への新製品投入はしていない。

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