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MAZDA3にもの申す!「水ではなくてH2O。いいクルマなんだけれど、後味がなさすぎる」マツダ3 SKYACTIV-X 6速MTで長距離をドライブして感じたこと

  • 2020/05/01
  • MotorFan編集部
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マツダ3の国内販売開始からもうすぐ1年が経つ。走りもデザインも完成度が高く、そこへスカイアクティブXという革新的なテクノロジーまでも投入。マツダの並々ならぬ情熱は多くのユーザー、クルマ好きの共感を得ることになり、自動車メディアも軒並みマツダ3には好意的な反応を見せてきた。しかし、である。ふとしたキッカケでマツダ3と2000kmをともにした筆者は、相変わらず「いいクルマだなぁ」と感心つつも、どこか物足りなさを覚えてしまったわけで……。

REPORT:山本シンヤ(YAMAMOTO Shinya)

欧州の強豪Cセグメント・ハッチバックとも真っ向勝負ができる1台

 筆者は年間数百台のニューモデルの試乗を行なっているが、最近のマツダ車は「いいクルマですよ!」と多くの人に自信を持って勧められるモデルばかりだ。

 そのなかでもマツダの次世代を支えるトップバッターのマツダ3はこれまでさまざまなメディアに「マツダ3はCセグメントのプレミアムモデルともガチンコで勝負ができる一台」と書いた。

 2020年2月初旬、取材のために広島のマツダ本社に伺う際に、往復約2000kmの旅のパートナーに選んだのがマツダ3のスカイアクティブX搭載車の6速MTモデルだ。

 新型コロナウイルス問題が深刻化する前だったが、密になるリスクをできるだけ避けるために公共交通機関ではなくドアtoドアが可能なクルマを選んだ……と言うのも理由だったが、個人的には「長い時間をともにした時にどのように感じるか?」を確認してみたかったというのが本音だ。

3分でわかる! マツダのSKYACTIV-X(スカイアクティブ-X)ってなに? MAZDA3とCX-30にもうすぐ搭載!

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 スカイアクティブXは180ps/224Nmと、取り立ててパワフルというわけではないが、高効率エンジンにもかかわらず数値に表れにくい部分……応答性の良さや雑味のないエンジンの回り方や操作に素直に応えるトルクの盛り上がり、高回転まで回しても愉しめる官能性を上手く備えている。

 高速巡航時のエンジン回転が少々高いのが少々気になる所で、「6速だけでもハイギアードでいいのでは?」と感じる部分はあったが、全行程の平均燃費は19km/L代前半と、1.8LターボのスカイアクティブDに近い燃費も記録。

 フットワークは決してアドレナリンが湧き出るような熱血系ではなく手に汗握ることなくサラッとこなすクール系の味付けである。速度域や走るステージを問わず、クルマの動きと人間の感覚にズレがないこと、滑らかな挙動、そして違和感がない走りは、決して派手な演出はないが本質にこだわっている点はよくわかる。

 もちろん細かい部分を見ていけば、もう少し直進性はビシッとして欲しいこと(恐らくリヤ周りのスタビリティが足りないのが原因!?)と、速度が上がるにつれてヒョコヒョコとした動きが気になること(目線がずれるほどではないが……)、運転支援デバイス(特にACC)が人間中心とは思えない制御であること、マツダコネクトのナビの使い勝手が相変わらず悪いこと、ラジオの受信感度が悪いこと、そして他のエンジンとスカイアクティブXの差別ポイントが極端に少ない部分などなど気になる点はいくつかあるが、自分の中では「やはりいいクルマだよね!」という結論になるだろうと思っていた。

スカイアクティブXとは、SPCCI(火花点火制御圧縮着火)を世界で初めて実用化したエンジンで、簡単に言えばガソリンとディーゼルのイイトコ取りのようなものだ。通常のガソリンエンジンよりも燃料の薄い混合気を圧縮させ、スパークプラグによって膨張火球炎を作り、シリンダー内の混合気をさらに圧縮する。そして混合気が同時多発的に急激に燃焼する。スパークプラグで火球をつくる点はガソリンエンジンと共通で、同時多発的に素速く燃焼する点はディーゼルエンジンと共通だ。

 しかし実際には「何かが足りない」と感じてしまった。それは何なのか? 非常に抽象的で申し訳ないが「後味が薄い」のである。

 トヨタ自動車の豊田章男社長は「クルマの味付けには『先味』、『中味』、『後味』の3つの味があると」語っているが、筆者もそれと同意見である。具体的に言うと、先味はクルマを見て「あぁ、乗ってみたいな」と思う感覚、中味は実際に運転をした時の感覚、そして後味は乗り終わった後もその余韻が続き「もっと乗っていたい、もう一度乗りたい」と言ったようなイメージだろう。

 もちろん味は個人の好みによるところが大きいし、自分が論理的ではないことを言っているのもよくわかっている。

 ただ、筆者はマツダ3に関しては「先味」と「中味」は非常に濃いのに、なぜ「後味は薄いのか?」という点……つまり、味のバランスが悪いことが気になってしかたがない。

 筆者はその原因をこのように分析している。

 マツダは初代CX-5から始まった第6世代……つまりスカイアクティブ商品群を開発する上で、クルマづくりを一旦リセットした。目指したのは「澄んだ水」のように基本に忠実な走りだった。ただ、第7世代商品群に進化するに辺り、マツダは澄んだ水にマツダらしい「味」を足すのではなく、さらに不純純物を取る……つまり「水」ではなく「H2O」になってしまったと考えている。確かにエンジニアアリング的には正しいかもしれないが、商品として見たらどうだろうか?

 マツダは「人間中心の思想」でモノ作りを行なう。それは正しいことだが、その目的はマツダらしい走りを実現するための「手段」のひとつに過ぎないはず。しかし、最近はそれが「目的」になってしまっているような気がしてならないのだ。つまり、旨みよりも成分や製法を優先してしまった食事のようなイメージだ。

(次ページに続く)

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