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  • 2019/05/31
  • MotorFan編集部 小泉 建治

車高を低くしたらアゴを擦る? それならこうして解決! トヨタ・スープラ開発責任者の多田哲哉さんが激白「BMW Z4とはこんなに違う」

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新型トヨタ・スープラの試乗会に姿を現した開発責任者の多田哲哉さん。我々として最も聞きたいのは「共同開発されたBMW Z4とは、どうやって作り分けたのか?」である。そんなわけで質問をぶつけたわけだが、話はいつのまにか脱線していき……。我々の質問にスペースを割くのはもったいないので、多田さんのひとり語り形式でお送りする。

TEXT●小泉建治(KOIZUMI Kenji)

スープラはガソリンを無駄に噴きまくっています

 Z4との違い? もちろん何度も聞かれましたよ。ひと言で答えるなら「まったく違う」なんですけれど、誰も納得してくれないでしょ? だからちゃんと説明しますね。

 ご存知のとおり、BMWとは共同開発しました。プラットフォームもエンジンも共通ですし、マグナシュタイヤーの生産設備も共有しています。それはトヨタが久々の本格的FRスポーツを復活させ、BMWがZ4を存続させるためには最適の方法だったから。でも、それだけです。

 最初にホイールベース、トレッド、重心といった基本的ディメンション、パワートレインが決められるまではトヨタとBMWの間で徹底的に協議しましたが、その後、どのように仕立てていくかはそれぞれ完全に独立した作業でした。

 あるとき私がBMWの責任者に「共用できるパーツがあればお互いコストを削減できる。開発を進める前に、すり合わせておかないか?」と提案したんです。すると彼は「オマエは何を言っているんだ? そんなことでオマエの理想とするスポーツカーが作れるのか? ある程度できあがってから、『これとこれは共有できるかもしれない』って考えればいい」と返してきました。

 ようは順番が逆だろ、と。まったく仰るとおりなんですよ。

 それ以来、私はZ4がどうやって開発されているのか、まったく知ることはありませんでした。向こうも同じです。プロトタイプが出来上がったところで、ようやく「ちょっと乗ってみるか?」と、互いのクルマを交換して乗ってみたのが最初です。

 それと、スープラとZ4の「内外装のパーツ」は9割が独自のものです。共有パーツは1割しかありません。ウソだろって思うでしょ? じゃあスープラとZ4を並べて数えてみてくださいよ(笑)。

 エンジンはBMW製ですが、味付けはまったく違います。わかりやすい話としては、「我々は会社から燃費のことをまったく言われていない」ということが挙げられます。今どきこんなのってありませんよ。BMWの人たちには羨ましがられています。

 なぜ我々は自由にできるかというと、トヨタ全体の売り上げから見たらスープラの販売台数なんて雀の涙だからです。だからCAFE(メーカー別平均燃費)にもまったく影響を及ぼしません。BMWはそうはいかないでしょう。

 でね、今度のスープラ、アクセルを戻すとパパパパパンッて威勢良くアフターファイヤー音が出るんですけれど、あれは本当にガソリンを噴いているんですよ、無駄に。もうホント、無駄ですよ。でもね、楽しいでしょ? こういうことは、できるうちにやっておかないとね。

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